岸和田高松宮杯は5日目
東西に別れた準決を終えて
決勝進出の9名が決定
ちなみに今年の前半戦のビッグレースは
GⅠ高知全日本選抜……古性
GⅡ別府ウィナーズカップ……松浦
GⅠ平塚日本選手権……山口拳
すべて西日本側が優勝しており
記念開催の優勝回数でも
東が7回、西が10回
(記念ではないGⅢは東が2回優勝)
現在の賞金ランキング上位も
①ケンヤ②古性③脇本で西が独占
ベスト10も西が7名、東3名で
圧倒的な西高東低の競輪界
決勝もおそらく脇本ー古性ー稲川と続く
3名ともが高松宮杯の優勝経験がある
近畿ラインが圧倒的な人気でしょうが
東の松井ー郡司と新山ー慎太郎
過去の連携が多数、絆あるタッグが
近畿に立ち向かうことに。
そして松浦ー山田庸平は決勝メンバーで
唯一の地区を越えた連携。

過去に武雄記念に松浦が斡旋されたときに
「今後の方向性を含めて、
じっくり話したことがある。」
そうで……まあ、松浦は他地区を含め
けっこう検車場で話をするようですから
良いアドバイスを貰ったんでしょうね。
昨年は準優勝だった庸平
悲願のGⅠタイトルに向けて
策士・松浦とのタッグで挑む決勝
圧倒的な戦力の近畿に対して
果たしてどんな作戦で挑むでしょうか。

毎年、ホームの武雄記念で現地観戦を
している筆者ですが、松浦はここ数年
だいたい斡旋され続けていて、
勝ち上がりで持ってない兄の山田英とか、
今は長崎に移籍した暴君・荒井の前で
介護の番組を組まれている印象
顔見せ周回でもレース後も
「松浦〜、今年もスマンの〜ッ!」
って声援が起こります。
でも庸平とラインを組んだのは
見たことがないような………?
激闘の準決振り返り
本日はいつものサテライトで
自称・伊集院静先生の提唱する
「情念の競輪」を語り続ける後継者
ふぬ競・専属解説員(無報酬)
灰人さんの解説付き
9R・西
後ろ攻めの取鳥が前受けの古性を斬って
赤板を迎えた所で…一気にダッシュして
主導権を奪う気迫あふれる伊藤颯
…から、ちぎれてしまう山田英
ズッポして番手にハマる取鳥
取鳥はいったん番手に収まるも
ホームで少し伊藤颯が流したと見るや
踏み上げて自力で発進……も
伊藤颯は取鳥の番手の香川先生に
一発食らわして飛ばしてしまい
ホームと前後が入れ替わり
取鳥ー伊藤颯の順で迎えた最終バック

山田英が追い上げて伊藤颯の後ろに
再ドッキングするも、その動きに乗って
古性が捲り発進して前団に迫り…
レフト先輩・浅井も捲るが不発
3角で取鳥の番手からダッシュした
伊藤颯の踏み出すスピードが凄くて
これはジャイアントキリングか……

と、一瞬の夢を見ましたが
古性は山田英に弾かれながらも
スピードが緩まず九州勢を越えて
結局…古性ー稲川の2車単一番人気に
3着山田英で人気サイドの決着、
大いに見せ場をつくった伊藤颯は4着。

これには、若手のなめくさった競走には
厳しいコメントをすることが多い
灰人さんも手放しで称賛

「いやぁ……ソーマくんは
古性相手にも喰ってやろうっていう
凄い気迫を感じるレースだったな。
オジサン達はこういう情念を見せて
格上と戦う若者に弱いんだよな。
……応援したくなるよな。」
筆者

「なぁ……『琉球期待の星』とか
『一撃のソーマ』みたいな
キャッチフレーズをつけて
横断幕をつくってやろうぜ」
古性や清水、松浦あたりの若手時代も
トップクラスと当たるときには
闘志をギラギラ感じさせる競走を
していましたが、準決の伊藤颯には
たしかに同じものを感じましたね。

次は喰ってしまえ、ソーマくん。
10R
前受けした南関ラインに対し
いったん新山が4番手に収まりましたが
菅田との謎の交渉で、7番手に下げる新山
4番手に入る菅田率いる宮城ライン
そして赤板で上昇した新山を
いったんは突っ張る北井……も
流してペースに入れようとしたのか
メイチの先行ではない北井を
再度叩いてホームで出切る新山

この時に和田健がタイミングを間違えたか
ハイペースについて行けずに車間が開き
前を追うのに脚を使って、そこに続いた
宮城ラインも仕掛けられず


新山はハイペースで駆け続けるも
北井を捨てて4番手に入った松井が
捲り追込みで迫り…守澤の牽制を
かわした松井が1着、逃げた新山が2着
後方から捲り追い込んだ菅田が3着で
3万9千円の穴車券で決着。
灰人さん

「北井はいったん突っ張ったら
もうバック線をゴールだと思って
メイチで駆けないとダメだろ。
確かに新山のラインの脚を削って
松井が捲りで届くようにはしたけど
2着権利なんだから色気を出さずに
松井と和田健まで連れ込まないと
ミッションとしては失敗。」

「年寄りルーキーだとか
元Jリーガーで自転車の経験が浅いとか
そんなのは甘ちゃんの言い訳。
ここで和田健を残すか新山を残すかで
南関勢にとっちゃ明日の展開がガラッと
変わってくるんだから、郡司と和田健に
必死に残してもらって準決に残った
その重みを、もっと感じないとダメ。」

「なるほど………。」

「しかしまぁ…新山は一走目も二走目も
ツッパリ先行に失敗したのに
二次予選でまた突っ張ったのは
さすがに頭がおかしいのかと思ったけど
ああやって先行にプライドを持ってるから
ラインの選手の信頼が集まって
新山が先頭なら4番手でも固めるし
別線も『逃したらもう捲れない」って
追い込まれる心理になっちゃうよな。
愚直に一つのことを徹底するのも
強くなる過程では必要だな。」
11R
レース前の灰人さんからの解説

「逃げるのは犬伏で、松浦と嘉永は
脚を使っても3番手が欲しいところ。
で……3番手が獲れなかった方は
たとえワッキーを引き出すことになっても
早めに捲りを仕掛けないと、ワッキーが
来るまで待ってたら飲み込まれる。」
「西王座戦を見る限り、今回のワッキーは
ダービーの頃と違って調子上向きで
犬伏は引いてのカマシ先行じゃなくて
押さえ先行になるのと、
良かった頃に比べると調子イマイチだから
松浦と嘉永、3番手に入った方がどっちでも
今回のデキじゃ捲られるだろうな。
あとはワッキーがその上を捲れるか、だけど
中団のラインが先捲りを打つのに乗れば
やっぱり届いちまうな。」

………その通りに、赤板過ぎに発生した
嘉永と松浦のイン斬り合戦を制したのは
松浦で、嘉永は5番手からホーム過ぎに発進
合わせて捲った松浦を越えられずに終了。

嘉永の後ろから、庸平が自分で捲って
3車並走の大外を一気に捲ったワッキーが
前団をまとめて捕らえて1着、南は続けず
先捲りの庸平が伸びて2着で……

3着は捲った松浦ー隅田と、内を突いて
直線すごい伸びだった東口で微妙な入線
ワッキーー庸平ー流しを持っていた筆者は
3着に松浦隅田東口を全部買ってましたが
隅田なら127倍、東口91倍、松浦21倍
配当に大差があるため……
「隅田で頼む、東口でも許すけど
松浦だけはカンベンしてくれッ!」
そして写真判定の結果

………願いは九州から岸和田には届かず、
松浦と東口の同着で、かなり希望よりも
割り引かれた配当になって終了。

「嘉永はちょっと早い仕掛けだったけど
不発になってもいいからワッキーよりも
先に捲りに行くって決めてたんだろうな。
しかし庸平は不発の嘉永の後ろから
自力で捲り切るとは…脚はデキてるな。
まあ、3角でさらに膨らんだ上を捲った
ワッキーが一番凄いけどな。」

「バック9番手から内を突き抜けてきた
東口の動きも凄かったけどな。」
「ああ、南に前回りされたのが
悔しかったんで意地を見せたかな。
直線で南に一発食らわして
コースを作ったのには笑ったわ。」
3着同着で選考順位が上の松浦は
次のレースで慎太郎が3着にならない限り
決勝進出が決まるんですが、東口は無念の
敗退……でも、ナイスファイトでした。

12R
灰人さんとの検討で、このレースでは
眞杉の主導権で坂井の軸にしたことを
話すと……

「確かに、4着から繰り上がって
準決に乗った眞杉は一度は死んだ身で
同県の坂井がつけてりゃ逃げる気は
満々だろうけど…東北勢がそこを
追走する流れになれば良いんだが
4車で慎太郎に任された小松崎が
眞杉が出切って流してからペースに
入れようとするところを叩きに来るのが
怖いよな。」
「なるほど………。」

「深谷は駆けてるのが眞杉なら
死に駆け覚悟で先行するんで
ダッシュに合わされるのを嫌って
叩き合いを避けて捲りに構えるけど
小松崎ならスピードもないし
慎太郎には二段駆けなんか無いから
深谷が出切るところまでは行くよな。
俺も坂井からは買うけど、
小松崎が意地で叩く→深谷がカマす
展開になるのだけが怖いな。」
そして現実のレースでは
恐れていた通りの展開に……
後ろ攻めから前の南関勢を斬った眞杉
そのままペースで先行に入れるかと
思いきや……すかさず叩く小松崎
そして深谷がカマシに行って出切り
慎太郎は3番手の内藤秀を捌いて
小松崎を深谷ー郡司の後ろに入れる
好アシスト

最終バックで好スピードで捲った
眞杉でしたが、郡司が万全の態勢で
ブロックして止めて不発
そのまま深谷を残せないとの判断か
タテに踏んだ郡司が後続を制して1着
3番手に入った小松崎は郡司を追うも
伸びず、その後ろから慎太郎ー渡部が
2・3着に入り決着。



「坂井は眞杉が不発になった後に
危険を覚悟で思い切って内に入って
追込み勝負ならもうワンチャンが
あったのになあ……眞杉が止まった
外に行っちゃあ、勢いが殺されるから
イチかバチかでインに行かなきゃ
前には届かないんだけど
誰かに接触したら落車するから
やっぱり怖いよな。」

「まあ、守澤や東口みたいな
ベテランの追込み選手だったら
迷わずに突っ込んで行くんだろうけど
坂井はさすがにムリか。」
……色々と長い能書きを頂きましたが
筆者も灰人さんも準決で的中したのは
ワッキーのアタマ鉄板の11Rのみ

「やっぱり準決の戦いになると
想定できる展開が3通り位はあるから
そこからどうやって絞ったり
穴妄想をするかってのは難しいよな。
3着権利なら読みやすいけど
やっぱり2着権利はシビアだわ。」
「おい………帰る前に、
コーチ料と解説料を払うのを
忘れてねぇか?」

「チョイ負けなんで勘弁してください。」
本日も的中はあったものの
「中身が別人じゃないのか?」と
なりすまし疑惑が発生するくらい

今開催は覚醒した強さを見せる
ヒデノスケのレースの18万車券とか
イエローラインを越えて
「あいつはマジでキ●ガイ」
と灰人さんに言わしめるほどの
「お達者でブロック」を見せて
行方不明になった東のレースの
19万車券とかはカスリもせず
やっすい配当を頂いただけで
ライフをチョイ減らして終了。
決勝
近畿 ①脇本ー⑦古性ー⑧稲川
南関 ⑥松井−②郡司
東北 ⑨新山ー③慎太郎
混成 ⑤松浦ー④山田庸
初手:178/62/93/54
好調なメンバーが揃いましたが
やはり近畿のワッキーー古性が
脚力では一枚上の存在
稲川の一車を引き込んだのも
大きなアドバンテージ
そして……郡司のコメントは

「松井くんには二段駆けのレースでなく
勝つ走りを希望したい。
もう彼も、『そういう選手』に
なったと思うので。」
……ってことで、松井は流れで先行は
もちろんあるんでしょうけど
今までの郡司と同乗したレースで
やってき続けたような「そういうこと」
案件ではないようです。
ワッキーの負けパターンは
だいたい二段駆けにやられて
「ボクは一着を目指してるのに
とにかくボクを潰しに来る
違う考えをする人がいる」
って感じですが……
今回は郡司のコメントを聞く限り
二段駆けはナシ
前受けして松浦→新山の順で斬って
いったんは新山の先行体勢
そこを松井がカマすのかそれとも
ワッキーがカマすのか捲りに構えるか
いずれの場合も、アクシデントが
ない限り古性ー稲川は最終4角まで
切り替えなし
誰が逃げても捲っても
ワッキーの捲り追込みが最後に届き
「昼の5走の自力はキツイんで
今回は内容より結果を求めた」
みたいな仏頂面コメント
あとは古性が差せるかどうか……
みたいな感じで

今回のデキ、メンバーからすると
やはり安くてもワッキー=古性を
買えば良いんじゃないでしょうか。
3連単 1=7ー23458
でもなぁ……

いまさら生き方を変えられない
九州穴党養分である筆者は
ワッキー=古性にブチ込むだけの
ライフも残っていないので
上記の車券は買わずに
頭脳だけなら近畿より遥かに上の
松浦が悪魔の作戦を炸裂させて
庸平が恵まれることを
願っております。
ってわけで、当ブログの軸は庸平
松井か新山の先行の3番手を取って
なんとかワッキーの捲りを止める策が
カープファンの策士の頭の中には
きっとあるはずッ………!
(根拠なし)
てことで、いつものように
九州思い入れ車券
相手は松浦、展開有利な郡司に
あえてワッキーは切って
捲りに回ったときの新山
3連単 4=259ー23579
まあ……長く読まれている読者の皆様は
特別決勝での「九州思い入れ車券」が
このブログ開設から一度も当たったことが
ないのをご存知だと思いますので
ブチ込む銭をお持ちの方は
普通にワッキーから買ったほうが
良いのではないかと思います。
(じゃあ庸平から買うなよっていう
ツッコミはナシにしてね。)
さて……本日は父の日

このブログをご覧になる皆様の
98%くらいは成人男性だと思いますので
ご家族から日頃の感謝がこもった
お祝いやプレゼントをもらう方も
多いのではないかと思いますが
気まぐれでガラが悪そうな
岸和田バンクに住んでいる
競輪の神様は、どんなプレゼントを
くれるんでしょうかね。
皆様のご健闘をお祈りします。


