実はココだけの話……
僕がザ・ローリング・ストーンズを初めてリアル・タイムで聴いたのは、1994年発売の「ヴードゥー・ラウンジ」だったように思います。※それでも30年前ですが……。
The Rolling Stonesは、活動歴60年以上を誇るイギリス出身のロック・バンドです。
現在までに25枚の……いや27枚の?
オリジナル・アルバムを発表している老舗バンドなのですが、今の若い世代の方々の中には、彼らの作品をアルバム単位でまるっと聴いたことがある人はホトンドいないのではないでしょうか?
……なんて偉そうなことを言っている僕も、ストーンズの良さが理解できたのは、実はここ15年くらいの話だったりします。
とはいえ、これほど有名なバンドです。
一度や二度…、いや、三度や四度や五度くらいは「その良さを理解してみよう」と彼らのアルバムを義務教育的に聴いていた時期がありました。それこそ、中学・高校・大学・社会人と……何度もトライしてみては挫折の繰り返し。
…とまあ、それは置いといて。
今回から、少しずつですがアルバム紹介なんてものをしてみたいと思います。
とは言え、第1回でも書いた通り、僕は熱心なストーンズ・ファンではありません。ハッキリ言ってニワカ・リスナーです。
なので、かなり的外れなアルバム紹介になるのはご了承ください。熱心なファンの皆さまは、是非、ふふんと鼻で笑って読み流してやってください。
The Rolling Stones
ザ・ローリング・ストーンズは今から63年前の1963年にデビューしたイギリスのロック・バンドです。
…で、いきなりですが。
ストーンズを聴こうとした矢先に出鼻を挫かれるのが……
彼らのデビュー・アルバムが2種類存在するという、なんとも摩訶不思議な現象に遭遇してしまうことではないでしょうか。
1964年発売 デビュー・アルバム
①THE ROLLING STONES
②ENGLAND'S NEWEST HIT MAKERS
何で別タイトルで2種類あるの? と、思った皆さん。
これ、実はイギリス盤とアメリカ盤の違いだったりします。
そして、ここで厄介なのが……
イギリス盤とアメリカ盤で
収録曲が違うという謎現象です!
いや、どうやらコレ……謎現象でも何でもなく、60年代のレコードあるあるなのだとか。
当時の音楽業界はアーティストの権限が弱い時代で、レコードの収録曲はレコード会社が勝手に変更するのが当たり前の時代だったそうです。
その際に厄介だったのが、イギリスとアメリカというふたつの国で、微妙な音楽文化の違いがあったということです。
例えばイギリスでは「EP」※今でいうミニ・アルバムという販売形態が一般的だったのに対し、アメリカではEPを発売するという文化が無い。イギリスでは「EP」で発売した曲はアルバムに収録しないのが一般的だったのに対し、アメリカではアルバムには必ずヒット曲を入れ、しかも収録曲は12曲までという制限つきだったり……。
そんな違いがあったため、彼らの2枚のデビュー・アルバムは、収録曲が違う上に、オープニングの曲まで違うという変則仕様だった……と、そんな話でした。
でもまあ、そこはまだデビューしたての新人バンドです。
持ち曲(発売済の楽曲)自体も少なく、作中の曲が差し替えられたのは1曲のみ。
イギリス盤の「THE ROLLING STONES」は「ルート66」からスタートするところを、アメリカ盤の「ENGLAND'S NEWEST HIT MAKERS」は、アメリカでのデビュー・シングル「ノット・フェイド・アウェイ」から始まり、その分、「モナ」という楽曲が未収録となりました。※「ノット・フェイド・アウェイ」はイギリス盤には未収録です。
違いはその程度……
なのですが、この違いで、アルバムに対する印象がガラリと変わってしまいます。アルバムの顔とも言えるオープニング曲が違うのだから当然と言えば当然です。
勢いとノリのある「ルート66」で始まるイギリス盤はロックンロールな印象が強いのに対し、キャッチーな「ノット・フェイド・アウェイ」で始まるアメリカ盤はロックンロール味が薄い印象を受けました。
ちなみに、この2枚のデビュー・アルバム。なぜか長い間イギリス盤が廃盤となっていたため、アメリカ盤が正式なデビュー・アルバム的な扱いになっていたようです。
2002年に60年代の作品がリマスター再発された際も、発売されたのはアメリカ盤のみだったようです。僕自身、最初に聴いたのはアメリカ盤の「ENGLAND'S NEWEST HIT MAKERS」でした。
逆に(?)2016年に発売された「THE ROLLING STONES in mono」BOXにはアメリカ盤1stは収録されず、イギリス盤のみが収録されています。しかもなぜかこの1枚だけが……。
内容的には、当時のローリング・ストーンズはまだ自作曲を作る能力に乏しく、収録曲12曲中の9曲がカバー曲です。※というか、当時はそれが当たり前だったそうです。しかも、60年代のモノラル録音作品です。初聴き時は、やたら古臭くてショボい印象でした。今現在、一般的に認知されているローリング・ストーンズとは声も演奏もまるで別物です。
ギターの音色をエフェクターで歪ませる……なんて技術や発想が無い時代なので、ギターもテロテロしてて薄っぺらいです。
でもそこがいいっ!
それに気が付くまで2~3年くらいかかったかも?
いや、実際には、僕自身が古典ブルースに傾倒した時期がなければ、いまだに初期ストーンズの良さは理解できなかったかもしれません。古典ブルース※40~50年代の黒人ブルースを経由して聴いたローリング・ストーンズは、無茶苦茶カッコいいブルース・バンドでした。
ここら辺が、ブライアン・ジョーンズ(ギター)時代のストーンズがカッコいいと言われる理由なのかもしれません。
ちなみに、ブライアン・ジョーンズはストーンズ結成時のオリジナル・メンバーで初代リーダーです。
スライド・ギターの名手で、ブライアンのギター演奏に感銘を受けたミックとキースがブライアンを誘って結成したのがローリング・ストーンズなのだとか。
初期のストーンズが「R&Bバンド」を名乗っていたのもブライアンのコダワリだそうです。
だた、当時のストーンズはビートルズのライバル・バンド的な立ち位置にいたため、自作曲でヒットを連発するビートルズと同様のスタイルを求められ……※ジャガー&リチャーズのコンビが作詞・作曲の才能を開花させてきたこともあり、追いつめられていったブライアンはドラッグに溺れ、1969年にバンドを脱退し……同年に27歳の若さで急死してしまいます。
ロック界の都市伝説「27クラブ」※ロック・スターは27歳で死亡するの最初のひとり……的に言われているそうです。
「27クラブ」にはクロスロード伝説のロバート・ジョンソンを始め、ブライアン・ジョーンズ、ジミヘン、ジャニス・ジョプリン、ジム・モリソン、カート・コバーン、エイミー・ワインハウスなどなど、様々なロック・スターが名を連ねていますが……信じるか信じないかはアナタ次第です、って感じでしょうか。
※クロスロード伝説は、十字路で悪魔と出会ったロバジョンが、自分の魂と引き換えにギターのテクニックと名声を手に入れ、27歳の若さで死亡した……という有名な逸話ですね。
興味のある方は、是非、ブルース・R&B全開な初期のローリング・ストーンズを聴いてみてくださいね。
ちなみに、ストーンズのアメリカ盤2ndアルバムは「12×5」というタイトルで、こちらはイギリスでは未発表と、さらにカオスな状況になっているのですが……これについてはまた次回ということで。

















































