今回の解散総選挙は、それを行ったところで政権が変わるわけでもなし、莫大な税金を投じてまで、なぜ、この時期に選挙をやる必要があるのか?
私たち国民にはまったく意味のわからない選挙だった。
だから、投票率にもそれが現れ、戦後最低を記録した。
国民には、その目的がわからない選挙だったけれど、自民党員の立場にたって考えてみれば、今回の選挙は、大いに意味のあるものだったに違いない。
なぜなら、選挙のタイミングを一つ間違えると、政権をひっくり返されてしまう可能性があることを誰よりも知っているのは、前々回の選挙で敗北を期した自民党の議員たちだからだ。
アベノミクスのほころびが出てから選挙をやったのでは、また、野党に逆戻り。
だからこそ、そのほころびが出る前に、なんとしても選挙をやる必要があった。
そういう意味で、今回の解散総選挙は、自民党にとって大きかった。
今後、日本経済がどうなったところで、これで自民党政権は4年間、安泰となった。
安泰となって、今、ほっと一息ついている自民党議員が多いのか、それとも、4年後も8年後も政権を維持して、この国を本気でなんとかしよう思っている議員が多いのか。
その真相は、今のところ、私たち国民には分からない。
しかし、その真相がこれから表面化してくることは間違いないことだし、後者の議員が多いことを私は祈りたい。
このように、自分の立場から見たら意味がつかめないことも、それを行っている相手の立場に立って考えてみると、その真意がわかることが意外に多い。
そして、今日、私が伝えたかったことは、「国会議員は、国民のことをまったく理解していない」という人がいるけれど、その逆は、どうなのかということ。
国民は国民の立場でばかりものを考えているけれど、私たちは国会議員の立場でものを考えたことがあるだろうかということ。
このまま国会議員は国会議員の立場でしかものを考えず、国民は国民の立場でしかものを考えない状況が続いたら、お互いに不信を抱きあったまま平行線をたどるだけで、何も良くはなっていかないのではないだろうか。
それを伝えたくて、今日は、普段あまり書くことのない政治の話についてふれてみた。
国会議員が国民の立場でものを考え、国民が議員の立場でものを考える。
お互いが相手の立場にたって、相手の考えや主張を一旦、受け取り、その上で、自分の考えや主張を述べられるようになる。
そういう相互理解の対話が成り立つ時がくるまで、日本は実質的に次の成長期を迎えられないんだろうなと、私は感じている。
矢沢大輔
追伸
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追伸2
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