蓮如が築いた幻の宗教都市「吉崎御坊」 | 乗り鉄親爺の寺巡り

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おやじの百寺巡礼≪NO47≫

 

吉崎御坊(よしざきごぼう)

(福井県あわら市)

      令和5年9月28日(木)

 

北陸道の加賀ICを降りて約20分

石川県との県境に位置する

福井県あわら市吉崎に着きました。

 

今にも雨が降ってきそうな

どんよりとした天気です。

 

今年の春にオープンした

道の駅「蓮如の里あわら」前の

駐車場に車を停め

目の前にある

浄土真宗本願寺派吉崎別院(西御坊)

石段を上ります。

境内には蓮如上人のお姿がありました。

本堂を参拝し、

左の門より石段を下りると

狭い通路を隔てて

隣り合わせにある

真宗大谷派吉崎別院(東御坊)

参拝しました。

東別院の石段を上ると

右側の石垣の上に

城の天守閣のような

建物が見えます。

鐘楼堂ではないようです。

屋根の上に建つ

見張り堂なのでしょうか。

わかりませんが

よく目立っています。

 

東別院も同じように参拝し、

願慶寺境内を通り

吉崎御坊跡を目指します。

雨が降ってきました。

 

小高い丘の上に広場が現れ

松林や桜の公園のようになっています。

一般には「御山(おやま)」と言われているようです。

 

吉崎御坊跡」です。

1400年代、蓮如上人が

この吉崎に現れたことにより

一大宗教都市が

築かれたといいます。

 

そして4年半後

蓮如がこの地を

離れたことにより

必然的に消滅していった

という事実があることが

信じられません。

 

どんよりとした小雨降る

空の下、

松林の奥に

高村光雲作の

蓮如上人像」が見えました。

高さ7mの基台の上に

5mの蓮如上人像が旅人のような衣装を着て

凛々しく立っていました。

 

そしてその先には蓮如上人が座り

説法をした「お腰掛の石」がありました。

蓮如の温もりが今も残り

大雪が降っても、

この石の上には雪が積もらないと

いわれている不思議な石だそうです。

 

本堂跡の碑です。

 

雨脚がひどくなってきました。

北潟湖も霞み、日本海も見えません。

 

奥には蓮如が植えたと伝わる

お花松(お手植松)」もあるそうなのですが

残念ながら御山を降りることにしました。

 

石段を降りる途中から

あの東別院のお堂が見えます。

駐車場から見えた

両別院の屋根が並ぶ景色も

なかなか趣がありました。

吉崎はコンパクトな町でした。

そこに寺院が集まり

史跡や伝説がたくさんありました。

 

浄土真宗(真宗)の信仰が根付いた

日本海につながる北潟湖沿いの

静かな入り江の集落

そんな印象を受けた町でした。

         (2023.10.2記)

 

吉崎御坊(よしざきごぼう)

【宗 派】 吉崎別院「西御坊」浄土真宗本願寺派

      吉崎別院「東御坊」真宗大谷派

【所在地】 福井県あわら市吉崎1-801

【電 話】 吉崎西別院0776-75-1903

      吉崎東別院0776-75-1904

      願慶寺  0776-75-1956

【拝観料】 願慶寺  500円

【交 通】 JR芦原温泉駅からあわら市営バス

      石崎行終点すぐ