⇒添削例9 文系3年女子(化粧品・メーカー志望)Iさんの自己PR
文系3年女子(化粧品・メーカー志望)
Iさんの自己PR
私が学生時代に熱中したことは料理です。
私は一人暮らしなのですが、普通の一人暮らしの学生は
食事の用意を面倒くさがり、外食や出来合いの惣菜を買っ
たりすると思います。 私もたまにそのようなこと
をしますが、ほとんどは自分で作っています。
正直、料理するのが面倒くさいと思うときもあります。
しかしそこで楽なほうに逃げずに、楽しさを見つけ、実行する
ことができます。自分の成長を見るのも楽しくあります。
料理の作り方は主に自宅にある料理本から学びます。
最初はいつも本にあるその通りに作ります。しかし、そこで
満足せずにテレビや別の本を見ていて、もっといい方法や
おいしそうな料理があればすぐに取り入れ実践しています。
失敗することももちろんありますが、それにめげずにもっと
良いもの・良い方法を探すことを諦めません。(344字)
⇒まず全般的な感想
気を悪くしないでほしいのだが、この自己PRで採用を決める
企業は皆無だろう。あなたは1人暮らしの学生がみんな外食
や惣菜で食事を済ませていると思っているのかもしれないが
大きな勘違いもはなはだしい。生活費を節約して自炊に励む
学生などはいて捨てるほどいるし、料理が趣味だという学生
も多い。かく言う古井戸先生自身だって、5年間の大学生活
はほぼ完全に自炊だったし、それが特別なことだとは思わな
い。1人暮らしをするかしないかは、色々と個人的な事情もあ
ろうが、あくまであなたの勝手な都合でしかない。どういう食事
をしようが、それはあくまであなたの私的な小さなことであって、
公の場でそれを言っても「だからなんだ?」と冷たく言われる
だけ。
自分の健康を守るため、自分の生活を守るために自炊するこ
とは社会的には何の評価にもつながらない。あなたが語るべき
なのは、食事を済ませて外出した先で、どういう活動をしたのか、
どういう人間関係を構築したのか、どういうことを学んだのか・・・
こうしたさらに上のレベルのことなのだ。小学生じゃないのだか
ら、食生活自慢をされても読むほうは苦笑するしかない。
再度確認する。自炊の話がなぜダメなのか。それはあなたの
呼吸を自慢しているのと変わらないくらい、ごく当たり前のこと
だから。さらにまったく他人とかかわることのない個人的作業
でしかないから。あなたが限界に挑戦して、自分を成長させた
ような活動でありえないから。おわかりだろうか。
以下、挿入しながら各部分の感想を述べる。
> 私が学生時代に熱中したことは料理です。
これがどこかのコックに学んで本格的に修行したというなら
話も聞きたいが、単に自室で料理本を参考に色々なものを
作ったということならば・・・セクハラ的発言になってしまうが
どうぞ立派な主婦になって下さいとしか言えない。だがあな
たは社会的な存在である企業に入ろうというのだから、この
ままでは確実にまずい。
> 私は一人暮らしなのですが、普通の一人暮らしの学生は
>食事の用意を面倒くさがり、外食や出来合いの惣菜を買っ
>たりすると思います。私もたまにそのようなこと
もう多くは語らない。普通の1人暮らしはむしろ自炊だと思う。
そうじゃない学生は単に仕送りが多いか、バイト代が高いか
で恵まれているのだろう。あなたは自分の視野が狭いことさ
えも逆PRしてしまっている。
>をしますが、ほとんどは自分で作っています。
> 正直、料理するのが面倒くさいと思うときもあります。
ここを読むと「もう勝手にしてくれ」と思ってしまう。別にあなたが
料理をサボろうがどうしようが、社会で闘う人にしてみれば、どう
でもいいことなのだ。料理ごときをめんどくさがるようなあなたを
誰が採用したいと思うだろうか。自分の食事なのに。
>しかしそこで楽なほうに逃げずに、楽しさを見つけ、実行する
>ことができます。自分の成長を見るのも楽しくあります。
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「成長」とは何を指しているのかがわからない。自炊で何が
成長したのか、改めて教えてもらえるなら聞いてみたいが・・・。
> 料理の作り方は主に自宅にある料理本から学びます。
>最初はいつも本にあるその通りに作ります。しかし、そこで
>満足せずにテレビや別の本を見ていて、もっといい方法や
>おいしそうな料理があればすぐに取り入れ実践しています。
結局はすべて他人の言うとおりなんだね。結局自分だけで判断して
自分だけで工夫したりしないで、あくまで何かのレシピを参考にしたり
取り入れたりするだけなんだね。ちなみに古井戸先生は料理が趣味
なのだが、レシピなんてまったく見ないぞ。お店で美味しいものに遭遇
したら、自宅で色々な調味料を自分の感覚で配合して再現してみよう
と努力する。和食やイタリアンなら限られたものの組み合わせだから
簡単だが、エスニックなどになるともう大変。市販されていない調味料
の代役を考え出して似た味にするのだ。そういう古井戸先生から見れ
ば、ずいぶん楽な遊びにしか見えない。
>失敗することももちろんありますが、それにめげずにもっと
>良いもの・良い方法を探すことを諦めません。
そりゃ・・・自分の食事のことだもの。自分で何とかするさ。これが誰か
の介護で病人食を毎回作っているとか、他人のためにやっている活動
ならまだわからないでもないが、あなたがどんなにまずいものを食べよ
うが、読む側にしてみればどうでもいいのだ。
おそらくあなたは平凡な大学生活を送ってしまったことを自覚していて
自己PRに利用する経験談に困ってしまったのだろう。だから無理やり
自宅での料理などという瑣末な行為に目が行ったのだと推測する。
あなたは自己分析をもっと他人と一緒にやるべきだ。30歳前後の先輩
と一緒に、ゆっくり過去を紐解くように、時間をかけて自己分析をやり直
すべきだ。そうすれば必ずこの状態からは脱出できる。相手がいない
と言うならば、それはあなたの怠慢で、大学生にもなって人生相談を
出来る先輩が見つからないようではどうせ就職してもうまくいかない。
就職課経由でもいいし、友人経由でもいいから、誰か身近なアドバイ
ザーを見つけるべきだ。しかもすぐにね。
採用担当はあなたの社会性やスキルを主に
知りたいと思っているのだ。個人作業を延々
と語れられてしまっても、企業としては採用し
ようと思えるはずがない。あなたの社会的な
活動をもっと考えるべきだろう。
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⇒添削例8 院1年女子(化粧品業界志望)Hさんの自己PR
修士1年女子(化粧品業界志望)
Hさんの自己PR
私には「前進力」があります。
この言葉は失敗を恐れずに挑戦出来る事、
失敗してもすぐに立ち直って
何度も挑戦出来る事に由来するものです。
大学のクラブではギターを弾いて
合奏に参加しておりました。
しかし学業との両立は厳しく、初めての発表時には
緊張と練習不足で仲間に迷惑をかけてしまいました。
そこで初めて同回生に大きく
遅れをとっている自分に気づきました。
「足を引っ張りたくない、何とか貢献したい」と
必死に自分に求められている事・出来る事を考えました。
通学時間に曲を聞き込んで覚え、難しい場所ほど
「他の人が弾けなくても私だけは弾いてやる!」
と思い練習しました。
また発表機会があれば失敗を恐れずに
何度も挑戦し続けました。
その結果、一年後には「これだけ練習したのだ」
という思いが自信につながり、発表でも緊張せずに
成功を収められるようになりました。
失敗→努力→自信→成功と前進していける事、
これが私の強みです。(396字)
⇒まず全般的な感想
今まで添削を受けた人たちと変わらないのだが、やはり読んで
みて正直な感想は「ふーん・・・それで?」ということになる。
長々ともっともらしく文章にしているが、要するに好きで入った
クラブの合奏で、普通の努力を普通にやって、普通の成果を
得られた・・・ということしか書かれていない。学業との両立・・・
そんなものは社会人からみれば実に簡単なことで、学生ほど
暇な存在はない現状を考えると、いくら修士だとはいえ甘いと
しか思えない。
あなたが自信を持とうが、あなたが緊張しないでギターを弾け
ようが他人にとってはどっちでもいいのだ。採用担当にしてみ
ればさらにどうでもいいのだ。あなたがどんな結果を残したの
か、どういうスキルを身につけたのか、どういう行動習性を持つ
に至ったのか、これらを語ることなしに自己PRなど成立する
はずもないのだ。
まず普通はギター以外のエピソードでも自己PRを5パターン
は作ってみるのが王道。この経験談だけであなたを語るには
ちょっと無理があるような気がしてしまう。他の経験談によって
あなたの魅力を証明したほうがいいのかも・・・とさえ思えてくる。
どうしても合奏にこだわりたいなら、こんな曖昧でざっくりした
文章はやめるべき。頑張りましたとか、必死に練習しましたと
か、そんな言葉は一切やめて、具体的にどういう技を極めた
のか・・・あなただけの役割はなんだったのか・・・など、ミクロ
な取り組みに絞って自分を表現してみるべきだろう。
ただ、個人的な感想だが・・・楽器の真髄って・・・人並に演奏
できるようになって、そこからさらにどうやって自分なりの味付
けをするのか・・・そこなのではないだろうか。間違えずに弾け
ました・・・なんて言われてもねぇ・・・。
以下、挿入しながら各部分の感想を述べる。
前進力がない人は採用されるはずがない。どんな前進力なの
かをもっと詳しく表現しないと、抽象的過ぎて全然わからない。
似たような言葉をもっと色々検討すべきだ。この言葉で決め込
んでしまっていないか?ぶっちゃけこの言葉を使っている限り
絶対に「前進」はできないぞ。
>この言葉は失敗を恐れずに挑戦出来る事、
>失敗してもすぐに立ち直って
>何度も挑戦出来る事に由来するものです。
>大学のクラブではギターを弾いて
>合奏に参加しておりました。
>しかし学業との両立は厳しく、初めての発表時には
>緊張と練習不足で仲間に迷惑をかけてしまいました。
>そこで初めて同回生に大きく
>遅れをとっている自分に気づきました。
>「足を引っ張りたくない、何とか貢献したい」と
>必死に自分に求められている事・出来る事を考えました。
>通学時間に曲を聞き込んで覚え、難しい場所ほど
>「他の人が弾けなくても私だけは弾いてやる!」
>と思い練習しました。
>また発表機会があれば失敗を恐れずに
>何度も挑戦し続けました。
>その結果、一年後には「これだけ練習したのだ」
>という思いが自信につながり、発表でも緊張せずに
>成功を収められるようになりました。
>失敗→努力→自信→成功と前進していける事、
>これが私の強みです。
あなたが本当にギター演奏に魂を込めて頑張ったなら・・・そこで学習
したことが大きいなら・・・それが大学生活のハイライトなら・・・もっと
具体的に、どういうことを目標にどういう練習をどういう環境で地道に
続けたのかを書くべき。その結果どういうこだわりを持つに至ったのか
を、論理的に矛盾のない整理された文章で語るべき。あなたの文章は
大変失礼なことを申し上げるが、論理的ではない。論理的じゃない文は
読んでも納得が出来ない。初対面の学生の非論理的な発言をわざわざ
噛み砕いて聞いたり読んだりしてくれる社会人はいないと思うべし。
あなたも他の人たちと同じ。自己分析不足。もっと
具体的にミクロなことを書くようにしてみよう。さら
に、楽器演奏以外の経験談からも自己PRを書い
てみるべきだ。2年余分な猶予期間にもかかわら
ず、楽器演奏だけでした・・・では世間のおじさんは
納得しないはずだ。
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⇒添削例7 院1年男子(SI業界志望)G君の自己PR
修士1年男子(SI業界志望)
G君の自己PR
私は人を喜ばせるために、決して妥協しない人間です。
私は高校生からバンド活動を始め、仲間と共に練習に
励みました。特に力を入れた事はオリジナルの楽曲作
りです。バンドメンバーの音楽の嗜好や考え方、全く
異なるため、意見が噛み合わず、討論になることも
たくさんありました。しかし、来て頂いたお客様の心
の琴線に触れるような曲を作りたい。そんな気持ちの
下、よい演奏をするには、よいライブにするにはどう
すればいいか、決して妥協することなくメンバーと
深夜まで語り合いました。その結果、全国から200組
が集結する学生バンドコンテストにて、たくさんの
お客様が支持して下さり、ベスト10まで残るという
結果を残しました。自分の曲で、たくさんの人を幸せ
にしたい、そんな思いが叶った瞬間でした。
私は、社会にでても、この感動を忘れたくありません。
人の笑顔のために、一生懸命仕事をしたいと思います。
(375字)
⇒まず全般的な感想
まずあなたにご忠告。「人を喜ばせたい」「人の笑顔が好き」という
セリフは既に使い古されてしまい手垢がつきまくり状態。この言葉
を聞いた面接官は「またこういう学生が来たか・・・」と辟易すること
になる現実は知っておこう。
25字も字数が余っているのは音楽の作り手を名乗るあなたにして
は甘い。指定された時間で楽曲を編曲できなければまずかろう。
これだけ長々バンドの説明をしている割には、あなたの担当楽器
が何なのかがまったく書いていない。大問題だね。自分が知って
いることは相手も知っているような錯覚に陥る典型的な思い込み
失敗例だ。
獲得した成果は立派なものなのだが、そこに至るあなたの努力
の真髄がなんだったのか・・・ずいぶん大雑把に曖昧に表現して
いるためによくわからない。話し合いの結果でいい曲が出来たの?
そんなはずはない。軸がブレまくっている。私も実はバンド活動経
験があるからわかるが、最終的な曲の微調整は全員で相談する
だろうが、根本的なメロディーラインはたった一人のひらめきから
しか生まれない。曲の命はメロディーライン。相談でメロディーは
生まれない。
曲作りや演奏であなたがこだわったマニアな部分をもっと語るべき
だと思う。さらに大会のことももっとわかりやすく短く説明すべきだろ
う。どんなレベルの大会なのかわからなければ感心など出来ない。
以下、挿入しながら各部分の感想を述べる。
そもそもなぜあなたが他人を喜ばせたいのかが不明。言うの
は勝手なのだが、初めて聞くおじさんは信用できないはずだ。
喜ぶといっても人によって様々。老人に喜ばれるためには
マッサージをしたり介護を手伝うなどボランティアだってする
はずだが、あなたはしていない。曖昧な表現はこういう誤解を
招きかねない。言葉の選択ミス。
>私は高校生からバンド活動を始め、仲間と共に練習に
>励みました。特に力を入れた事はオリジナルの楽曲作
>りです。バンドメンバーの音楽の嗜好や考え方、全く
>異なるため、意見が噛み合わず、討論になることも
>たくさんありました。しかし、来て頂いたお客様の心
>の琴線に触れるような曲を作りたい。そんな気持ちの
>下、よい演奏をするには、よいライブにするにはどう
>すればいいか、決して妥協することなくメンバーと
>深夜まで語り合いました。
>が集結する学生バンドコンテストにて、たくさんの
>お客様が支持して下さり、ベスト10まで残るという
>結果を残しました。
>にしたい、そんな思いが叶った瞬間でした。
>私は、社会にでても、この感動を忘れたくありません。
>人の笑顔のために、一生懸命仕事をしたいと思います。
きっと本当にバンド活動に没頭していたのだろう。しかしこのままでは
お気楽にバンドをやっていたほかの学生に埋没する。もっとプロフェッ
ショナルなこだわりとマニアな部分を語らなくては負け戦になるぞ。
あなたは学士ではなく修士なのだ。モラトリアム期間が余分に2年間
あるのだから、勉強以外のこうした私的な活動もそれなりの成長度と
こだわりの強さを求められる。単純に2歳上だというだけでは確実に
若い方を採用したくなる。バンド活動を売りにする就活生は多いのだ。
さらにバンド活動以外での自己PRもあと2つは用意しないとまずい。
アルバイト・・・学業など再検討すべきだ。ただしどんな経験談をモチ
ーフに語っても、最後の結論は同じなるはず。あなたという存在は同
じなのだから。
自己PRとは論理的に相手が納得出来るような文章であなた自身を
魅力的だと思ってもらうあなたのコマーシャルなのだ。今回の文章は
何となく耳当たりの良い言葉を並べた感傷的な随筆でしかない。それ
では初対面のおじさんを唸らせるのは無理だぞ。
バンドを総合的に語ったり、人間関係論で語ると
必ず失敗する。むしろあなたの担当についてだけ
の格闘を詳しくマニアに語るべきだ。
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