岸和田高松記念宮杯は、準決4Rを終え
決勝進出の9名が確定。
3連覇を目指す地元の古性は
前に最強超人ワッキー、後ろに黒鬼・南と
頼れる二人が前後を固め万全の構え
そして東の方からは神奈川3車
北井・郡司・マクルが優出
今年の岐阜全日本選抜では
北井ー郡司の並びで郡司が優勝でしたが
今回は郡司ー北井ーマクルの並びで
強力すぎる近畿ラインに対抗
これまでの3回のGⅠタイトルはすべて
同地区の選手の先行に乗って獲ってきて
北井の前を回るのは初めてである郡司が
ライン先頭ということは
当然ながら「そういうこと」案件が
確定していると思われますが
準決では圧巻の先行を見せたワッキーを
相手に、果たして郡司が主導権を取れるのか
そしてオールドルーキー・苦労人の北井を
初タイトルに導くことができるのか
南関の大将としての器が試される
一戦となりそうですね。
想定外のことが多数起こった
準決の振り返り
ふぬ競・特別解説員(無報酬)
「まあ、松井はこのメンバーで
北井に前を志願したってことは
当然の『そういうこと』だけど
眞杉は賢いし、新田もトリッキーに
動いてくるだろうから、すんなり
主導権を取れるとは限らないな。」
「誰かが注文をつけるってこと?」
「ああ。このバンクはけっこう特殊で
前が駆けてしまったら簡単には
捲れない。かといって松井が
死に駆けなら、共倒れ覚悟で勝負する
別線の先頭はいないんだよな。」
「まあ、新田はもちろん、眞杉だって
もう平原のために駆けるのは
ご勘弁だろうし、小林泰も諸橋には
弥彦記念を獲らせたことがあるし
3人とも『自分が残る』レースだな。」
「で……このバンクで松井が駆けて
北井が番手捲りだったら、
その後ろにいなきゃ勝負権がないから
松井が駆ける前に別線の先頭が
互いに牽制しあう壮絶なイン斬り合戦が
あるんじゃないかと思ってる。」
「・・・・・なるほど。」
「まあ、賢くてヨコもできる眞杉が
取り切るんじゃないかと思うけど
それでも脚を使うと思うから
やっぱり北井が軸だよな」
「俺も北井から買った。」
で…号砲が鳴ってSを取ったのは小林泰
赤板で松井が上昇すると、すんなり
小林泰が北井の後ろを取りきって
松井は打鐘でメイチにペースを上げて
心臓を捧げる死に駆け
で……5番手の眞杉はなぜか後ろの
新田をチラチラと目で牽制して
前との車間がグンと開いてしまい…
最終バックで被る前に北井が番手発進
小林泰が直線で踏み込むも、
北井の踏み直しが強烈で追い込めず
そのまま北井ー小林泰ー諸橋で決着
新田はバック8番手から内を縫って
エグい追い込みをかけるも届かず4着。
「う〜ん…あんなにすんなり小林泰が
北井の後ろを取るとは意外だった。
眞杉は、北井が番手捲りするとは
想定してなかったのかな?」
ちょっとモヤッとしたものが
残ってしまいましたが、チョビ髭松井は
二次予選では逃げイチなのに仕掛けず
たいへんイラッとしましたが
今回はいい先行だったと思います。
そして眞杉は……
まあ、獲ったからいいや。
10R
「まあ、逃げるのは犬伏なんだけど
できれば初手でワッキーと犬伏が
先頭と最後方、みたいな位置関係に
なってて欲しいな。」
「・・・・・どういうことだよ?」
「犬伏が先頭でワッキーが最後方なら
ワッキーの戦法はナメカマシか
バックからの捲りしか無いから
打鐘からホームで波を作っておけば
6対3みたいな戦いで近畿は後方
今回の犬伏はデキが良いから
捲りの効きづらいこのバンクなら
ワッキーが7番手から仕掛けても
初日みたいに不発になる可能性が
けっこうありそうなんだよな。」
「……なるほど。」
「清水の予選の失敗は作戦のミスで
頭の悪い組立てだったけど脚自体は
別に悪くないと思ってるから
犬伏のデキも良いし清水が軸。
ただ、ワッキーが初手で犬伏の近くに
いると、犬伏がペースを上げる前に
ワッキーが腹を括ってしまったら
すかさず叩いたり踏み合いになるから
ワッキーが前受けで犬伏が後ろ攻めか
その逆で犬伏が前受けでワッキーが
後ろ攻めってのが良いな。」
「窓場や北津留は?」
「犬伏が駆けて4番手にいる方は
車券には絡むけど、後方にいたら
まあ無理だろうね。どっちかというと
窓場のほうが前にいそうだけど…」
初手は荒井がSを取って北津留が前受け
そして窓場ー犬伏ーワッキーの順
赤板過ぎに犬伏が斬ると、すかさず
ワッキーが叩きに行って…そのまま先行
後続は動けず一本棒のままペース駆け
犬伏は3番手から捲るも車が出ず
その後ろの清水は外に差して、膨れた
犬伏の後輪にハウスして終了。
結局、そのままの並びでゴール。
ワッキーのコメントは
「犬伏ラインに付いていかない
選択肢もあったけど、並び上、
付いて行って仕掛けた方がいいって、
とっさの判断でした。」
だそうで…しかしまぁ、強い先行でした。
「清水は3角で犬伏の外じゃなく
内のコースに入っていれば2〜3着に
入れたと思うけどなぁ……」
「う〜ん、まぁ犬伏の脚が完全に
終わって捲れそうもなきゃ内に入る
選択肢もあっただろうけど、
捲れそうな感じにも見えたもんなぁ。
いずれにしてもワッキーが立派だったよ。」
そして北津留は…
「4角から長時間にわたって内帯線の
内側を走り続けたため」
という理由で失格。
「まあ、バカなのはわかってるけど
ホントにしょーもない失格だな。
娘といっしょに養成所で、ルールの
勉強をしたほうが良いんじゃねぇか?」
「せやな。」
11R
「深谷と郡司は、北井が乗ってきたから
これで決勝に進めば大チャンス、
でもそれだけに別線は潰しに来そうで
吉田拓も森田もいざとなったら
郡司に競りかねないな。」
「でも今回のデキだけで言えば
一番良いのは新山だと思うから
森田はそのラインの後ろを狙うとか
いっそ成田を飛ばして新山の
番手に入るのが、決勝に進むには
良い作戦かもしれないな。
ダッシュしながらの競りなら、
タテ脚のない成田には勝てるだろ。」
「なんで森田目線の作戦なの?」
「そりゃ、俺は森田が決勝に進むのを
車券とは関係なく願ってるからな。
展開上は郡司からも仕方なく買うけど
心から応援するのは森田だけ。」
「…………ソウデスカ。
いずれにしても、タテ勝負は
東北と南関で、茨城と埼玉は
ヨコで勝負ってことね。」
初手は武藤が前受けして、
埼玉ー南関ー東北ー茨城の順
そこから赤板で吉田拓が斬りに行くと
突っ張る森田、そして続いてきた新山も
突っ張ってしまう若き失格王・森田。
突っ張られた吉田拓と新山は埼玉の
後ろで並走するような形になり
中団がゴチャつく中、内にいた深谷は
ずっと誰かと並走する形になり
抜け出せずにイン詰まり。
ホーム過ぎに深谷を見捨てた郡司が
自力を出してバックで捲りきり
そのままマクルと二人で神奈川ワンツー。
中団の混戦を抜けて3着に来たのは
新山で、最終レースで着順上位の
古性が3着に入らない限り、決勝が決定。
「まあ、あのまま内に詰まった深谷に
ついて行っても共倒れだから
郡司の自力は展開上は仕方ないな。」
「客がブーイングしてたみたいだけど
さすがにアレは見捨てるでしょ。
郡司が大嫌いな俺でも仕方ないと
思うし、深谷も納得してるんじゃないの?」
「で…森田の気合いは凄かったけど
結局、レースを混戦にしただけで
終わっちゃったな。」
「う〜ん、でもまあ、タテ勝負で
勝てない深谷や新山が相手なら
泥試合に持ち込むしか無いからな。
新山だけ出しても良かったかも
しれないけど……でもまあ、
ヤルことはヤッたから良いだろ。」
12R
「西の王座戦では実現しなかった
寺崎と藤井侑の叩き合いがあるな。」
「ああ、寺崎が前受けで藤井侑が叩いて
7番手から寺崎の巻き返し…みたいな
展開になるんだろうけど、藤井侑も
今回はデキが良いから好勝負。
でも、どんな展開になっても
落車でもない限り、アタマは古性。」
「まあ、いざとなったら自力でも
捌きでも、前々にいさえすれば
負けることは無さそうなデキだね。」
「あとはヒモなんだけど…
寺崎は藤井侑に削られたら終了
ウマ捨て名人の浅井が切り替えて
あとは好配当を狙うなら、浅井の
後ろにいそうなゲンちゃん。」
しかしながら……浅井が前受けして
中部の後ろにノダゲン、中団に三谷竜
その後ろに桑原で、寺崎ラインは最後方。
藤井侑のツッパリ先行か…と思いきや
赤板から上昇してきた寺崎があっさり先行
藤井侑は4番手に下げて、後方になった
三谷竜が古性の後ろに追い上げてきて
山田久と、身内同士とは思えないくらいの
激しすぎる頭突き合戦。
藤井侑はバックで捲ろうとするも
後ろの浅井は内をシャクったノダゲンに
阻まれて前を追えずに終了
古性は藤井侑を止め、三谷竜の後ろから
自力気味に山本伸が踏み込んできたので
4角では外を牽制しながら追い込み
そのまま押し切って1着。
2着は混戦の中、コースが開いた
桑原が突っ込んで、山田久が3着。
まさか古性のアタマで3万つくとは…。
「藤井侑のアレは、浅井の作戦で
前受けー中団取りにしたのかね?」
「いや…前受けは浅井の作戦だろうけど
藤井侑が突っ張れなかったのかも。
そもそも1枠の寺崎は前受けして
引いてカマシの得意パターンに
持ち込みたかったのに、S失敗した
くせえ気がするわ。」
「藤井侑の突っ張り先行に期待して
3番手に入ったゲンちゃんは
騙されたことに気づいて
浅井をシャクって飛ばして
突っ張り先行の中団だと思ったら
7番手にされた三谷竜も
騙されたことに気づいて
すかさず追い上げたのは笑ったわ。」
「しかしなぁ…好配当の使者は
ゲンちゃんだと思ってたんだど
桑原さんだったか……。」
車券の結果は……
準決の9Rだけ獲ったものの
その後の3レースはハズレ
やっぱり2着権利は難しいですね。
灰人さんもチョイチョイ獲ってましたが
本線でドンと買ったところは不発で
「やっぱり2着権利の準決は難しいわ」
ってのが輪友の皆様の結論。
決勝予想
オールドルーキー
「タイトルは全てが揃わないと
獲れないし、体も気持ちも
ピークに持って行きたい。
掴めるチャンスが目の前にあるので。」
南関の大将
「僕が前で自力。
並びについて年始めから
北井さんとは話をしていた。
その時が来た。
宏佑の気持ちも背負って
力を合わせて戦いたい。」
このコメントで「そういうこと」
であることが確定。
初手は南が前受けを取りに行って
571ー26ー4−398
そこから郡司が死に駆け覚悟の先行
ワッキーはさすがに叩き合いは
しないでしょうから後方に下げ
中団には新山が入りそう
単騎の小林泰は南関の後ろか
新山のラインの後ろで勝負
ワッキーがカマシか捲りかは
微妙なところですが
郡司はバック線をゴールだと思って
暴走になっても仕掛けるでしょうから
北井が車間を切って発進すれば
ワッキーが超速の捲りでも届かない
古性はワッキーが不発なら捨てて
どこかに降りるのでしょうが
そこから届くかは微妙
他の選手がドン引きするくらいの
ハードな練習を繰り返して脚を作り
全日本選抜を獲らせた郡司からの
恩返し、準決で駆けてくれた松井の
気持ちも背負って臨む決勝
あとはその重圧を超えて
チャンスを掴む気持ちと運を
北井が持っているかどうか
以上を持って……当ブログの
本命は、たいへん迷いましたが
新山響平です。
……え?なんで?って
読者様の声が聞こえる気がしますが
デキだけで言えば抜群なのは新山
そしてワッキーが意地を出して
郡司ー北井に襲いかかる展開なら
古性が降りたりして混戦になる
準決の苦しいレースを耐えきって
なんとか3着での決勝進出
南関と近畿はお互いに意識しあって
おそらく新山はノーマーク
東王座戦で、決勝よりも脚力が上の
北井ー深谷の二段駆けを
あわや捲りそうになった脚が出れば
チャンスはありそう
相手は桑原、北井、古性、小林泰
3連単 2=4679−46789
押さえに、北井が感動のタイトル奪取
この時はウラなしで北井のアタマのみ
3連単 9ー78ー24678
厚めに 9ー8ー2467
まあ、普通に北井か古性を買ったら
良いんじゃないかと思いますけど
それでは今開催のボロ負けを
取り返せない、という筆者の懐の
事情もあるんで、この買い目です。
もちろん、
「獲らせたヤツには
獲るチャンスがやってくる」
という言葉を信じている筆者は
北井には獲ってほしいと思っています。
あとは「運」という最後の要素を
北井が持っているのか…?
筆者も、車券の運命は受け入れましょう。
さて、長い長い6日間も終わり
最後の激闘を楽しみましょう。
皆様のご健闘をお祈りします。