日本最古の尼寺がここに (中宮寺) | 乗り鉄親爺の寺巡り

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鉄道大好き親爺が列車や車で、写真を撮りしながら、大好きな作家五木寛之さんの「百寺巡礼」のように全国の寺巡りをしています。

2023.2.16

おやじの百寺巡礼≪NO27≫

中宮寺(ちゅうぐうじ)

奈良県生駒郡

 

法隆寺東院伽藍を後にし

中宮寺へ向かった。

 

中宮寺は

法隆寺に隣接している。

 

聖徳太子が母のために建立した

日本最古の尼寺である。

 

もともと、法隆寺と対照的な位置に

創建された、大きな伽藍が立ち並ぶ

壮大な寺院であったが、荒廃してしまった。

 

そのたびに尼僧や皇女の尽力により

再建、

やがて皇室の子女が修行する

門跡尼寺となった。

本堂に祀られる菩薩半跏像は

世界三大微笑像として有名である。

お寺自体は本当にコンパクトであり

本堂も昭和43年に落慶した

耐震耐火構造の

水堀に囲まれた建物である。

本堂を正面から撮影することは

ご本尊を写すことになり

禁止ですと

係の方に言われてしまった。

 

ただ、このコンパクトな構造により

祀られている弥勒菩薩半跏像

本当に近くから

拝見することができた。

 

黒い艶のある本尊は

飛鳥彫刻の最高傑作であり

 

右の足を左膝の上に置き

右手を曲げて、その指先を

頬にあてている姿は

お参りする私たちを

どうやって救うが思案している

のだという。

 

手を合わせると

やはり少しの間 

その場を動くことができなかった。

 

本堂から視線を外に向けると

塀の向こうに

夢殿がのぞいていた。

遠くに五重の塔の先端も見えるという。

 

本当に

静かなたたずまいの寺であった。

帰りがけに

振り返ると 

しっかりと根をおろした

この斑鳩の地にふさわしい

コンパクトな本堂があった。

     (2023.2.23記)

 

中宮寺(ちゅうぐうじ)

【宗 派】聖徳宗

【山 号】法興山(ほうこうざん)

【所在地】奈良県生駒郡斑鳩町

     法隆寺北1-1-2

【電 話】0745-75-2106

【拝観時間】9時~16時

【拝観料】600円(法隆寺拝観者は500円)

【交 通】JR奈良駅より奈良交通バス

     法隆寺参道行、中宮寺前下車