令和8年8月9日(日)立山駅 → 美女平 → 室堂 → みくりが池 → 雷鳥沢キャンプ場 →
剱御前小屋(別山乗越)→ 剣山荘 → 剱岳(富山県)その4
と言う事で、どう考えても山頂アタックは無理なので、気持ちを下山に切り替えて
ココからどうやって室堂まで戻るか考える。
とりあえず、山頂で食べる予定だった前日に貰った弁当を食堂で食べて
下山方法を冷静に考えてみる。
でも、歩けないならどうする事も出来ないので、救助要請をして富山県警のヘリコプター
「つるぎ」で室堂か駐車場まで降ろしてもらうしかないのか色々と考えてみる。
すると、今から山頂に行く登山者がドンドン降りてきて、次々と山小屋を出て行く。
そんな楽しそうな登山者を眺めながら下山の方法を考えるが、どうしていいか分からない。
でも色々と考えても仕方ないし救助要請は最後の手段なので、とりあえず行動するしかない。
と言う事で行ける所まで行ってみようと思うが、斜面で救助してもらうのは大迷惑になるので
平らで広い場所を目標に一つずつクリアして行く事にした。
まずは痛み止めを飲んで、山頂アタックの後に泊まる予定だった「剱澤小屋」を目指す。
でも、通常ならヘッドランプを付けて暗い内に行くが、足をつく場所を慎重に考えないと
踏ん張れずに転倒したらその時点で終わってしまうので、夜明けを待って出発する事にした。
痛みはあるが行くしかない。
と言う事で、朝日が昇ってきて明るくなってきたところで、午前5時に「剣山荘」を出発。
左足を踏ん張れないので右足とストックを使って、足元を見ながら慎重に一歩ずつ前に進む。
途中で振り返ると快晴の中「剱岳」がキレイに見えた。
山頂には既に人が立っていた。
悔しいけど仕方ない。
結局この後、何度も振り返って「剱岳」を見る事になる。
と言う事で、途中のガレ場を慎重に進むと雪渓が目の前に現れてチョット焦る。
その雪渓を滑らないように気を付けながら何とか抜ける。
すると今度は登りの岩場があって、そこも慎重に登る。
そして、なんとか1つ目の平らな場所の「剱澤小屋」に到着。
でも、標準タイムが25分なのに1時間も掛かってしまった。
剣山荘から室堂までの標準タイムは4時間なので単純計算で8時間掛かる事になるが
最終のバスの午後4時20分まで10時間以上あるので、焦らず一歩ずつ前進する。
と言う事「剱御前小屋」に入って事情を説明して「今日は泊まれないのでキャンセルを
お願いします」と伝えたら「大丈夫ですか?当日キャンセルなので返金できないですが
気を付けて降りて下さい」と、丁重に対応してくれた。
そんな「剱澤小屋」からは「剱岳」がキレイに見えた。
そして、ここからは「剱御前小屋」がある「別山乗越」を目指す。
登山の方法としては本当はダメだけど、左足に力が掛からないように両方のストックを
松葉杖のように使って体を支え、右足を使いながら岩場を登る。
そして「剱沢キャンプ場」の横に救助隊の事務所と救護所があったので、救護所に行って
「自分でテーピングをしたけどテーピングをお願い出来ないでしょうか?」と言ったら
「今日はお医者さんが居ないので、ここまで登れたならこの先も頑張って登って下さい」
って言われた。
え~、マジか。
仕方ないのでまた登り始めると、大きなバックパックを背負ったテント泊らしい男性1人と
女性3人の4人組が休憩していて、ストックを必死につきながらヨレヨレで登ってくる
自分を見て「大丈夫ですか?」と声を掛けられ「私たちも1人足をケガしているので
ゆっくり室堂を目指します」「お互い頑張りましょう」と励ましてくれた。
と言う事で、その人達について行くが少しずつ離されて、その内に見えなくなってしまった。
でも、遠くに「剱御前小屋」が見えたので気合を入れて登る。
すると、暫くはガレ場の登山道だったが途中で大きな岩が目の前に現れた。
マジか・・・。
いつもなら両手を使って登る何でもない岩だが、今の状態では超難関な岩に変身する。
それはまるでジャンダルムに向かう岩場の様だ。
岩の前に立って登るルートを考え、右側に回り込めば目の前の岩を登らなくてイイが
下が切れ落ちてるので、左足が踏ん張れずバランスを崩したら滑落する。
結局は目の前の岩を両手を使って落ちないように身体を支えて
右足だけをついて登る方法でなんとかクリアした。
その後も何度か岩場をクリアして午前8時30分、2つ目の平らな場所「剱御前小屋」に到着。
標準タイム1時間の所を2時間30分で行けたので想定内だ。
ここでエネルギーを補給して塩飴を食べて少し休憩。
ココからは昨日登って来た「雷鳥沢」を降りるか右側の「新室堂乗越」を降りるか
どちらの方が左足に負担が掛からないか考えたが、先ほど会った4人組に
「新室堂乗越の方が緩やかで岩場が少ないので、私たちはそちらから降ります」
と教えてもらったので、自分も同じルートで降りる事にした。




















