静けさの中に佇む曹洞宗第二の本山 | 乗り鉄親爺の寺巡り

乗り鉄親爺の寺巡り

鉄道大好き親爺が列車や車で、写真を撮ながら、時々計画を立てて、大好きな作家五木寛之さんの「百寺巡礼」のように全国の寺巡りをしています。

2021年11月24日(水)

おやじの百寺巡礼≪NO9≫ 

大乗寺(だいじょうじ)

石川県金沢市

 

久しぶりの北陸金沢である。

ホテルから

駅のもてなしドームである

鼓門(つづみもん)がよく見えた。

 

朝から曇り、そして小雨、時々晴れるという、

北陸特有の天気である。

 

「弁当忘れても、傘忘れるな」

 

北陸に住む方々が、必ず口にする言葉だそうだ。

今回も2度聞いた。

今日はこれからレンタカーを借りて金沢の南、

野田山にある大乗寺に向かう予定だ。

 

天気がさらに悪くなってきた。

強風である。

 

車で20分、大乗寺入口の指示板が見えてきた。

入口に赤いコーンが置いてある。

 

左の坂道が通れそうなので、

裏の墓地のほうへ向かった。

 

かなり広い墓地で、

山一面が公園墓地のようになっていた。

 

大乗寺の森が真下に見えるのだが、

寺には入れそうもない。

 

仕方なく戻り、

墓の掃除をしている方に入口を訪ねた。

 

やはり、コーンのあった場所を

入っていくらしい。

 

コーンを隅に寄せて、

参道を車で登って行った。

 

左に入口が見えた。

 

入口を通り過ぎ、駐車場があったので車をとめ、

参道を歩き、山門に向かった。

強風で傘も吹き飛ばされそうである。

大きな山門(三門)だ。

 

左右に眼光鋭い阿吽の

仁王像が迎えてくれた。

 

風の音しか聞こえない

静かな敷地内である。

 

真冬の冷たい雪が降る中、

托鉢に出かける雲水の集団が

この山門をくぐる

印象的な写真を見たことがある。

 

北陸では伽藍の素晴らしさでは高岡の瑞龍寺

そして、

修行や規律の厳しさでは金沢の大乗寺だそうだ。

 

その「伽藍瑞龍、規矩大乗

 

といわれる修行の厳しい大乗寺である。

 

仏殿が見えた。

庫院、法堂、僧堂

回廊でつながっている。

庫院で、寺院内を見学する許しを受け、法堂に向かった。

本当に静かな寺である。

平日だからなのか、この季節だからなのか、

この天気だからなのか、

見学者はもちろん、

 

修行僧にも全く合わない。

 

作務もしていないので,

坐禅の最中なのかも知れない。

 

静かに仏殿の本尊 釈迦如来

手を合わせ、寺を後にした。

今回は天候には恵まれなかったが、

いかにも「規矩大乗」と言われる寺にふさわしい気がした。

 

風と吹き付ける小雨の中を

 

いつかこの寺で

 

作務と坐禅をしてみたいものだと

ふと思った。

                  (2021.11.26記)

 

大乗寺(だいじょうじ)

【宗 派】曹洞宗

【山 号】東香山(とうこうざん)

【所在地】石川県金沢市長坂町ル-10

【電 話】076-241-2680

【拝観時間】境内自由

【拝観料】 寸志 

【交 通】JR金沢駅から北鉄バス

     平和町方面行「平和町」下車

     野田山方面へ徒歩15分