優遇される地元SS、冷遇されるGP王者・岐阜全日本選抜2日目 | ふぬ競 第二章

ふぬ競 第二章

熊本競輪 7/20より再開!



「美濃を制するものは、天下を制する」

ってのは、かなり昔に
司馬遼太郎さんの歴史小説で
斎藤道三か織田信長が言ったことに
なっている名言ですが……



(イメージ)



中世の美濃、現在の岐阜県南部は
当時の都であった京都と東国を結ぶ
物流の要衝として栄え


 

この地を制して、当時の呼び名だった
稲葉山城を「岐阜城」と改称した
織田信長が天下統一を途中まで進め
道半ばに倒れたあとは、この美濃の
関ヶ原で天下分け目の合戦が行われ
勝利した徳川家康が江戸幕府を開き
言葉通り美濃を制して天下を制したのは
皆様もご存知のとおりですが…


競輪界で美濃から天下を取ったのは
過去にグランプリを3回制した
中部の帝王・山田裕仁


今は「ポロシャツにネクタイ」の
不思議な服装で言いたい放題の
投げっぱなしな解説をして
工藤わこさんや江藤みきさんに
たしなめられる姿を見ること多数



そしてグランプリ2回優勝の
山口幸二・富生の兄弟や

 

 


スマイルハマちゃんこと浜口高彰が
岐阜出身のタイトルホルダーとなり
当時は若手だった小嶋社長や金子師匠
今は市会議員の馬渕紀明や一丸安貴
早くして引退した海田和裕など
他県の自力選手を「中部はひとつ」と
いう言葉をタテにして使い倒し
中部王国が隆盛した時期もありましたが


その後は上記の岐阜の選手たちが
まだギリギリ現役だった頃に
現在の職業は競輪YOUTUBERの
「ぺーちゃんねる」主催の
加藤慎平がグランプリを制し

 

 


また、2011年には山口幸二が
2回目のグランプリ制覇をしましたが

それを最後に中部の主役は岐阜から
愛知の深谷・金子師匠の師弟タッグと
三重のレフト先輩・浅井康太に移り
10年の長い年月を経て
ようやく昨年、ケンヤがダービーを制し
岐阜に久々のタイトルホルダー誕生


……と、いうのがここ20年くらいの
「美濃」に関する興亡の歴史でしたが
果たして、岐阜のトップに立った
ケンヤは、一気に天下を制することが
叶うでしょうか。


初日を見る限り
3連単10万車券が3本も出ちゃって
落車もあってクソ荒れした上に
あまりにSSの皆様がボロボロなんで
戦国乱世っぽい開催になりましたね。











さてさて……地元代表・ケンヤの
敢闘宣言で幕を開けた全日本選抜


オープニングの1Rでは
年寄りを早めに間引くために
組まれたっぽい気がする
一成ー山ちゃんー友和の
東北同期タイトルホルダーラインが
果敢に先行するも、後方から捲った
小林泰が前団を捉えて快勝





同期で仲良しの眞杉や森田が
出世していくのに負けじと
頑張っているんでしょうか、
昨年後半辺りから急激に
強くなった感がありますね。



続く2Rでは
出渋った上に中団でモコモコして

まくり不発になってしまった
鼻ペチャ吉田拓が、阿竹を押圧して
一気に4人が落車する大惨事






道中で松本貴に競られて飛ばされ
大差のシンガリ入線だった柴崎は
吉田拓が失格したために、
繰り上がって僥倖の二次予選進出。

吉田拓は長期の懲役帰りで

心が荒んでしまったのか

復帰後3ヶ月で2回目の失格。


そして3Rでは


「ケンヤと地元二人で盛り上げます!」
と前検日に力強く語りつつも
点数詐称の疑いをかけられてた
地元の川口公が落車してしまい

 

 


ゴールすることすら叶わず
お帰りになってしまう惨事



4Rでは単騎のメロンだった
末木が9番手から捲ってアタマ
30万車券がでちゃうし
7Rではラッパー岡崎が奇襲の
番手飛びつきで森田の番手を
鈴木竜から強奪しちゃって
約12万車券の大荒れが続き





一次予選の後半に組まれた
北津留ー荒井、北井ー和田健は
きっちり人気に応えるも
特選では人気を背負ったSSたちが
けっこうショッパイ競走を連発



特選振り返り

10R
前受けのワッキーを嘉永が赤板で
叩きに行くも、いったん突っ張って
いつものように引かないワッキー


すかさず松井がカマシ気味に叩いて
先行するところ、引きかけた嘉永は
再び追い上げてケンヤとワッキーを制して
強引に4番手を取りに行くも……
その動きについて行けず離れる庸平
無抵抗でズルズル下げるケンヤ



ハイペースで駆ける松井から
車間を切った深谷に対し
バックで再度捲りに行く嘉永…も
渡部幸とイチャイチャして両者伸びず
深たが番手から踏み込んで楽勝の1着
ワッキーの後ろから中コースを突いて
直線伸びた南ー東口が2・3着



 

庸平は嘉永の動きに付いていけば
チャンスはあったと思いますが
中団の外にいたら南あたりから
キツイ一発を喰らう可能性も
あったんで、やむなしでしょうか。

ワッキーは赤板で踏み込んだ以外は
特に仕掛けることなく終了
でも、あの中団を取りに行く動きで
南と東口が連に絡めたんで…ねぇ。

ケンヤ…………………?

そんな選手、走ってましたかね。



11R
赤板で後方にいた眞杉ー平原が
先頭の新田を斬ってハナに立ち
ワンテンポおいた打鐘過ぎから
犬伏が強烈ダッシュのカマシ先行




3番手の山田英はちぎれかけながらも
なんとか追走して3車で出切り
前を追おうと踏み込んだ古性は
叩かれながらも意地の抵抗を見せる
眞杉に頭突きを連発され捲れず後退


 

そのまま前で決まりそうな感じでしたが
ずっと脚を溜めていた演説王・新田が
凄いスピードのカクカク捲りで発進
 

バックでは楽勝に見えた清水は
犬伏を3着までに残そうとしたのか
新田の捲りに気づかなかったのか
ゴール前で新田が微差交わして1着。



インタビューでは恒例のマイク両手持ち
演説王から演歌王への転身を
狙っているんでしょうか?



12R
稲川がダッシュしてSを取り
近畿ー松浦ー南関ー東北の初手から
赤板で上昇してきた新山に対し
まさかのツッパリ先行を見せる寺崎


 

新山はいったん引いたあと、打鐘過ぎに
もう一回叩き返しに行くも出切れず終了
でもこれだけ叩きあったら、サラ脚で
中団にいる郡司か松浦のひと捲り…と
思いきや、


 

新山が後退したあとに、中団に降りた
慎太郎と成田にフタをされてしまい
車を外に持ち出せいない松浦と郡司

結局、寺崎の先行をフルに使った
稲川ー村上博が直線抜け出し快勝
フタされなかったので自力で捲った
松谷が3着で10万車券…………。



 

寺崎は「積極的に」のコメントでも
出渋ったり、引いてカマシ→不発の
パターンが多かったんですが
新山相手にツッパリ先行とは。
意識改革があったんですかね?

内に詰まって踏み出せなかった

GP王者・松浦は、情けない負けでしたが

あの体勢から慎太郎をどかしに行っても

なかなか飛んでくれないんで…ねぇ。

 

 

 

初日を終わって強かったと思うのは

力強く捲ったベビーフェイス小林泰に

軽いバンクならスピード発揮の

ツルツル北津留

別線がヘタレ揃いだったとはいえ

ツッパリで逃げ切った北井

そのあたりでしょうか。

 



車券の結果は………





(現実逃避する養分)

 

あとはお察しください。
忙しくてあまり投票できなかったのが
救いだっていう、情けない結果に。





2日目二次予選予想
本日も天気は晴れで

風は時間により少々…の予報


3着権利なんですが、初日にSSが
ボロボロと負けてしまったせいで
やたらとキツイ番組になってますね。




 

残り少ない中部勢をかき集めて
唯一の3人ラインにして、
状態が怪しいレフト先輩ではなく
後方でゴミにされても怒らなさそうな
皿屋ー柴崎を後ろにつけて
特選メンバーの中では調子イマイチの
成田と松井を組み込んで
お好きなところから仕掛けてね、と
1枠を渡す……番組屋から
ケンヤへの精一杯のおもてなし


インフル明けで体調悪いとはいえ
この番組ならさすがに負けない…
と言いたいところですが、
松井の先行の3番手が取れても
初日に北井の後ろで絶妙な牽制を
繰り返した和田健に止められそう


和田健の方を軸にしたいんですが
前を任せる松井も調子イマイチ
初日に番手競りを見せたラッパー岡崎が
ケンヤの前の位置を取ることができれば
近畿勢の連絡みもあるのかも。





 

初日の中団取りの競走を
「レースに変化をつけたかった」
と振り返るワッキーですが
最後までまともに踏んでないんで
調子は不明

このメンバーだと前受けをしてしまうと
順番に斬って根田の先行、8番手から
巻き返しってことになるんでしょうが
中団で坂井が車間を切って後ろを牽制


そして岩本もいざとなったら
番手から早めに踏み込む……みたいな
感じでしょうし、叩き合いの後とはいえ
町田の先行を完全に捲りきった
岩本の方を軸で考えたいですね。


相手はマクル、捲りで迫る坂井
3着はちょっと絞れないので

3連単 2=37ー全

ワッキーは初日みたいに

できもしない位置取りをするなら
帰ったほうが良いと思うよ。




新山と犬伏で叩き合い必至
そこを小林泰が捲れるか…みたいな
番組なんでしょうが、初日みたいに
メイチで犬伏がカマしたら
後ろの大師匠は犬ブッチンで行方不明

新山は押さえ先行やツッパリの
先行バリエーションもあるので
カマシしか無さそうな犬伏よりは
攻め幅がありそうですが……
初日に新田の捲りにちぎれ気味だった守澤が
カマシで飛んでくる瀬戸内ラインに対し

どこまで仕事できるかってところが

ポイントになりそう

ここはオッズを見て、東北と関東
どっちを買うか考えます。



初日にツッパリ先行を見せて
新山を完封した寺崎が
ここもライン3車で行く気なのか
それとも同県の大将・平原を背負って
後手は踏めない森田が駆けるのか……
森田は寺崎に叩かれたら、ヤケクソで
3番手の岡本あたりに飛びつく
変化技も出してくるのかも。


二次予選なだけに古性も番手捲りを
打つわけにはいかないでしょうし
多少展開がもつれてくれれば
北津留が捲りで飛んでくる


3連単 9=1ー3578
    9ー3578ー13578


寺崎と森田は、お互い力尽きるまで
「漢字の競輪」を満喫して下さい。



 

あっさり犬伏に叩かれてしまった
眞杉の状態は、やはりイマイチ
でも古性を殺したヨコの動きから
脚はともかく気合いだけは十分

伊藤旭も佐々木豪も福永も
眞杉と叩き合ってまで先行するのは
ちょっとカンベン、別線の誰かが
やり合ったところを捲りたいはず

眞杉が先行体勢に入って
みんなで4番手の取り合いの
しょーもない展開が浮かんで来たんで
ちょっと難しいですね。
近況が良かった庸平も、嘉永の動きに
ちぎれた初日の動きに疑問が残るし
慎太郎も調子はイマイチ


もう一回、じょっぱりファイター
永澤に賭けるか考え中です。








 

後援・飲むシリカ
「なぁ……なんでGP王者なのに
 初日に続いて冷遇された番組を
 組まれちゃうんだろうなぁ。」

後援・おたふく手袋
「特選に出たメンバーの二次予選は
 6Rのケンヤ・成田・松井だけ
 3人バラバラな組み合わせにして
 SSのケンヤを優遇した番組で
 7Rは脇本ー浅井に渡部
 8Rは新山ー守澤に犬伏
 9Rは寺崎ー古性に平原
 10Rは眞杉ー慎太郎に山田庸
 SSに特選メンバーを組み合わせて
 全部本線になるように優遇してるけど
 11Rはオレとオマエと嘉永
 お互いに強力なウマがいるとはいえ
 確かにココだけメンバー厳しいなぁ。」


後援・飲むシリカ
「岐阜の番組屋に恨まれるような
 覚えはないんだけどなぁ……。」

後援・おたふく手袋
「まあ、昨日も同じこと言ったけど

 日頃の行いのせいなんじゃないの?」



初日に完璧なツッパリ先行で
別線をシャットアウトした北井は
もちろん郡司を背に先行勝負
一方で、初日はインモグラーになって
不完全燃焼だった取鳥も、松浦を背に
イモ引く競走をしたことは記憶になし


頼むから、二人とも心を燃やして
出し惜しみせずに一歩も引かない
ガチの叩き合いを延々と繰り広げて
嘉永の捲り頃を演出してくれ。
(九州人からの切実なお願い)

 

ってことで、軸は九州両者から


3連単 2=9ー1346
    29ー1346ー29


郡司と松浦、どっちかが

前を捨てて番手捲りする展開なら

諦めましょう。





優秀競走・スタールビー賞

 

全員準決へ


 

 

近畿4車の先頭のイナショーは
果たしてどうするんでしょうかね。


心を燃やしての死に駆けなのか
深谷か清水のどっちか2車だけ出して
3番手でケツ振りまくって波を作って
後続に捲らせない競走をするのか

いずれにしても、新田も深谷も清水も
勝負は準決からで、ここで4車ライン
しかも危ないイナショーと南がいる
近畿と、ガチではやり合いたくない

意外にイナショー死に駆けして
南が番手捲りする展開なら
決まってしまうのかも……ですが
 


筆者も準決からが勝負と思ってますんで
南と東口の絡みを少々買うだけにします。
落車・失格なく終わって下さい。


初日を見る限り、風はほとんどなく
バンクは軽くて外が伸びて

内に突っ込んだ車は伸びを欠く
そんな感じの傾向ですが
果たして2日目はどうでしょうかね。

皆様のご健闘をお祈りします。