復興に尽力した男の優勝・熊本記念の結果 | ふぬ競 第二章

ふぬ競 第二章

熊本全日本選抜 参戦…?



震災からの復興を果たし
再始動した熊本競輪場の
リニューアル後初の開設記念で
優勝したのは、深谷知広。

町田ー松浦の先行を中団から捲って

ゴール前で捕らえ…今年2回目の記念優勝は

自身400勝のメモリアルと同時に達成


「震災直後の状況を見ているので、
 ここまでこられた熊本のパワーを感じた。
 どんな優勝も嬉しいけど、熊本で走って
 優勝ができたのは本当に嬉しい。
 地元みたいな雰囲気で迎えてもらった。」

“熊本復興応援プロジェクト”として
チャリティーオークションにフレームを提供
子供と一緒にバンクを走ったり
仲山桂とのトークショーを開催したり

 





熊本競輪の再開に尽力してきた深谷
各地の競輪場で出走するたびに
被災地への義援金を寄付してきた
心優しい男が、400勝のメモリアルで
優勝を果たしました。


2年連続のSS班に向けて
賞金の上積みを果たした深谷
ホームバンクで開催のグランプリに向け
 

「一戦、一戦、勝てるように頑張るだけ。
(地元GPへ)この位置にいられることは
 嬉しいので、楽しみつつやりたい。」


一時は再開が白紙に戻ってしまって
最終的には8年の月日がかかってしまった
震災からの復興に選手の立場で尽力した
心優しい男に、スタンドから届けられた
アツい熊本のファンから飛んだ声援が
GPへの後押しになるでしょうか。



おめでとう!深谷!




さて……決勝戦の前の検討会
緒●さんと中●さんの解説会よりは
面白い話ができると自称する男

前日の夜は筆者とは別線で飲みに行き
熊本名物の馬刺しと馬肉のしゃぶしゃぶを
堪能したらしい、
当ブログ特別解説員・灰人さん


「昨日はスタンドの気温が高すぎて
 暑さと疲れで頭がボーッとしながら
 打ったんで、イマイチ展開が
 思い浮かばなかったけど……
 
 晩飯は馬肉を腹一杯に食ったし
 高級ホテルでしっかり寝たし
 オシャレな朝飯も食ってきたし
 今日は涼しい特観席での観戦だから
 体調が万全に戻ってきたし
 頭もスッキリしたから
 しっかり展開予想ができるぜ。」


「で……俺は松浦の軸なんだけど
 誰の軸で買うのよ?」


「展開によっていくつか分岐が
 あるんだけど、アタマで買えるのは
 深谷と松浦で…穴なら阿部拓。」


「ほう…人気のワッキーは消し?
 地元勢も優勝の可能性はナシ?」


「ワッキーは連日凄いタイムで
 捲って勝ってるけど、2日目は
 地元が後ろについたから7番手
 準決は鈴木玄が競ったから6番手
 しかも相手は今日よりもかなり弱い。
 今日はワッキーに位置を譲る選手が
 一人もいないから、9番手から捲り
 
 しかも、ワッキーの連日の捲りは
 煽りやブロックをもらわないように
 車間を切って踏み込んでいて
 展開次第で仕掛けどころが変わるって
 訳じゃなくて、自分のタイミングで
 持つところから仕掛けてるから
 あのタイムが出てるのよ。」


「なるほど。」



「で……今回は誰もワッキーに位置を
 譲るってことはないだろうから
 ドンジリからの9番手捲り。
 町田が駆けて松浦が番手から踏んだり
 深谷や坂井が先捲りして1着だと
 アタマを取るヤツの上がりタイムは
 天気もいいし11秒台の前半
 それを車間を切ったバック9番手から
 捲り切るには10秒台後半でも届かず
 10秒台前半っていう、
 驚異的な上がりタイムが必要なんで
 物理的にムリっぽいんだよな。」


「人気ほど固くない本命ってことね。」



「一方の嘉永は、車番が悪いし
 スタートが早くないから、初手で
 好位置を取ることはできない。
 で…前を取るのはおそらく1番車の松浦
 その後ろに2番車の深谷のラインが入って
 初手で嘉永より後ろにいるのは
 位置にこだわらないワッキーだけ。
 中国ー東ラインで並んで
 坂井は阿部拓の後ろにつけて6番手
 嘉永は7番手から、これはほぼ確定。」



「松浦はスタートが今年の前半からすると
 早くなったから、コソ練してるかもな。
 そこから嘉永は赤板で斬りに行って
 町田に突っ張られるわけね。」


「う〜ん、ヤワに押さえに行ったら
 突っ張られるだろうけど
 4角の下りを使ってダッシュして
 誘導追い抜きにならないギリギリで
 斬ったら前に出られるかもな。
 
 嘉永はヤルしかないからとにかく
 気合いで斬りに来るだろうけど
 町田は性格的にはビビリだと思うから
 早期誘導追い抜きで4ヶ月の斡旋停止を
 食らうと、自分だけじゃなくて松浦にも
 迷惑をかけるかも…みたいなことが
 気になってしまったら、脚にブレーキ。」


「じゃあ…嘉永が斬ったら?」


「ただなぁ…斬っても深谷や単騎両者が
 脚を使ってついていったり、さらに

 斬ったりすることはなくて
 自力型で先行したいと思ってるのは
 町田しかいないんだし
 嘉永は赤板で斬っても2周先行する
 脚なんか無いんだから、誰かが来るのを
 待つんだけど、それは町田なんだよな。」


「斬って飛びつくか、斬れなかったら
 どこかで併走するしか無いってことね。」



「で…町田が来た時、あるいは斬れずに
 どこかに降りた時には、松浦と競っても
 ヨコの技術がたいしてない嘉永が
 勝つのは難しいだろうし
 その時にはヨコがチャレンジクラスの
 中川も競りに巻き込んじゃうから
 嘉永は中団に引くか、ヨコに弱い
 隅田のところに行くか…くらいで
 残念ながら今の嘉永じゃ、中団とっても
 町田ー松浦を捲る脚は無いな。」


「そうなると町田のペース駆けか。
 多少展開がもつれて、わりと早めに
 捲りが飛んでくるってことは?」


「後ろに義理のない深谷と、後ろのいない
 ワッキーは最終バックからの捲り。
 で…前に説明した通り
 ドンジリにいるワッキーの捲りは
 届かないんだけど、展開的にサラ脚で
 ワッキーより前の位置にいる深谷は
 捲って届くかも…って感じだな。」


「その時は松浦も番手捲り?」


「町田の先行のカカリ次第だな。
 これが特別の準決や決勝なら
 松浦は容赦なく発進するかもだけど
 たかが記念の決勝なんだし

 今回は町田も頑張っているから
 ある程度は残しに行くだろう。
 まだ町田に脚が残ってる気配なら
 バックから3角の間で横まで来たら
 タテに踏むよりブロックで止めるだろ。」


「じゃあ、捲りきれば深谷のアタマ
 止めれば松浦のアタマってことね。」


「そういうことだけど…

 悪魔の一手は、松浦が深谷を
 止めた時に内を突いたり
 松浦の後ろに潜る阿部拓だな。
 今回は乗れてると思うし、仕掛ける
 判断がいいから深谷次第でチャンス。
 
 車券は松浦深谷阿部拓のボックス厚めに
 ヒモだけ展開次第で隅田や町田の残り
 脚ためて突っ込めば坂井も3着はアリ。
 地元やワッキーがオッズを吸ってるけど
 展開を考えると、3人ともアタマは不要で
 せいぜい3着に入るかどうか、程度。
 
 ただなぁ…今日は地元勢がやたらと
 張り切って1着獲ってるから
 実はワッキーと地元が裏で連携してて
 ワッキーの突然のカマシ先行だったり
 嘉永が一発で松浦を捌いちゃうような
 ミラクルが、無いとは言えないくらいの
 場内の雰囲気だな。」


「なるほど…。今日はかなり納得行く
 展開予想だったな。」


「まあ、昨日とは違って
 頭がスッキリしてるからな。」
 



実際のレースでは、並びは想定通り
松浦と深谷がSでダッシュして
なんとか松浦が取りきって
中国ー東ー坂井ー熊本ー脇本の初手
そこから嘉永が赤板めがけてダッシュ

 


なんとか斬るのに成功するも
斬られた町田が打鐘で叩き返して先行
どこかに飛びつくか…と思った嘉永は
中国3車を出して4番手をキープ


 

ホームで坂井が捲り発進するも、
前が遠くて松浦の横まででいっぱい

 


ワッキーは流れに乗れずに後方で
サイクリングを満喫して終了
嘉永は捲ろうとするも車が出ず
隅田の横くらいまででジエンド



バック過ぎから深谷が踏み込んで
4角の下りから一気に加速して
前の松浦をゴール前で捕らえて優勝
2着は町田を残し気味に踏んだ松浦
3着は松浦の後ろにいた隅田


「う〜ん、だいたい予想した通り
 だったけど…坂井の動きが早かったな。
 準決でも早めの捲りだったけど
 人だよりじゃなくて自分で動いたのは
 2日目の反省があったからか。
 深谷は自分だけ届く捲り追込みで
 松浦は2センターで気づいてたけど
 もうスピードが違ってたから
 止めようがなかったな。」
 


「まあ、松浦はバック過ぎから
 番手捲りすれば勝てたと思うけど
 さすがにそこまでヤルってのは
 今後のことを考えれば…ねぇ。」


「深谷がもうちょっと早めに
 仕掛けてれば阿部拓の絡みが
 あったかもしれないけど
 あの展開じゃあ3着は隅田か町田に
 なっちまうよなぁ…5枚獲ったけど
 快勝とは行かなかったわ。
 ちょっと阿部拓に期待しすぎたな。」



「オメデトウゴザイマス」



「お前は何枚獲ったの?」


「………………0枚です。」


「え?何枚獲ったの?」


「聞き直して辱めるなよ……オイ。」
 
 


ってことで…前述の能書き通りに
灰人さんは最後に獲りましたが
筆者はブログ予想通り、
松浦と深谷のアタマから買いながら
ハズしてしまいまして…
最終日は負け戦の欠車レースの
前半戦はケンして4Rから打ちましたが
万車券のところをことごとく外し
地元勢が4連勝したあたりの
やっすい車券を押さえで少々獲ったのみ

前日に大勝ちしていたライフを削られ
2日間トータルでは勝ちましたが
不完全燃焼な感じで終了。




最終日の午後のレースは熊本の選手が
松岡貴、ヒデノスケ、瓜生、中本と
4連勝する地元フィーバー

地元選手の場内の勝利者インタビューで
緊張から開放されたせいか
何度も噛みまくっていた松岡貴
知り合いが来ていたのを見て
感極まって涙を流した瓜生

やはり8年間の休止期間を経た
「地元に懸ける思い」というのが
大きかったことを感じる開催でしたね。


嘉永と中川は最初に赤板で前を斬った以外
特に見せ場はなく終了でしたが……


狭いホームのスタンドは満席で
応援団からの大声援が届けられて
随所に地元の選手と観客のアツい想いを
感じる、盛り上がった最終日でした。


売上も目標の52億円を遥かに越える
62億円、入場者は最終日はおそらく
3000人を越えたのでは……。
選手や関係者の皆様の頑張りが
場内の盛り上がりや売上で報われたのは
良かったと思いますが……

施設については、やっぱりちょっと
苦言があります。






「しかし…熊本の特観席は快適だけど
 どう考えても席数が少ないな。
 外のスタンドは角度が悪くて
 けっこうレースが見づらいし、
 席数が少なくて激混みしちゃうし
 券売機も行列が凄くて、
 準決は車券を買うのが大変だったし
 あまりに食堂や売店がショボいから
 外のコンビニでメシや酒を買うしか
 ないし、コンドルの利権のせいか
 スポーツ新聞すら売ってないし
 この施設で特別をやっちゃダメだろ。」
 
 
「確かに…客席は外も特観も別府より
 少ないし、武雄に比べればサービスも
 イマイチな感じだな。」


「まあ、小倉並みの席数ってのは
 さすがにムリだろうけど
 別府よりショボいのはなぁ……
 武雄みたいなローカルな地域なら
 『コンパクトな田舎の良さ』があるけど
 熊本みたいなそこそこの大都市で
 しかも街なかにある競輪場なら
 この施設じゃちょっと厳しいな。
 特観席も100席くらいしかなくて
 朝の8:00に並ばないと取れないって
 さすがに酷すぎるだろ。」



「オイオイ…並んだのは俺なんだけど?」


ええ、最終日も3日目なみの気温で
めっちゃ暑そうな予報だったんで
特観席を取ろうと思ったんですが
前日に特観席に入った知り合いから

「8:30から整理券配布だけど
 早い人は7:00頃から並んでた。
 決勝はもっと混むから、早めに
 行かないと席が取れないかも。」


と聞いてまして…早起きして
8:00に行ったんですが
それでもすでに80人くらい並んでて
そこから30分の間並んで整理券を取り
開門までの1時間以上を待たされ
106席しか無い特観席を
灰人さんの分を含め、なんとか確保


特観席は涼しくてまあまあ快適
レースも見やすくて飲み物も無料

券売機も混まないし
これで1000円なら納得価格って
感じでしたが…






前日は猛暑のせいでけっこう疲れて
夜は酒飲んでからホテルに戻って
少し寝ただけでブログを更新して
早めに出発で整理券を取るため並んで…
と、けっこうハードなスケジュールで
体調がボロボロになりまして



快適だった特観席でウトウトしてしまい
半分寝ながらの展開予想で
灰人さんからの有り難い能書きを
いただいておりましたが
最終日は、あまり気合い入れて
車券を買ってませんで…


家に帰ったらどっと疲れが押し寄せて
ソッコーで寝ちゃってました。


まあでも、やっぱり現地観戦は
楽しかったけどね。
(最後にすべてを肯定する養分)


さて…この後は弥彦の寛仁親王牌

 


その前には川崎デイと別府ナイターで
同時開催のGⅢがあるようですが
メンバーを見るとショボショボ
決勝くらいは打つかも…程度ですね。


皆様お疲れ様でした。
次は寛仁親王牌で更新します。