アメリカの
グランジ・シンガー・ソングライター
BULLYの最新アルバム
「LUCKY FOR YOU」を購入したのです。
発売は昨年2023年6月ですが、残念ながら……現在はアマゾンでは売り切れ状態です。僕はタワーレコードで購入しました。
約1年遅れでの購入となったのは、単に、発売されているのを知らなかったからです。
最近は、洋楽の新譜情報が入手し難い、と言うか、流行音楽以外は能動的に情報チェックをしない限り新譜情報の入手もままならない、そんな状況のような気がします。
……すみません、ただの言い訳です。
まあ、それは置いといて。
今回の新作。
これまでのBULLYの中で、最も骨太なアルバムと紹介されていたので楽しみにしていたのですが……
う~ん、どうなんだろう?
個人的には「骨太」と言うよりは「落ち着いた」とか「メロウ」という印象が強いアルバムです。
過去3作で半分近くを占めていたアップテンポな楽曲が影を潜め、ミドルテンポな楽曲が多くなっています。
もしかして、「骨太」=「ミドルテンポ(重い)」ってコト?
ただし、相変わらずのグランジ・サウンドは健在です。
オルタナティブではなくグランジです。
90年代初頭に登場し、当時のメインストリームを混乱の渦に巻き込み、その後の音楽シーンに多大な影響を与えた「ニルヴァーナ」「パールジャム」「サウンドガーデン」を筆頭としたグランジ・ロックの激しく歪んだウネルようなギター・サウンドを継承した新世代グランジ・ロックです。
聴いた瞬間、
うん、これは、グランジだね。
……と、納得の歪みギターですね。
ただし、当時のグランジとは違い……
ハッキリ言って
新世代グランジです。
ファッション・グランジと言っても良いかもしれません。
90年代の鬼気迫るような混沌としたガチ・グランジではなく、音楽ジャンルとして確立された「グランジ」とはこーゆーサウンドですよって音を体現した「シン・グランジ」です。
これは否定的な意味ではなく、肯定的な意味での「シン」です。そもそもロックって、そーゆー先代の生みだした新しいサウンドを取り込みながら進化してきた音楽だと僕は思っているので。
BULLYは元々はアメリカのテネシー州ナッシュビルで結成されたロック・バンドでしたが、現在は、紅一点のボーカル、アリシア・ボグナノのソロ・プロジェクト的なバンドへと変化しています。
アリシアは大学時代にオーディオレコーディングの学位を取得し、スティーブ・アルビニのレコーディング・スタジオでインターン・シップを経験したという経歴の持ち主だそうで、まあ、ハッキリ言うと、音楽をシッカリ勉強している才女ですね。
※スティーブ・アルビニは、ニルヴァーナやピクシーズの作品にも参加したレコーディング・エンジニアですね。
なので(?)
90年代中頃に乱発された※シーン衰退の原因にもなった「なんちゃってグランジ・バンド」とは違い、楽曲の完成度が高く、そこにグランジ・サウンドが乗っかっているって感じでしょうか。
今回の新作「LUCKY FOR YOU」を聴いて最初に思ったのは、シェリル・クロウのグランジ版……ってそんな感想でした。
ちょっとハスキーで鼻にかけるような歌い方がシェリル・クロウを連想させます。
そー言えば……
2019年に「アルバム制作引退宣言?」をしていたシェリル・クロウの新作アルバムの発売が決定したそうですね。
発売日は、2024年の3月29日予定ですね。
うん、こちらも今から楽しみです。
それにしても、今の時代にBULLYのような歪んだギターサウンドを鳴らすバンドがいること自体が嬉しい限りですね。
まあ、日本での知名度があまり無さそうなのは残念ですが。
興味のある方は、是非、聴いてみて下さいね。
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