ぐれむりんの気ままなブログ

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勝手気ままな★備忘録★レビュー

イスラエル出身のギタリスト

Oz Noy

2024年に発売したアルバム

FUN ONE

を聴いたのです。

※Oz Noyと書いてオズ・ノイと読みます。

 

こちらはアルバムからの1曲、

SOLARですね。

原曲は確か……マイルス・デイビスが1954年に発表し、1957年のアルバム「ウォーキン」に収録された楽曲です。

↓原曲はこんな感じです。

う~ん……。

JAZZというのは即興音楽と言われるくらい、演者によって表現方法※演奏がと言うべきなのか?が違うというのは理解しているつもりですが……。Oz Noyの演奏を聴いても、作曲者のクレジットを見るまでマイルス・デイビスの「ウォーキン」に収録されていた楽曲だとは気が付きませんでした。いやはや……ジャズは奥が深いですね。

 

他にも、コルトレーンの「ジャイアント・ステップス」も収録されてましたが……

こちらは、原曲を知っていても同じ曲とは思えず……。

 

今回のアルバムは、オランダのジャズ・レーベルからの初作品とのことで、収録曲9曲中、Oz Noy作曲は最初と最後の2曲のみ。

僕は、ジャズはマイルス・デイビス、ジョン・コルトレーン、ビル・エヴァンスの3人しか聴いたことがないのですが、それでも3曲は知ってる曲でした。

…と、言っても。名曲「Milestones」もOzのソロ・パートが始まった途端から、もはや僕の知ってる「Milestones」ではなくなっているのですが。

 

ちなみに、収録曲は以下です。

1.FUN ONE

2.SOLAR

3.RUBY MY DEAR

4.WEE

5.GIANT STEPS

6.SANDU

7.DAEN THAT DREAM

8.MILESTONES

9.IMPROV 1

 

うーん、それにしても。

2022年発売のジャズ・アルバム「リヴァーサイド」もそうでしたが、ジャズ作品になるとOzのギター演奏が神がかって聴こえるのは気のせいでしょうか?

※Oz Noyの演奏は全てが神がかっている……というツッコミはご遠慮ください。

 

個人的にはOz Noyは現代最高峰のブルース・ギタリストという感覚で聴き始めたせいか、聴き始めた当時は、あまりにも演奏が凄すぎて凄さが分からないギタリストの筆頭だったりしました。

まあ、僕が愛聴するガレージロックやメタル系とは根本的に演奏方法が違うだろうし、それは当然なのでしょうけども……。

 

興味のある方は、世界最高峰と言われるOz Noyのギタープレイを、是非、聴いてみてくださいね。

 

 

 

 

 

日本の4人組ロック・バンド

THE BAWDIES

通算12作目、メジャー10作目の新作

そして、自主レーベル「HOT DOG RECORDS」からの初アルバム

THIS IS THE PARTY

を購入したのです。

 

自主レーベルに移籍したせいなのか?

Amazonではカタカナ名での検索に引っかからず、商品に画像も表示されていない状態です。

 

僕が、ザ・ボゥディーズを初めて聴いたのは、2010年に発売された彼らの2ndシングル「HOT DOG」だったのですが、その後、作品を重ねるにつれて興味を失っていき、2014年の5thアルバム「Boys!」以降はアルバムを買うのも止めてしまっていました。

 

当時は……

ボーカルのROY(左から2番目の金髪)のイケメンっぷりから、アイドル・バンド的な雰囲気が強くなっているように感じ、サウンドもポップな音質になっていってた気がして……。

 

チバユウスケさんが亡くなった後、過去に聴いていたガレージ・ロック系バンドの聴き直しで改めて聴き始めました。ファンの皆さまゴメンなさい……。

 

ええと、ちなみに。

上に貼ったYoutube曲を聴いていただけると分かりますが、彼らのサウンドはいわゆるガレージ・ロックと呼ばれる音楽です。

いや、ROYの解説を引用するなら、ザ・ボゥディーズのサウンドはガレージ・パンクに影響を受けたサウンドとのことです。

2024年に発売された前作「POPCORN」でガレージ・パンク回帰を宣言していたザ・ボゥディーズですが※実際には2022年発売の限定EP「FREAKS IN THE GARAGE」が回帰だったと思いますが、今回の新作は、これまでのザ・ボゥディーズ・サウンドから余計な装飾を一切取り除いた、まさに原点回帰的な生々しいバンド・サウンドへの回帰を果たしています。

 

彼らの楽曲では顕著だったフェード・アウトで終わる楽曲も2曲のみ。※だったと思います。過去の作品では、楽曲の9割がフェード・アウトで終わるっていう作品もあったので……。

ただし、フェード・アウトについては好みの問題が大きいです。

 

アルバムの流れとしては、前半は初期衝動への回帰を思わせるROYの絶叫シャウトが爆発する楽曲。中盤からはこれまでのザ・ボゥディーズらしい軽快なロックンロール。後半には「FORKS」のような変化球(?)を加えた楽曲などを盛り込み、一気に聴かせる30分って感じでしょうか。

本当はここに、アルバムからのリード曲「PARTY PARTY」のMVを貼りたいところでしたが、MVは芸人・永野さんがウザ過ぎて観るのも嫌なので貼るのをやめました。※永野さんは嫌いではないですが、MVはウザいです。

 

過去作品のような、聴いた瞬間に分かるキラー・チューンは無かった気がしますが、個人的にはスゴク好きなアルバムです。

30分という収録時間もありますが、聴き終わった後に続けて2周目を最後まで聴いたアルバムは久しぶりでした。

 

一時期はROYの絶叫シャウトが弱くなった(声の衰え)ように感じた時期もありますが、いやいやどうして、今回のアルバムでは思いっきり叫びまくりです。

自主レーベル制作というメジャーのシガラミが無くなった分、今まで演れなかった初期衝動のガレージ・パンク色を前面に押し出したって感じなのかもしれません。

 

↓こちらは過去のPOPなサウンドです。

個人的には、J-POPに毒された(?)ようなザ・ボゥディーズのサウンドが嫌いで聴くのを止めてたくらいなので……。

まあ、こういうサウンドも嫌いではないのですが、この頃はチバユウスケさんが鳴らす骨太サウンドに夢中だったので。

 

うーん、それにしても。

アルバムの発売から1ヵ月以上経っているのに、Amazonのレビューがゼロ件というのは……。こんなカッコいい名盤が見過ごされているとしたら、何ともモッタイナイ話だなって思うのは僕だけでしょうか?

 

興味のある方は、是非、聴いてみてくださいね。

 

ちなみに、ザ・ボウディーズは、ROYの声が苦手……なんてレビューも多いバンドなので、一度、Youtubeで歌声を聴いてみてくださいね。

 

 

 

 

 

イギリスのロック・バンド

The CRIBS

約5年振りの新作9thアルバム

Selling A Vibe

を購入したのです。

 

 

The Cribsと書いてザ・クリブスと読みます。

2000年代の初めに興ったロックンロール・リバイバル期に登場したインディー・ロック・バンドです。デビュー・アルバムの発売が2004年なので、活動歴20年以上のベテラン・バンドですね。

 

僕がザ・クリブスを聴き始めたのは……

お恥ずかしい話、ロックンロール・リバイバルのムーブメントが過ぎ去り、その後、僕の中だけでロックンロール・リバイバルがリバイバルした2017年頃でした。

 

ロックンロール・リバイバルの頃は、同時期にザ・ホワイト・ストライプスザ・ストロークスのような爆発的な人気を誇るバンドが活動していたため、ザ・クリブスのような※と言っては失礼ですが地味なバンドは、どうしても……。

確か当時は、バンド名がダサいって理由だけで聴かなかった、そんな感じだったでしょうか。ホント、ゴメンなさい。

※デビュー作の演奏がショボ過ぎたってのもあるかも?

だって、デビュー作はこんな感じだったもの。

当時の僕が夢中になってたのは、こんか感じのド派手なバンドだったもので……。

そりゃあ、当時はザ・クリブスがショボく感じるわけです。

 

そんなロックンロール・リバイバルのムーブメントが終焉を迎え、シーンが衰退し、それでも生き残った数少ないバンドの中で、全盛期の音楽性を保ったまま活動を続ける数少ないバンドのひとつ。それがザ・クリブスです。

 

メンバーは、

ゲイリー・ジャーマン(ボーカル&ベース)

ライアン・ジャーマン(ボーカル&ギター)

ロス・ジャーマン(ドラムス)

という3兄弟です。しかも、ゲイリーとライアンは双子です。

 

今回の「Selling A Vive」ですが。

メロディ全振りっ!

そんな第一印象でした。

 

もちろん、これまで同様のインディーバンド然としたローファイ感も満載ですが、個人的には耳に残るギターリフが少なかった気がします。いや、決して悪い意味ではなく。

 

ザ・クリブスって、基本的にはイギリスのバンドらしい(?)ポップで捻くれた美メロディが満載で、そこにインディーバンド的な洗練さの欠片も無いギターリフやローファイ感やノイズが混ざり合って、メジャーには無い手作り感満載の生々しいサウンドが生まれていたように感じています。※個人の感想です。

 

ところが今回の新作は……

こんな感じの楽曲が満載。

もちろん良い意味で。

 

ザ・クリブスの場合、ガレージロック的な勢いのある楽曲ももちろんですが、「Dark Luck」的な落ち着いたポップロックも多いバンドです。

過去作品には、これらの2タイプの楽曲がイイ感じで配置されていましたが、今回の「Selling A Vibe」には美メロのポップロックだけが詰め込まれた印象です。

 

なので、聴いた瞬間に

あ、クリブスだっ!って思う反面、アルバムを通して聴くと「似たような曲が多かったな」って印象……なのですが、同時に「今回の新作、全曲シングル曲じゃね?」って思うくらいの美メロ名曲が満載だった……そんな感想になってしまいました。

なるほど、評価が高いわけですっ!

全英5位……だそうです。

 

今の時代に、ローファイのギター・ロック・バンドの作品がチャートの上位に登場するなんて、嬉しい限りですね。

 

ちなみに、今回の新作ですが、公式サイト(英語)限定で、初期セッションの5曲入りボーナス・ディスク付きCDが500枚限定(?)で販売されているのだとか。

それに気づいたのは、タワレコで輸入盤を購入した後でした。

 

もしかして、日本国内盤(輸入国内仕様)限定盤にボートラ入ってたりしませんかね?※なぜか400円割高。

 

iTunesでは、通常仕様とボートラ入り仕様の2タイプでDL販売されていました。まあ、海外レビューサイトには、配信用のボートラ5曲と書かれていたので、もともと配信用の音源なのかも?

音源は、普通にアルバム収録曲のリハーサル音源でした。

 

興味のある方は、是非、聴いてみてくださいね。

 

 

 

 

俺たちに明日がないってこと

はじめからそんなの

わかってたよ

この鳥たちがどこから来て

どこへ行くのかと同じさ

 

THEE30THです。

昨年、2025年から始まったミッシェル・ガン・エレファントのメジャーデビュー30周年記念企画。

<94k24bit,180g&4k>というテーマのもと、オリジナルマスターテープから新たにリマスタリングを施した96kHz/24bitでのハイレゾ配信、180g重量盤でのアナログ盤の再発売、MUSIC VIDEOの4K画質へのアップコンバートがおこなわれてきました。

 

そして2026年3月1日にリマスターCDボックスの登場です。

そんなリマスターCDボックスの発売を※勝手に記念して始めた、オリジナル・アルバム紹介の第10回目です。

▼第9回目はコチラ。

 

 

RUMBLES

2026年 ペーパースリーブBOX限定

※ジャケットは1999年発売「RUMBLE」

もともとは、1999年に発売されたマキシ・シングルの編集ベスト盤「RUMBLE」ですが、ペーパースリーブBOX限定の2枚組として新たに編集されたものです。

と言っても、Disc-1は1999年発売の「RUMBLE」と同内容です。

 

収録曲:

Disc-1

キャンディ・ハウス

オートマチック

君に会いにゆこう

カルチャー

ランドリー

カーテン

CISCO

ゲット・アップ・ルーシー

スピーカー

スパイダー スパイダー

深く潜れ

Disc-2

世界の終わり

ロマンチック

G.W.D

ジャブ

アウト・ブルーズ

ジェニー

モナリザ

ベガス・ヒップ・グライダー

武蔵野エレジー

セプテンバー・パンク・チルドレン

ヴァレンタイン

エレクトリック・サーカス

デビル・スキン・ディーバ

Girl Friend

 

これで、過去にCDとして発売されたシングル曲はほぼ網羅されたことになります。

残念なのは、アナログ盤シングル限定で発売された「VIBE ON!」が未収録なことでしょうか。「VIBE ON!」が入っていれば、文句なし、完璧なコンピ盤だったと思います。

※「VIBE ON!」は、9月発売予定の7インチ・ビニールBOXで復刻発売されるようです。

個人的には、Disc-2に収録された「世界の終わり(Smash hits version )」と「ロマンチック(turky brunch version)」をDisc-1に収録し、Disc-2に「VIBE ON!」と「あんたのどれいのままでいい」を収録してほしかった……。

 

でもまあ、今のままでも、かなり満足度は高い編集盤です。

 

リマスター音質についてはオリジナル・アルバムと同様、まるで違いの分からない楽曲もあるし、一聴しただけで音質が変わっている※と感じる楽曲もありますが、編集盤という性格上、収録年代にバラつきがあるため音質にもバラつきを感じてしまいます。

 

例えば、「キャンディ・ハウス」や「カルチャー」は音の定位が左寄りっぽく配置されていたり、「ロマンチック」「G.W.D」「ジャブ」はモノラルだったり、末期の曲はステレオ・バランスが良かったり……などなど。まあ、普通だったら気にならないレベルだとは思いますが。

 

ちなみに、Disc-2に収録された「アウト・ブルーズ」は聴いた瞬間に音質が変わっているのに気が付くレベルの変化でした。

高音質になった……ではなく、シャカシャカ音が抑えられ、低音域に厚みが増したって感じでした。

パッと聴きは、逆に籠った音質になってるかも?

 

音圧(音量)については、Disc-2が若干音量が小さい気がしますが、まあ、そこまで気になる差ではないと思います。

 

ちなみに、シングル・ヴァージョンの「ゲット・アップ・ルーシー」の最初のサビ後の音揺れもそのままの状態で収録されていますね。これってレコーディングのミスじゃん……って思ってましたが、今回の「~を聴いてみた」で改めて、「スピーカー」「スパイダー スパイダー」※どちらもゲット・アップ・ルーシーのカップリングにも似たような音揺れが一瞬だけあるのに気が付きました。

もしかして、わざとだったりするのかな?

いや、単純にそう聴こえるだけなのかな?

いままで25年以上、気にしたこともなかったのですけど。一発録りのライブ・レコーディングならでは、ということでしょうか?

 

収録曲については、僕はミッシェルはリアルタイムでシングルCDもほぼ購入していたので、残念ながら収録曲に目新しさは感じません。ただ、こういうアルバムという形態で聴くことがなかったので、特にDisc-2は何気に楽しめる作品でした。

 

収録曲がシングル・カップリングということもあり、アルバムでは聴けないタイプの曲もあったりして、バラエティ豊かで聴き飽きないアルバムかも。後期はアルバムが単調なんて意見も多かったミッシェルですが、実は、裏ではこんな曲も演ってたり。

個人的には、「ロマンチック(turky brunch version)」の音量が他の楽曲と同程度に大きくなっているのはアリガタイです。

この楽曲は、「バードメン」のカップリングでしたが、8cmシングル収録時はとにかく音量が小さくて、リアルタイムではほとんど聴くことがなかったので。

まあ、ロマンチックは「Chicken Zombies」にも収録されているので、そのモノラル・ヴァージョン程度の認識でしたけど。

こちらは、アルバム収録のステレオ・ヴァージョンです。

 

レア度(?)としては「世界の終わり(Smash hits version )」の方が上かもしれませんが、こちらはイントロが短縮されアウトロがフェード・アウトする、いわゆるシングル・ヴァージョンですね。アベさんの死去後、8cmCDの中古価格が爆上がりしてたような気がしますが……今は配信で聴けるだろうから、レア度は下がってるのかな?

 

僕は今回のリマスターBOXで初めて聴いた……と思っていたら、Youtubeに公式からUPされてましたね。

 

ちなみに、ミッシェル・ガン・エレファントが公式で最後に発売したスタジオ録音楽曲は「デビル・スキン・ディーバ」です。

ラスト・シングル「エレクトリック・サーカス」のカップリング曲ですね。90年代初頭のグランジ・ロックを彷彿とさせる静と動のコントラストが激しい楽曲です。動パートのチバさんの絶叫は過去一かもしれません。

Disc-2のラストは、バラードの「Girl Friend」ではなく、過去一絶叫ソングのこの曲で締めくくってほしかったです。

 

ついでに、お恥ずかしい話。

僕はリアル・タイムでは99年盤の「RUMBLE」は通してほとんど聴いていない気がします。当時はシングル・カップリング集という認識が強かったし、他の作品に比べ、高音がキンキン鳴っていた印象があって、あまり好きではなかったので。

シングル・ヴァージョンの「ゲット・アップ・ルーシー」も、当時は低音がスカスカで高音がキンキンしてる印象でした。

 

リマスター盤の「RUMBLES」にはそれは感じません。

 

これは、リマスターされたから……と言うよりは、今の僕の音楽視聴環境が当時より良いから、かもしれません。

 

あの当時は、CDコンポで音楽を聴いていて、ヘッドホンは安物を使っていたので、イコライザーで高音域を持ち上げ、中音域を下げる設定で聴いていた記憶があります。※90年代の音楽はドンシャリ至上主義だった気もしますが。

その名残り(?)なのか、今でもカーオーディオは高音域を持ち上げた設定になっています。

 

それにしても、こうやって改めてミッシェル・ガン・エレファントの作品11枚をジックリ聴き直してみると※2/28に商品が届いて1ヵ月以上毎日聴き続けています、90年代の当時でも異端だったライブ・レコーディングの勢いに圧倒されてしまいます。

 

ミッシェルは、基本的に、一発録りのライブ・レコーディング方式でアルバムを作っていたと言われています。

もちろん、全てを一発録りしたわけではないと思いますが、メンバー全員がスタジオに揃って「せーのっ!」で演奏した音を録音する……。多分、その後に、必要最小限でオーバーダビングなんかをしてたのだと思います。※ファンの妄言です。

 

実は今回の「ミッシェル・ガン・エレファントを聴いてみた」ブログを書くにあたり、10数年振りくらいで、彼らのアルバムを丸っと頭から最後まで聴くという聴き方をしたような気がします。

 

正直、iPodを使うようになってからは、好きな曲を集めてシャッフル再生で楽曲を聴くことがメインになっていました。

 

そのせいか、聴き直し当初は、背中がゾクゾクする感覚に何度も襲われた気がします。いや、実際にゾクゾクしていました。

 

特に各楽曲のアウトロ部分。

※ミッシェルの曲は基本、曲終わりはフェード・アウト無しで最後まで演奏し切って終了します。

チバさんの歌唱が終わって、曲のアウトロに入った瞬間、まるでライブ会場にいるような緊張感がヘッドホンの中から漂ってきて、思わず、脳内で曲のエンディングに合わせてジャンプしそうになったくらいでした。ミッシェルは各アルバムごとに明確な色があり、そこに緊張感が生まれているのかも?

 

チバさんはライブ・アルバムを出さないことについて、「ミッシェルはレコーディング自体がライブみたいなものだから……」と言ってた記憶がありますが、ミッシェルの楽曲には、そういうライブ的な緊張感が詰め込まれているのかもしれないですね。これは、さすがにAIカバーでは出せない緊張感だと思います。

 

興味のある方は、是非、ライブの緊張感が詰め込まれた彼らのスタジオ作品を聴いてみてくださいね。

 

 

 

 

 

甲高いさけび声が

楽しげに響いて

ピエロは首吊って

それでも笑ってたんだ

 

THEE30THです。

昨年、2025年から始まったミッシェル・ガン・エレファントのメジャーデビュー30周年記念企画。

<94k24bit,180g&4k>というテーマのもと、オリジナルマスターテープから新たにリマスタリングを施した96kHz/24bitでのハイレゾ配信、180g重量盤でのアナログ盤の再発売、MUSIC VIDEOの4K画質へのアップコンバートがおこなわれてきました。

 

そして2026年3月1日にリマスターCDボックスの登場です。

そんなリマスターCDボックスの発売を※勝手に記念して始めた、オリジナル・アルバム紹介の第9回目です。

▼第8回目はコチラ。

 

 

SABRIBA NO HEAVEN

2003年 ラスト・ミニ・アルバム

前作「SABRINA HEAVEN」から約3ヵ月後に発売された、最後のミニ・アルバムです。

 

収録曲:

チェルシー

ミッドナイト・クラクション・ベイビー

デッドマンズ・ギャラクシー・デイズ

水色の水

PINK

夜が終わる

 

同時発売された1曲入りシングル「Girl Friend」は、前作収録のラスト・インスト・ナンバー「NIGHT IS OVER」に歌詞をつけたもので、今作収録の「夜が終わる」は「NIGHT IS OVER」のヴァージョン違いですね。

 

伝説の夜として、今でも語り草になっている、ミュージック・ステーションのt.A.T.uドタキャン事件の際に披露された楽曲「ミッドナイト・クラクション・ベイビー」が収録された作品です。

▲こちらは通常のMVです……。

まさか、あの伝説の夜でお茶の間への知名度がグッと上がった数ヵ月後に解散を発表してしまうとは思いませんでした。

 

2023年にチバユウスケさんが食道がんで逝去した際、Mステのオープニングで一瞬だけミッドナイト・クラクション・ベイビーのイントロが流れるという番組からのサプライズがありましたね。

 

前作「サブリナ・ヘブン」と同時期に録音され、2枚組の構想もあったそうですが、ミニ・アルバムとして発売されました。

 

実験的な「サブリナ・ヘブン」に対して、従来のミッシェルらしい内容の「サブリナ・ノー・ヘブン」と言われていますが、個人的にはサブリナ・ヘブンと同様、こんなのミッシェルじゃないって思った作品です。

全6曲中、従来のミッシェルっぽい曲は「ミッドナイト・クラクション・ベイビー」と「デッドマンズ・ギャラクシー・デイズ」そして「PINK」の3曲のみ。

 

ミッシェル、終わった

 

いや、そもそも、僕はこのアルバムは発売日には購入すらせず、ミッシェルの解散を知ったあとに購入しました。

なので、唯一、初回盤の購入を逃してしまうという残念な結果になってしまいました。

この時点で一度、僕のミッシェル熱は完全に冷めてしまっていたのだと思います。

 

もちろん、今の耳で聴くと

最高かよっ!って作品です。

 

僕がサブリナ2枚のカッコよさに気づいたのは、2009年にアベフトシさんが逝去し、ミッシェルのアルバムを改めて聴き直した時……だったかさえ、今では憶えていません。ゴメンなさい。

オープニング曲の「チェルシー」なんて、初期のThe Birthdayが演っていてもおかしくないような楽曲だもの……。

 

僕はアベさんの死去後、真面目にThe Birthdayを聴いてみようかなって気になり、2011年のアルバム「I'M JUST A DOG」でドハマリしちゃうことになるのですが……。

※フジイケンジさんが加入したことで楽曲がシンプルで短くなり、どことなくギターもアベフトシさん的な演奏に思えてきてしまったもので。

当時の僕は、アベフトシさん推しのミッシェル・ファンだったもので。ROSSOや初期のThe Birthdayを聴いた時は、アベさんのいないミッシェル(チバユウスケさん)なんて所詮この程度か、なんて神をも恐れぬ感想を持っていた大マヌケ野郎でした。

※The Birthdayはチバさんとクハラさんの2人が在籍する、50%ミッシェル・ガン・エレファントなので……。

それほど、「ロデオ・タンデム・ビート・スペクター」までのミッシェルのカッコよさが強烈だったということです。

 

リマスター盤の音質については「サブリナ・ヘブン」と同様、各楽器の分離感と中・低音域の厚みが増した気もしますが、旧盤とほぼ変わらない音だと思います。正直、違いは分かりません。

元々の旧盤の音質が良く、特に不満もなかったので。

 

チバさんのヴォーカルはまさに絶頂期です。

Mステ伝説の夜で披露された「ミッドナイト・クラクション・ベイビー」を聴くと、CDと変わらないハスキー・ガナリ・絶叫そのまんまを聴くことができます。

放送事故レベルの歌唱力※あるいは口パクしかないアイドル生歌が多かった時代に、ライブ・バンドの本領を発揮したあのステージは圧巻のひと言でした。タンバリンをあそこまでカッコよく叩けるボーカリストは他にはいないかも……。

 

当時、ミッシェルの解散理由としてファンの間で噂されたのは、チバさんが本気でギターを弾きたくなったからではないか…なんて話がありました。

ミッシェル休止中に結成したROSSOで自分でギターを弾いたことで、それ以降は、ミッシェルのギターアレンジにも意見を挟むことが多くなり、アベさんが自由にギターを弾けなくなった?

 

確かアベさんは※初期か中期かにミッシェルの好きなところは「思いっきりギターが弾けるところ」って答えていた記憶があります。それが出来なくなった後期~末期は、アベさんはあまり楽しそうにギターを弾いていない、なんてファンの声があったりなんかして……。まあ、無責任なファンの憶測ですけども。

 

でも確かに、後期~末期の楽曲はツイン・ギターのアレンジが多くなった気もします。楽曲も長くなっていたし。

 

The Birthdayの初代ギタリスト、イマイアキノブさんが脱退した際も※ファンの中から「イマイさんがチバさんからの細かな要望(ギター演奏)に嫌気がさしたから」なんて声がありました。

イマイさんも「チバくんにイジメられる」なんて冗談めかして言ってましたので……。

 

まあ、チバさんとイマイさんはその後もミッドナイト・バンクロバーズ※チバ&イマイの2人組やゴールデン・ウェット・フィンガーズ※チバ&イマイ&中村達也の3人組で活動を共にしているので、あくまでファンの噂話なのですが。

 

ミッシェルの解散理由は、メンバー間の音楽性のズレと言われているようです。※スタッフの意見のようですが。

ミッシェル・ガン・エレファントは、スタジオ・セッションで曲を作っていくバンドだったそうで、メンバー間の音楽性のズレは致命的だったのだと思います。

 

でもまあ、大学生の頃にバンドを結成し、解散した時にはメンバー全員が30歳を過ぎていたわけだし、それぞれの音楽性に変化が生まれてくるのは仕方なかったのかもしれません。

 

そう言えば、「カサノバ・スネイク」だったか「ロデオ・タンデム・ビート・スペクター」だったかのプロモーションで音楽番組に出演したさいに、MCの方から「(前作で)解散するかと思った……」なんて話を振られたチバさんが「今回スタジオに入って音を合わせてみたらイイ感じにハマった。俺らまだまだイケるじゃんって思った」的なことを言ってたので、実は中期以降は意外とギリギリのラインで活動していたのかもしれないですね。

 

ミッシェルの場合、ライブ好きなメンバーが集まった生粋のライブ・バンドだったので、ビジネス的な延命処置には興味が無かったのかも……。

※あれほどのビッグ・ネームになっても、毎回、全国のライブハウスを回るツアーを演ってたバンドだもの。彼らの目的はアリーナのステージに立つことではなく、アリーナをオール・スタンディングのライブ・ハウスにすること、だったから。

 

メンバー4人で納得いく作品が作れなくなったから解散する。

それが解散理由……だったと個人的には思っています。

そしてそこがミッシェル・ガン・エレファントのカッコよさの秘密だったのだと思います。

 

興味のある方は、是非、聴いてみてくださいね。

 

 

 

この世はさ 破滅へと

むかっているらしいんだけど

それはそれでかまわないね

僕だって同じだから

 

THEE30THです。

昨年、2025年から始まったミッシェル・ガン・エレファントのメジャーデビュー30周年記念企画。

<94k24bit,180g&4k>というテーマのもと、オリジナルマスターテープから新たにリマスタリングを施した96kHz/24bitでのハイレゾ配信、180g重量盤でのアナログ盤の再発売、MUSIC VIDEOの4K画質へのアップコンバートがおこなわれてきました。

 

そして2026年3月1日にリマスターCDボックスの登場です。

 

そんなリマスターCDボックスの発売を※勝手に記念して始めた、オリジナル・アルバム紹介の第8回目です。

▼第7回目はコチラ。

 

 

 

SABRINA HEAVEN

2003年 7thアルバム

前作「ロデオ・タンデム・ビート・スペクター」から約2年振りのユニバーサル移籍第1作目です。

そして、最後のオリジナル・フル・アルバムです。

 

収録曲:

ブラック・ラブ・ホール

太陽をつかんでしまった

ヴェルヴェット

メタリック

ブラッディー・パンキー・ビキニ

マリアと犬の夜

ジプシー・サンディー

マリオン

サンダーバード・ヒルズ

NIGHT IS OVER

 

リアル・タイムで聴いた時には、

ミッシェル、終わった

……って、思った作品でした。

こんなのミッシェルじゃないっ!

 

収録曲10曲中の半分がミドル・バラードや実験的なアプローチの楽曲で、前作「ロデオ・タンデム・ビート・スペクター」の大人サウンド(雰囲気)をより具体化したような作品になっています。ジャズ・テイストな楽曲まで登場です……。

 

……と、言っても、当時の僕にとって、ミッシェルはあくまで「大好きなバンドのひとつ」という位置づけだったように思います。この頃は、椎名林檎さんやスガシカオさんの方に興味が移っていた気がするし、海外のガレージ・ロック・リバイバルも始まりつつあったし、他にも色々な音楽を聴いていた時代でした。

 

正直、リアル・タイムでは「サブリナ・ヘブン」を熱心に聴いた記憶がありません。ミッシェルも駄作を作ることがあるんだな、なんて、そんなことを思った記憶が薄っすら有るような無いような……。その程度のボンヤリした思い出しか残っていません。

 

よく、ロック好きの芸人の方々がミッシェルを神聖視するような発言をされていますが、当時の僕にはそんな感覚は無かった気がします。地方の田舎都市に暮らす自分にとってはフェスなんて現実離れした世界だったし、当時はまだ、ライブの映像を簡単に観れる時代じゃなかったし……。僕にとっては、テレビや雑誌の中で大人気のバンドって感じだったのかも。

 

今だったら、例えばミセス・グリーン・アップルやキング・ヌーのような人気バンド※ゴメンなさい、オジサンはどちらも詳しく知りませんのような存在……なのかもしれません?

 

少なくとも、2003年の当時はミッシェルより宇多田ヒカルさんや椎名林檎さんの方が人気があったように思います。

他にも色々と新しいミュージシャンが出ていたし、僕もそういう新しい音楽を聴いていたので。

 

ただ、あれから20年以上の月日が流れ、自分の中で当時聴いていたミュージシャンやバンド※洋楽・邦楽問わずの多くが「若い頃に聴いていた懐かしい音楽」になっていく中で、今でもあの頃と同じ気持ちのまま聴ける数少ない音楽のひとつ、それがミッシェル・ガン・エレファントだった。そんな感じでしょうか。

 

歳をとって、自分が本当に好きなモノが分かるようになり、要らないモノを捨てていった後に残ったもの。

 

それが、今の僕にとってのミッシェル・ガン・エレファントです……と言うのはちょっと言いすぎな気がします。

 

そんな、

今の耳で聴くサブリナ・ヘブンは……

むちゃくちゃカッコいいっ!

そんな作品です。

 

作風としては※異論はあると思いますがミッシェルの作品というよりも、この後のチバユウスケさんのバンドであるROSSOThe Birthdayへと向かい始めた雰囲気を感じます。

※実際、ロデオとサブリナの間に発表されたチバさんのソロ・プロジェクト「ROSSO」の音楽性に通じるものを感じます。当時はまるで良さが分からなかった作品でした……。

もしも、ミッシェル・ガン・エレファントが解散せずに活動を続けていたら、最終的にはThe Birthdayのようなバンドになっていったのかもしれないな……と、そんなことを考えちゃいますね。

 

リマスター音質については、旧盤との差はほとんど感じません。

2003年作品という時代的(技術的)な問題なのか、レコード会社を移籍した(エンジニアが変わった?)影響なのか、このアルバムは旧盤自体の音質がすごく良かった気がします。

 

無理やり違いを探し出すなら、例えば、「ブラック・ラブ・ホール」のギター・リフ※特に歌の後ろで鳴っている小さめのリフなどの分離が良くなり聴きやすくなった……かも?

例えば、最初のサビ部分「ブラァーック・ラァーッブ・ホーッル」ってチバさんの絶叫※ラ行は巻き舌の後ろで鳴ってるギター・リフ。旧盤だとボーカルや他の演奏に埋もれて聴こえにくくなっているのが、リマスター盤だと分離が良くなってワズカニ聴きとりやすくなっている……みたいな。

本当に、ワズカな差です。気のせいかもしれません。

 

全体的に、収録曲全ての音の分離が良くなっているのかも?

気持ち、低音も持ち上がった気もします。気がする程度です。

 

ミッシェル旧盤では顕著(?)だった音圧の上げすぎによる音割れや歪みも、サブリナ・ヘブンの旧盤には感じません。

 

正直、オジサンの耳ではリマスター盤の音の変化はほぼ無いに等しい状態です。モスキート音が聴ける若い耳だと色々な音質の変化に気が付くのかもしれませんが、往年のファン※40代以上には分からない気がします。実際、僕には分からないので……。

 

いえ、これはリマスター盤の否定ではありません。

 

そもそもミッシェル・ガン・エレファントはガレージ・ロック・バンドであって、ジャズやクラシックや、ましてや大衆向けのポップスではないのです。

綺麗な音のミッシェルが聴きたいなら※往年のファンには不評かもしれませんが、僕はAIカバーをお勧めします。

特にこのGEAR BLUES ARCHIVEさんのAIカバーはお勧めです。

下手にバラード調やアコギ調にすることなく、原曲の雰囲気を残したカバーは往年のファンも納得ではないでしょうか?

※唯一気になるのは、画像のタトゥーでしょうか? ミッシェルにタトゥーのイメージはありません。タトゥーはブランキーです。ちなみに、上の2曲はシングル・カットすらされていないアルバム曲(人気曲)だったりします。

AIカバーだと、歌詞が聴き取りやすくて良いですね。

まさか、こんな男気溢れるガレージ・ロックの「ブラック・ラブ・ホール」の歌詞にニャオなんて言葉が使われているとは。

 

サブリナ・ベイビー

しっぽをふって ニャオ

 

実はここだけの話。

リアル・タイムで聴いた時は※僕は歌詞カードをあまり見ない人なので、サブリナ・ベイビーの部分は「しゃぶりなベイビー」って歌ってるとずっと思っていました。

ちょっとチバさん、いくらなんでも表現が露骨すぎるでしょって思ってましたが……そう聴こえるように歌っていたのかも?

 

それにしても、まさか、これがミッシェルのラスト・アルバムになってしまうとは……。

 

実際には、この後にもう1枚「サブリナ・ヘブン」と対になる「サブリナ・ノー・ヘブン」が発売されますが、そちらはミニ・アルバムという括りになっています。

 

チバさんはサブリナ・ノー・ヘブンを「ミニ・アルバムとは思っていない。ただ曲数が少ないだけ」と発言していましたが、サブリナ・ヘブンに封入されている応募券用紙には、…~発売予定のミニ・アルバム「サブリナ・ノー・ヘブン」に~という文言があるので、間違いなくミニ・アルバムですね。

 

2枚組の作品として発表する案もあったようです。

「2枚組って、結局、全部聴かないから……」とチバさんはインタビューで言ってた気がします。

 

個人的には、「サブリナ・ヘブン」収録の実験的な楽曲「マリアと犬の夜」「サンダーバード・ヒルズ」「NIGHT IS OVER」の3曲の代わりに、次作収録の「ミッドナイト・クラクション・ベイビー」「デッドマンズ・ギャラクシー・デイズ」「PINK」の3曲が収録されていれば……なんて思ったこともあります。

ついでに言うと、「太陽をつかんでしまった」のカップリング曲「ヴァレンタイン」もカッコイイ曲なので、アルバム未収録なのが残念無念でした。

公式音源がYoutubeに見つからないので、こちらはAIカバーで。

 

「ヴァレンタイン」はこれまでずっとアルバム未収録(ベスト盤にも未収録)の楽曲でしたが、今回のリマスターBOX限定盤の「RUMBLES-Disc2」で初めてアルバム収録となりました。

配信やDLでは(旧盤は)普通に聴けるのかな?

 

ハッキリ言って、ヴァレンタインも旧盤とリマスター盤の音質に区別はつきません……。

 

興味のある方は、是非、聴いてみてくださいね。

 

【ちなみに】

ミッシェルのカバーですが、BIS新生アイドル研究会というアイドル・グループ(?)も数年前にカバーしていますが、MVを観てちょっとだけ痛々しい気持ちになってしまいました……。

※あくまで個人の意見です。

子供たちも観るであろうアイドル(?)のMVで、煙草をカッコいいファッションのように演出するこのセンスの無さ……。

あるいはそんな批判を狙った炎上商法なのか?

ラ行の巻き舌も再現されてて、カバー自体は悪くないのに……もう少し何とかならなかったですかね?

オリジナルMVをリスペクトしているのかバカにしているのか、ヤニで固めてる肺の中から「愛という憎悪」を叫んでいるオドロオドロシさがまるで見えないし、何より、咥え煙草がギリ・カッコよかった30年前のロックの感性を今見せられても……ね。

 

良い子の皆さんは、決して真似しないでくださいね。

 

 

 

 

暴かれた世界は

オレンジのハートを

抱きしめながらゆく

とぐろを巻く闇

 

THEE30THです。

昨年、2025年から始まったミッシェル・ガン・エレファントのメジャーデビュー30周年記念企画。

<94k24bit,180g&4k>というテーマのもと、オリジナルマスターテープから新たにリマスタリングを施した96kHz/24bitでのハイレゾ配信、180g重量盤でのアナログ盤の再発売、MUSIC VIDEOの4K画質へのアップコンバートがおこなわれてきました。

 

そして2026年3月1日にリマスターCDボックスの登場です。

 

そんなリマスターCDボックスの発売を※勝手に記念して始めた、オリジナル・アルバム紹介の第7回目です。

▼第6回目はコチラ。

 

 

Rodeo Tandem Beat Specter

2001年 6thアルバム

これまでも、アルバム・ジャケットに日本語の表記をしなかったり、アルバムのタイトルを表記しなかったりなど色々あったミッシェル・ガン・エレファントですが、とうとう、ジャケット表・裏にアルバム名も曲名も一切表記の無い作品の登場です。

しかも、横面に書かれたアルバム名とバンド名が読み難いのなんの……。もしかして、CDを売る気がなくなったのかと思わせる6枚目のアルバムですね。

そして、トライアド(日本コロムビア)レーベルから発売された最後のオリジナル・アルバムです。

 

収録曲:

シトロエンの孤独

アリゲーター・ナイト

暴かれた世界

ゴッド・ジャズ・タイム

ベイビー・スター・ダスト

リタ

ビート・スペクター・ブキャナン

ターキー

ブレーキはずれた俺の心臓

マーガレット

バード・ランド・シンディ

ビート・スペクター・ガルシア

赤毛のケリー

 

ファンの間でも賛否が分かれる作品ですが、前作「カサノバ・スネイク」に比べると高い評価……と言うか、個人的には、ミッシェルの中で最も聴きまくったアルバムだと思います。

 

とにかくもう、

純粋にカッコいいっ!

それに尽きるアルバムです。※個人の感想です。

個人的には、ミッシェルの最高傑作と言いたいのですが、そんなことを言おうものなら、往年のファンの方々や熱心なミッシェル・ファンの皆様から「お前、何もわかってないなっ!」って言われそうなので、とりあえず、心の中で叫ばせていただきます。

最高傑作ですっ!

 

今回のリマスターBOXの中では、旧盤との音質の違いが最も分かりやすい作品でした。

 

他のアルバムは、旧盤と何度も聴き比べ、ボリュームを大きくしてみたり、ヘッドホンを変えてみたり、イコライザーを使ってみたり……そうやって音質の違いを確かめたりしたものですが、この作品に関しては、そういうモノは不要でした。※foober2000で音量を揃えたおかげ、というのはありますが。

ハッキリ言います。

パッと聴きは、旧盤よりも音が悪くなっています。

 

先ず顕著なのは、ドラムの高音が弱くなった

これに尽きると思います。

旧盤よりもドラムのアタック感が弱く、スネア(?)の高音が弱く、シンバル系の響きもあまり聴こえなくなってしまっています。そのせいか、全体的に音が籠った印象……。

 

中・低音域重視、と言えば聞こえは良いですが、ドラムの高音が弱まったことで、音の分離が悪くなった印象だし、ベースが聴き難くなったし、ステレオ的な立体感も弱くなったように感じてしまいます。他のアルバムのように、ベースや他の中・低音域(バスドラム等)が厚くなった印象も無く、ただ単に、ドラムの高音域が弱くなっているだけ……。

 

この音を聴いて思ったのは……

「だったらカサノバ・スネイクもそうしてよっ!」ってことでした。

これは、声を大にして言いたいことだったので、文字も大きくしてみました。なぜカサノバのキンキン高音はそのままなの?

 

ちなみに、今回のロデオ・タンデム・ビート・スペクターのリマスター音質ですが、個人的には特に不満はありません

何て言うか、明確に「高音をおさえて、中・低音域重視の音になりました」という意図が伝わってきます。多分、アナログ盤の音に近くなったんじゃないのかなって……憶測です。

 

ロデオ・タンデム・ビート・スペクターは旧盤の音質自体が、他のアルバムに比べてステレオ的な立体感のあるシャキッとした音だったので、逆に違和感があったし、他のアルバムの音が悪く聴こえる……なんて感じたこともありました。今回のリマスター盤はそれがおさえられています。でも、だったら、カサノバ・スネイクのキンキン高音もおさえてくれればよかったのにっ!

 

おっと、スミマセン。

ちょっと「カサノバ・スネイク」を悪く言いすぎました。

 

あのアルバムは、怒涛のガレージ・ロカビリー・パンクを表現するために、あれくらいギターがキンキン耳に突き刺さる勢いあるサウンドが正解……と、自分を騙しておくことにします。

リアル・タイムで聴いていた頃は、「カサノバ・スネイク」の音質に不満は無かったし、「カサノバ」と「ロデオ」の編集MDを作って爆音再生していたくらいだもの。

 

ちなみに、今回の「ロデオ・タンデム・ビート・スペクター」のリマスター音質に不満を持たなかった最大の理由は、PCリッピング時にiTunesで「アリゲーター・ナイト」を聴き比べた際の、旧盤にあったイントロ・ギターのパリパリ音割れが無くなっていたことでした。リマスター盤を聴くまではこの音割れを気にしたことすらなかったのに……。

念のために言っておくと、このイントロ・ギターの音割れはマスター起因の音割れではなく、単なる再生機器側で発生する音割です。※だと思います。僕のPCはあまり音が良くないモノで。

 

でも、同じボリュームで聴いているのに※音圧もほぼ同じなのに旧盤だけが音割れするってことは、やはりそれなりの理由があるのだと思います。いや、この場合は、単純にリマスター盤の音質が良くなったと言うことにしておこうと思います。

 

ちなみに、僕が所有する旧盤「ロデオ・タンデム・ビート・スペクター」は、他のアルバム紹介でも軒並み自慢するように書いていますが、初回盤のピクチャー・ディスク仕様です。

今回のリマスター盤もピクチャー・ディスクでの再現でした。

 

楽曲面では、僕には音楽理論が無いので説明はできませんが、Webのレビューを読む限り、親しみやすいメロディは完全に消え去った、なんて書かれています……が、個人的には最もキャッチーで聴きやすいアルバムだと思っています。

まあ、僕の場合はカンニバル・コープス※デスメタルの作品でもキャッチーで聴きやすい、なんて言ってのけるキャッチー・センス・ゼロな感性の持ち主なので、参考にはならないと思います。

 

当時は衝撃的だった「シトロエンの孤独」です。

シトロエンって、自動車のシトロエンなのでしょうか?

シトロエンを運転してて孤独を感じた唄なのかな?

リアル・タイムでは、多分、チバさんの初めての朗読歌唱だったのではないでしょうか?

最近話題(?)のAIカバーソングでも登場していますが、さすがにこの曲は、アベフトシさんの鬼のギター演奏とチバユウスケさんの天性のROCK声がないと……カバーは無理ですね。

 

荒馬二人乗り

ビートの亡霊です。

 

アルバム発売当時のインタビューでは、この曲が一番最初にできて、アルバム・タイトルが決まったあと、一番最後までアレンジが決まらず、アベさんのイントロのギターリフが生まれたことでやっと形になった……とか。

 

勢いまかせの怒涛のロック詰め放題だった前作「カサノバ・スネイク」の次ということで見落とされがち(?)ですが、「ロデオ・タンデム・ビート・スペクター」も、全13曲中インスト曲の2曲※ビート・スペクター・ブキャナンとガルシアを除く他の曲は全て怒涛のロック詰め放題状態です。ミドル・テンポやバラードなんてナマヌルイ楽曲は一切収録されていません。

 

ある意味、カサノバ・スネイクよりも怒涛な作品です。

※それが往年のファンに不評だったのかも?

 

ちょっと違うのは、前作よりもアレンジが多彩で、勢いまかせの印象が無くなっていることでしょうか。大人な……という言い方は似合わないかもしれませんが、大人なミッシェル・サウンドになっているって感じでしょうか。

そりゃあそうです……。

比較的遅咲きだったミッシェル・ガン・エレファントです。

ロデオ・タンデム・ビート・スペクターが出た2001年は、メジャーデビュー5年目で、今だったらまだ中堅手前……いや、まだ若手バンドと言われても良いくらいの活動歴しかありません。

 

でも、メンバーはすでにこの時点で全員30歳を超えています。最も年上のアベフトシさんは34歳だったのかな。

 

ミッシェルのサウンドが大人になった……と言うよりも、すでにメンバー全員が大人だった、と言うのが正解です。

 

って言うか、改めて考えると……

ロデオ・タンデム・ビート・スペクターがデビュー5年目の作品だったのに驚かされます。

それだけ、すごいバンドだったということですね。

 

音質について、もう少しだけ。

ここまで7作のリマスター盤を聴いて気が付くのは、今回のリマスターの目的は「劇的な音質の変化」ではなく、やはり「マスター音源に忠実な音を再現する」リマスターだってことです。

中・低音域の厚みなどは、本来のTHEE30TH企画の意図ではないのかもしれません。

※アナログ・マスターをデジタル化して保存するのも目的のひとつだったような気がします。

 

アマゾンのレビューにも、劇的な音質の向上は無いってレビューがありますが※実際に劇的な向上はありませんが、実はノイズの除去という部分ではかなり改善された音になっているのに気が付きます。

 

特に、チバさんの声質がガナリ歌唱に変わって以降の、声を張り上げた際に発生するチリチリとした耳障りな質感……。

旧盤だけを聴いた時にはまったく気にならなかったのですが、リマスター盤と聴き比べてみると「ああ、ここって音が潰れてチリチリしていたのか……」と気が付く部分が色々とありました。

 

今回の聴き比べ用には、非圧縮のaiffフォーマットを使用していますが※旧盤もaiffでリッピングしていたので、もしかすると非可逆圧縮の方が「音割れ」という部分では音質の違いが分かりやすいのかも……。今度、一度試してみようかなって思います。

 

【実際に試してみました】

ブログを書いている途中で※僕は4~5日かけてブログを書くもので実際にMP3に変換したデータで聴き比べをしてみました。

こりゃあダメだっ!

聴き比べ以前に、聴けたものじゃありません。

旧盤もリマスター盤も音がジャリジャリで耳にキンキンくる音質になっちゃいました。aiffだと違いが分かったロデオ・タンデム・ビート・スペクターの高音の差もほぼ同じに聴こえます。

う~む……、新PCに変えてMP3を扱ってなかったので、変換の設定を間違ったのかな?

 

ただ、今回の聴き比べで勉強になった※面白かったのは、ヘッドホンの性能・特徴・癖などで、こんなに聴こえ方が変わるのかってことを改めて理解できたことです。

 

今回の「ロデオ・タンデム・ビート・スペクター」で言うなら、旧盤とリマスター盤の音の違いが最も分かりやすかったのは、Shokz骨伝導イヤホンだったという驚きの結果でした。

 

僕が使用しているのは現行のShokzではなく、旧型のAfterShokz Aeropexなのですが、中・低音域がスカスカで、ボーカルと高音域が強調された骨伝導イヤホンだと、アベフトシさんの弾くギターの音※高音の響きがまるで別物に聴こえました。

もちろん、旧盤の方がクリアでよく聴こえます。今回のリマスター盤が高音域を抑えた音質になっているってことですね。

 

次に分かりやすかったのが、オーディオテクニカATH-M50xBT2です。しかも、ブルートゥース接続時と有線接続時で聴こえ方がまるで違うという聴き方ができました。

 

ブルートゥース接続時は、リマスター盤の中・低音域が若干持ち上がった音になっているのに気が付きます。ブルートゥース接続の特性上で高音がボヤけた音になったのが良かったようです。多分、普通にリスニングするならこの音質が一番気持ちよい気がします。

 

有線接続時のM50xBT2は、高音域の輪郭と抜けが良くなる半面、モニターヘッドホンとしての解像度の高さが邪魔して、音がゴチャゴチャと多すぎて逆に聴き比べには向きません。

その反面、高音域の音割れやジャリ付き感はすごく分かりやすくなっています。

 

ついでに(?)アマゾンの新生活応援セール&溜まってたポイントを使って有線タイプのM50xを購入……。

現在、M50xGM(ガンメタリックカラー)のみ、17800円のセール価格※ブラックフライデー並みの値引きですになってます。

2026年4月14日からオーディオテクニカ製品の一斉値上げが始まるため、思わずポチってしまいました。

と、言ってもポイントも併用して10000円での購入という、定価の半額以下の価格で購入できたのですが。

ちなみに、このガンメタカラーはアマゾン限定カラーで※だからセール価格なのでしょうが通常商品に付属する3mのストレートコードが入っていません。代わりに収納用のハードケース付き。

正直、リスニング用に3mのコードは不要だし、1.2mのストレートコードと1.2mのカールコード(伸ばせば3m)があれば十分です。10年前に購入したM40xは、3mコードは一度も使ってないので……。

 

とまあ、最終的には自分の持っているヘッドホンの特性を再確認するような聴き方になってしまいましたが、ロデオ・タンデム・ビート・スペクターはミッシェルの最高傑作※個人の意見の1枚なので、興味のある方は、是非、聴いてみてくださいね。

 

 

 

またひとり、

大好きなミュージシャンが亡くなってしまいました。

 

the pillowsのドラマー

佐藤シンイチロウさんが3/28に逝去されてしまいました。

写真(右)がthe pillows時代の佐藤シンイチロウさんです。

バンド解散から1年……。

まさか、の突然のお別れです。

 

もしかすると、解散する時には、ご自身の病気のことを分かっていて、それも解散の理由だったのかも……。

 

the pillowsが解散する際に、リーダーの山中さわおさんは、ファンに再結成の期待を持たせないための決断、と、バンドの再結成を否定するような発言もしていましたが、これで、本当にthe pillowsが終わってしまった……そんな気分です。

自分の青春時代を彩ってくれた、そんな大好きなミュージシャンの訃報というのは、幾つになってもツライものですね……。

 

 

 

 

 

 

 

裸の太陽を

追いかけてきたけど

ここから先はもう

西は終わりになる

 

THEE30THです。

昨年、2025年から始まったミッシェル・ガン・エレファントのメジャーデビュー30周年記念企画。

<94k24bit,180g&4k>というテーマのもと、オリジナルマスターテープから新たにリマスタリングを施した96kHz/24bitでのハイレゾ配信、180g重量盤でのアナログ盤の再発売、MUSIC VIDEOの4K画質へのアップコンバートがおこなわれてきました。

 

そして2026年3月1日にリマスターCDボックスの登場です。

 

そんなリマスターCDボックスの発売を※勝手に記念して始めた、オリジナル・アルバム紹介の第6回目です。

▼第5回目はコチラ。

 

 

CASANOVA SNAKE

2000年 5thアルバム

前作「ギヤ・ブルーズ」から約1年3ヵ月。

オリジナル・アルバム未収録のマキシ・シングル&カップリングを集めた編集盤「RUMBLE」の発売を挟んで発売された5thアルバムです。

今までアルバム・ジャケに日本語の表記をしてこなかったミッシェルが、初めて曲名をカタカナで表記した作品です。

 

初回盤はピクチャー・ディスクということですが、今回も初回盤とはまったく気にせず、ピクチャー・ディスクを所有していました。そりゃあ、リアル・タイムで発売日に購入すれば意図せずとも初回盤を買ってることになりますね。

 

ちなみに、今回のリマスターBOXの「カサノバ・スネイク」はピクチャー・ディスク仕様で再現されています。

紙ジャケもアナログ・レコードを模したゲートフォールド仕様になっていて、こういうジャケットや盤のデザインを楽しめるのはレコードやCDなどの物理的アイテムの特権ですね。

 

 

収録曲:

デッド・スター・エンド

コブラ

ヤング・ジャガー

プラズマ・ダイブ

リボルバー・ジャンキーズ

ダスト・バニー・ライド・オン

裸の太陽

ラプソディー

夜明けのボギー

シルク

ピンヘッド・クランベリー・ダンス

アンジー・モーテル

GT400

ピストル・ディスコ

ドロップ

 

先行シングル「GT400」のノー天気な歌謡ロックっぷりから原点回帰なメロディ志向アルバムになるかと思いきや……オープニングから8曲目まで、怒涛のガレージ・パンクで一気に突き進む勢いまかせの超ド迫力高速ロック・アルバムでした。

 

GT400がミドル・バラード扱いされるほどの怒涛っぷりです。

 

チバユウスケさんのボーカルは、基本スタイルがガナリ声絶叫というトンデモない歌唱法へ変貌しています。カッコよすぎです。

ラ行の巻き舌が最高です。

ただ、ファンの間では賛否が分かれる作品だったりします。どちらかと言うと、否定的な意見が多い……気が?

 

前作「ギヤ・ブルーズ」の完成度に比べ、勢いだけで作り上げた感があり、楽曲も単調でメリハリが無い……とか?

圧が強すぎるとか、893みたい……とか?

冗談じゃないっ!

最高のアルバムですよっ!

…と、僕は声を大にして言いたいくらい大好きなアルバムです。

曲名を連呼するだけのサビで、ここまでカッコいい楽曲を作れる才能はもはや奇跡としか言いようがありません。良い意味で。

 

批判的な意見として、歌詞にブランキー・ジェット・シティの浅井健一さん(ベンジー)の影響が見え、音楽性もブランキー的なロカビリー要素が強くなった……なんて言われることがありますが、ブランキーも浅井健一さんも好きな自分としては、ミッシェル(チバさん)とベンジーが重なったことはありません。

 

また、歌詞に単語羅列のヤッツケ感があるという意見もチラホラ見受けられますが、イヤイヤどうして、個人的には難易度の高い裏読み放題の難解歌詞満載だと思います。※ファンの妄言です。

例えば、「ヤング・ジャガー」でオレンジ・ミルクを欲しがる猫は白目をむいて、ビッグ・ナッツ・ミルクを欲しがる猫の口に泡がたまる※オレンジもナッツも猫には厳禁の食べ物なんて一節が登場しますが、その後に、完璧なサイレン鳴らすヤング・ジャガーって、いったいどういう意味???

※リアル・タイムの頃は、ちょっとエッチな意味があるのかなって思ってましたが、単に猫に食べさせちゃダメな食品を彼女に注意(サイレン)されたことを歌ってるだけとか?

キャンディ・ハウスでも「鳴き声のするむこう植木を投げる」って、庭にいた猫の気を引こうと実際に植木を投げたエピソードを歌詞にしたって話もあったし……。

考え出したら、夜も眠れなくなっちゃいそうです。

 

ただ……

今回のリマスターBOXの中では、音質面で最もガッカリした作品でもありました。

 

その理由はズバリ、旧盤で顕著だったキンキン響く高音がそのままだったこと、そして、リマスターの効果がまったく感じられなかったことです。正直、音圧が上がっている以外は旧盤とまったく同じ音……と思って油断していました。

 

と、言うか。

今回のTHEE30TH企画がスタートした2025年当時はリマスターCDの発売はアナウンスされておらず、リマスターはハイレゾ配信とアナログ盤限定だと思っていたのです。

 

実はこの「カサノバ・スネイク」という作品、旧盤CDはとにかく音質が不評だったようです。音圧競争の真っただ中に発売されたためか、とにかく音量がバカでかく、キンキン響く高音スカスカで奥行きの無い中・低音、そして音圧の上げすぎで発生するノイズ(音割れ)がそのまま収められたサウンド。よくこんな酷い音質の作品を発売できたな、と酷評するファンもいたくらいです……と言うのを、ネットが普及した後に知りました。※リアル・タイムの頃はまったく感じたことはなかったのですが……。

 

しかも、旧アナログ盤もCD同様にキンキン高音が目立つ音だったらしく……。

※ってことは、これが当時のミッシェルが意図したサウンドってことですかね?

 

しかし、今回のTHEE30TH企画の「カサノバ・スネイク」アナログ盤は、オリジナルにあったキンキン高音が抑えられ、中・低音が強調された音質に改善されていた……なんていうレビューをリマスターBOX発表前に読んでいたのです。

 

ってことで。

いよいよ、中・低音に厚みが増した「カサノバ・スネイク」をCDでも聴けるのかっ! と、期待に胸を躍らせていましたが、蓋を開けてみると……まったく旧盤と同じ音じゃん。詐欺じゃん。

 

そんな状態でした。

 

※ミッシェルは、CDとアナログのカッティング(マスタリング)を変えている、なんて情報もありますね。

 

もちろん、まったく同じとは言っても、実際に何度も聴き比べすると、ほんの少し音に厚みが出たかな……と感じる曲もあったりしますが、それこそ音が変わったと呼べるほどのものではありません。

 

前作「ギヤ・ブルーズ」の紹介の際に書きましたが、foober2000をiPodタッチに入れたのは、この「カサノバ・スネイク」を聴き比べするため……だったりします。

 

残念ながら、foober2000で音量を揃えても、旧盤との違いはホトンド分かりません。ユッタリ目の楽曲「シルク」で、中・低音域に厚みが増したのが分かったくらいです。

 

と、油断していたのですが、実は……

 

おっとその前に、念のために書かせていただきますが。今回の音質の「聴き比べ」については、「良い」とか「悪い」とかではなく、あくまで往年のファンが趣味で楽しんでやっていることなので、今回のリマスターBOXを批判するものではありません。

 

実は、僕はミッシェルの作品を聴いて違和感を感じていた時期がありました。その違和感を感じ始めたのは、今から10年前に初めてモニターヘッドホンを買った時だったと思います。

価格的には1万数千円と、安価な部類のモニターヘッドホンです。※モニターヘッドホンは音楽のレコーディングなどに用いられる原音に忠実な高解像度のヘッドホンです。

M40xは安価ながらも、インディーズ時代のYOASOBIが楽曲制作に使用していたくらいの高評価なヘッドホンでした。

いまだに、M50xBT2、R50xと共に僕が愛用しているヘッドホンです。購入から10年経った今も※メイン使用機種ではなくなりましたが壊れることなく使えているコスパ最強のヘッドホンです。

【注意】原油価格の高騰を受け、4月中旬からオーテク製品は一斉に値上げが決まったとWebニュースで読みました……。

 

今回の「聴き比べ」には、M50xBT2とR50xを使用しています。

 

実はモニターヘッドホンって、原音に忠実な高解像度なヘッドホンゆえに、ショボい音はそのままショボく鳴らしてしまうヘッドホンだったりします……。いや、言い方っ!

 

顕著なのは、モノラル録音の音源です。

初めてモニターヘッドホンでモノラル盤ビートルズを聴いた時は、あまりのショボさ※迫力の無さにビックリしたくらいです。※音量を上げれば迫力のある音になりますが、耳が痛いです。

逆に、高音質で有名なノラ・ジョーンズ※ジャズ・シンガーの作品を聴くと、鳥肌が立つくらい、ピアノの鍵盤を指が叩く音や呼吸音まで聴こえてきそうなほど音の洪水に包まれる体験をすることができます。ちょっと話を盛っています。

 

今回の聴き比べて、ふと、その事を思い出しました。

 

つまり、ステレオ的な音の広がりが少ない、モノラル的なサウンドを鳴らすミッシェルって、モニターヘッドホンだとショボい音になっちゃうってこと?

 

そこで今回、僕が取り出したのが……

これまたオーディオテクニカのヘッドホンATH-S220BTです。

5000円クラスとしては高評価なリスニング用ヘッドホンです。

……が、モニターヘッドホンに慣れた今の耳では、高音も低音も聴こえない音場の狭いモッサリした聴くに堪えれない音質のヘッドホンです。ゴメンなさい。意外と古い(?)機種なので、今は同価格帯でももっと高音質な機種があると思います。

このヘッドホンの唯一の利点は、無線と有線の二刀流ってことくらいでしょうか。

 

ただ、ミッシェルをリアル・タイムで聴いて熱中していた頃は、もっとショボいイヤホンを使っていたことを思い出しました。

 

そこで今回は、敢えて、当時を思い出す意味で※と失礼な物言いで低品質のヘッドホンで「カサノバ・スネイク」を聴いてみたのです。

 

驚きましたっ!

 

高音のキンキン・サウンドが聴こえない「カサノバ・スネイク」のカッコイイことっ! 最高かよっ!

まさに、当時熱中したあの頃の質感です。※という思い出補正。

 

そして盲点だったのは、音質の悪い、高音も低音域も聴こえない、中音域のモッサリしたヘッドホンで聴く「カサノバ・スネイク」は、逆に旧盤とリマスター盤の違いが明確に分かるようになっていたのです。

 

モニターヘッドホンで聴いた時とは違い、明らかに中音域の厚みが増しています。多分、再現できる音場の幅が狭い分、それらが全て中音域という音域に集まっているのだと思います。

 

先ず、曲の出だし。

特にドラムなどが入っている曲は、最初の1音目から中音域のアタック感が分厚くなっているのが分かります。元々のヘッドホンが籠ったモッサリ・サウンドなので、旧盤自体のキンキンスカスカ感も無くなっていますが、リマスター盤は更にそこに中音域の厚みが増したサウンドになっていました。

 

モニターヘッドホンでは音質の区別がつかなかった楽曲も、聴き比べた瞬間に中音域の厚みが違っているのが分かります。

 

foober2000で音量が揃っているため、違いが明確です。

 

そうと分かれば。

もう一度、じっくりとモニターヘッドホンで聴き直しです。

 

……で、ここでちょっとしたハプニングが。

 

foober2000のリプレイゲイン(音量均一化機能)って、音量を揃える際に他アプリよりボリュームが小さくなっちゃうのですが、モニターヘッドホンで通常アプリ※僕の場合はカイザートーンで聴き直そうとしたさいに、いつもより大きめのボリュームで再生しちゃったわけです。かなり爆音再生になっちゃいました。

 

そこで、気が付きました。

 

今回のリマスター盤、音量を上げても音が滑らかなのです。

 

試しに、その時に流れていた「リボルバー・ジャンキーズ」と「ダスト・バニー・ライド・オン」の2曲を、いつもより大きめの音量で聴いてみました。※開放型モニターヘッドホンです。

その後に旧盤の同じ2曲を聴いて、それからもう一度、リマスター盤の同じ2曲を聴き直してみました。かなりの爆音で。

 

確かに、中・低音域が若干強調され、ベースの音がよく聴こえます。そしてそれ以上に、旧盤ではジャリジャリしていたチバさんのボーカルが滑らかになっています。感覚的には、旧盤では声を張り上げた際にジャリジャリなっていた音割れが無くなって、キンキンと耳に突き刺さる感じが無くなっています。

 

デイジーのヘソの下の絵っ!

べとついたスキン・リザードッ!

 

旧盤では、ピーク音量を超えてボーカルが潰れていたってことでしょうか……。まさに音圧競争の弊害ってやつですかね?

 

なるほどなるほど。

これが、可能な限りマスターテープを忠実に再現したリマスター音質ってことですか。って勝手に納得。

いや、でも。ちょっとね、その違いに気が付ける爆音が大きすぎ。僕のオジサン耳では聴くのがツライ音量でした。

実際、スピーカーじゃ音の違いに気が付きませんって。

 

……と、まあ。

色々と書いてしまっていますが。

 

これらの意見は、あくまで個人の……しかも29年もミッシェル・ガン・エレファントを聴いてきた往年のファンの意見です。

しかも音楽の理論も知識も無い普通のオジサンの感想です。

ミッシェルを知らない、あるいは最近になって聴き始めた、なんて若いリスナーの皆さんはオジサンの意見なんて聴かずに、好きなように彼らの作品を楽しんでください。←聴くのが前提かよってツッコミはご遠慮ください。

 

今回、THEE30THを※勝手に記念してレビューを書き始めて改めて気が付きました。

 

僕がリアル・タイムでミッシェルを聴いていた頃は、今のようにネットは普及していなかったし、スマホもサブスクもYoutubeもなかったし、余計な情報(批判やウンチク)に惑わされることなく、楽曲の良さ※自分の好みだけを基準に音楽を聴いていました。今の僕が知っているミッシェルに対する知識の多くは、彼らが解散した後に、ネットの普及とともに得た知識ばかりです。

 

そもそも、旧盤だろうがリマスター盤だろうが、収録されている楽曲は全て同じですもの。どちらも同じ、カッコいいミッシェルの楽曲なのですよね。

 

と、勝手に締めの言葉みたいな事を書いてしまいましたが、スミマセン、お話はまだまだ続きます。

 

実はこの「カサノバ・スネイク」は、ミッシェル・ファンの中でも評価が分かれる作品で、特に初期~中期のミッシェルが好きな方からは評価の低い作品だったりします。逆に(?)スラッシュやデスメタルのような過激な音楽が好きな方※つまり僕ですがには好まれる作品だと思います。もちろん個人の感想です。

 

全15曲中、テンポの遅い曲が「夜明けのボギー」「シルク」「ドロップ」の3曲だけで、しかも半インストの「夜明けのボギー」以外は唯一のバラード曲「ドロップ」でさえ絶叫ボーカルです。

 

そんなアルバムが万人受けするはずがありません。

 

そもそも、ミッシェルの音楽性自体がメジャー志向じゃありません。ミッシェルがバカ売れしたこと自体がおかしな話なのです。

 

以前、邦楽好きの甥っ子にミッシェル(チバさん)を聴かせたところ「(声が)うるさ過ぎて無理っ!」とバッサリ拒否されたことがあります……。

 

そんなミッシェルの作品の中でも、多分、最もストレートで過激で勢いまかせの男気溢れるガレージ・パンク・ロック作品がこの「カサノバ・スネイク」です。

 

興味のある方は、是非、聴いてみてください。

 

 

 

 

 

ヤニでつぶれてる

喉の奥で

吐き出してたんだ

“愛という憎悪”

 

THEE30THです。

昨年、2025年から始まったミッシェル・ガン・エレファントのメジャーデビュー30周年記念企画。

<94k24bit,180g&4k>というテーマのもと、オリジナルマスターテープから新たにリマスタリングを施した96kHz/24bitでのハイレゾ配信、180g重量盤でのアナログ盤の再発売、MUSIC VIDEOの4K画質へのアップコンバートがおこなわれてきました。

 

そして2026年3月1日にリマスターCDボックスの登場です。

そんなリマスターCDボックスの発売を※勝手に記念して始めた、オリジナル・アルバム紹介の第5回目です。

▼第4回目はコチラ。

 

 

 

GEAR BLUES

1998年 4thアルバム

ミッシェル・ガン・エレファントの最高傑作と呼び声の高い作品で、日本ロック史上に残る名盤……と、言うのはファンの妄言でしょうか?

 

ちなみに読み方は、

ギアでもブルースでもなく、

ギヤ・ブルーズです。

 

収録曲:

ウエスト・キャバレー・ドライブ

スモーキン・ビリー

サタニック・ブン・ブン・ヘッド

ドッグ・ウェイ

フリー・デビル・ジャム

キラー・ビーチ

ブライアン・ダウン

ホテル・ブロンコ

ギブ・ザ・ガロン

G.W.D

アッシュ

ソウル・ワープ

ボイルド・オイル

ダニー・ゴー

 

今回はジャケットに表記がありませんが、G.W.Dはアルバム・ヴァージョンで、シングル・ヴァージョンは「RUMBLES Disc2」に収録されています。シングル・ヴァージョンはモノラル録音で、アルバムとは違うアレンジです。旧盤ではシングル盤以外では、ベスト盤や輸入盤の「RUMBLE」に収録されています。

 

輸入盤の「RUMBLE」は、いつ、どこで購入したのかすら憶えていません。解散後に購入しました。多分、アマゾンのネット通販が一般化した時期か、中古ショップで購入したのだと思います。ダメージド・グッズが販売するイギリス盤とジャケットに英語表記があります。※ダメージド・グッズは、最近ではザ・コーレッツなんかを販売してたインディーズのガレージ・ロックのレーベルだったかな?

▲画像はネットから拝借。

ジャケットが髑髏髑髏しいのは輸入盤仕様ゆえ……と思ったけど、本家のRUMBLEも負けず劣らず髑髏髑髏しかったです。

髑髏の数じゃ負けてません……ね。

 

輸入盤収録曲は日本盤の「RUMBLE」とは一切関係の無い「スモーキン・ビリー」と「G.W.D」に「ハイ! チャイナ!」のスタジオ音源3曲と、「bowling machine」のライブ・ヴァージョンの全4曲を収録。「bowling machine」のライブ・ヴァージョンを聴きたいがためだけに購入した商品だったと思います。

 

まあ、それは置いといて。

 

正直、この「ギヤ・ブルーズ」に関しては、僕が書けるレビューや評価は何もありません。と言うより、ギヤ・ブルーズとWebで検索したら、ワンサカワンサカとレビューや評価が出てきます。

 

それこそ、僕のような音楽理論の欠片も無い素人がレビューするのが恥ずかしくなるくらい、愛に溢れた的確で詳細なレビューを読むことができます。僕も(定期的に)繰り返し読んでいます。

 

僕がこのアルバムを評価すると「ヤバい」「エモい」「アガる」の頭文字をとって、Y.E.Aになると思います。それだけです。

 

そもそも、今回の僕のアルバム・レビューは、「ミッシェル・ガン・エレファントを聴いてみた 第1回」にも書いた通り、音楽的な紹介レビューではなく、29年来のファンによる妄言交じりの思い出バンド紹介レビューというスタンスです。

今回もそのスタンスの上で書かせてもらっている、ファンの妄言レビューということをご了承下さい。間違っても、音楽的なあれやこれやは一切参考にならないのでご注意をお願いします。

 

とは言え、何も書かないわけにはいかないので好き勝手に書かせていただいているのですが……。

 

前作「chicken zombies」で、チバユウスケさんのシャガレ声歌唱が覚醒を始め、パブロックからガレージロックへのシフト・チェンジを始めたミッシェル・ガン・エレファントです。

 

それにしてもまさか?

たった1作で、ここまで凄みの増したアルバムが登場するとは思ってもいませんでした……と、言うのは後付けで、リアル・タイムで聴いていた当時は、ただ単に「なんかすっげえアルバムを出したな」って、そんな感想だった気がします。

 

このアルバムが「名盤」だとか「最高傑作」だとかは、正直、彼らが伝説になってからの話のような気がします。それでも、リアル・タイムの時にも、あまりにもアルバムの完成度が高すぎて、これで解散か? なんて話題がチラホラ出ていたような記憶もあったりしますが。

 

個人的には、リアル・タイムで聴いた時は、例えば1曲目の「ウエスト・キャバレー・ドライブ」はノリの悪い曲だなって思ったし、3曲目の「サタニック・ブン・ブン・ヘッド」はダサすぎて聴く気になれなかったし、微妙な曲が多い気がしましたが、それを吹き飛ばすくらいの名曲が多数で、なにより、チバユウスケさんの絶叫ガナリ歌唱の凄みにただただ圧倒された記憶が……。

 

確か、このアルバムの頃だったと思いますが。

音楽雑誌※売れているアルバムを紹介するコーナー?で、似たようなアレンジや演奏が多く、曲の区別がつかない……みたいな紹介のされ方を見たような気が。

 

まあ、それは置いといて。

 

今回はちょっと、リマスター音質の感想を多めに書かせていただこうと思います。

 

僕は今回のペーパー・スリーブCDボックスを購入した際、発売日の前日に※商品が到着し喜び勇んでiTunesにリッピングして聴いたのですが……その時のファースト・インプレッション・レビューで、今回のリマスターは中・低音域に厚みが増したリマスターだと書かせて頂きました。

 

でもその後、何度かリマスター音質をジックリ聴き直して、それは単に音圧(音量)が大きくなったための勘違いで、実際にはそこまで旧盤の音質と変わらない音かも……と訂正させて頂きました。

 

そして、今回、また改めて訂正させて頂きます。

 

この「ギヤ・ブルーズ」に関して言えば、明らかに中・低音域に厚みが増したリマスター音質です。

でも、そこまで旧盤と大差が無い音……でもあります。

 

いったいどう言うことか?

 

実は今回のリマスター盤、

とにかく旧盤との聴き比べが難しい。

 

「ギヤ・ブルーズ」のリマスター盤で言えば、1曲目のウエスト・キャバレー・ドライブは、何となく、気持ち、中・低音域が持ち上がったような……いや、気のせいか?

 

そんな程度の音質です。

 

2曲目のスモーキン・ビリーは、ハッキリ言って旧盤との違いが分かりません。

聴き始めた当初は、この時点で「リマスター盤と言っても所詮はこの程度か……」なんてガッカリしてしまいました。

 

でも、3曲目のサタニック・ブン・ブン・ヘッドは、明らかに中・低音域に厚みが増し、旧盤では薄っぺらいシャカシャカ音だった中音域とボーカルが立体的になり、生々しいバンド・サウンドへと生まれ変わっています。

 

そうかと思えば、それ以降は、旧盤とホトンド変わりが無い楽曲や、気持ち中・低音域の厚みが増した気がする楽曲があり……

 

6曲目のキラー・ビーチは明らかに中・低音域に厚みが増し、旧盤では薄っぺらいシャカシャカ音だった中音域とボーカルが立体的になり、さらにノイズが軽減されている。

 

そして、ラスト14曲目のダニー・ゴーは、聴いた瞬間に最初の1音目から違いが分かるくらい厚みと立体感が増した別物サウンドになっている。

 

そんなリマスターでした。※個人の感想です。

 

そうなのです。

今回のリマスター音質は※ギヤ・ブルーズの音の差を基準にすると、旧盤で中・低音域が弱かった楽曲は厚みを増し、元々のマスタリングでバランスが良かった曲はホトンド音質を変えていない。曲によってリマスター効果に差がある、アルバムを通して全体の音に統一感が出るように調整された、そんな丁寧なリマスターが施された音質改善だったのです。

 

「ギヤ・ブルーズ」は、その違いが分かり易いアルバムでした。

いや、ただ単に、それくらい旧盤を聴き込んでいただけかもしれません。

 

ただし、ひとつ誤解の無いように書かせていただくと、音が立体的になったというのは、左右のステレオ・バランスが広がったとか奥行きが広がったとか、そういう意味ではありません。

そもそもミッシェル・ガン・エレファントは、ガレージ・ロックと呼ばれる粗いサウンドを鳴らすロック・バンドです。

上に貼った「キラー・ビーチ」で違いを聴いてもらうと分かり易いと思いますが、旧盤(上)で顕著だったシャカシャカした音質が、リマスター盤(下)では、中域に厚みが増した、悪く言えばモッサリと籠った音質になっているのが分かると思います。

 

この曲だけを聴くと、旧盤のキラー・ビーチの方が音が粗くてガレージ・ロック的な音に聴こえますが、旧盤の「スモーキン・ビリー」の音は……

リマスター盤の「キラー・ビーチ」と同じ質感の、中・低音域に厚みがあるモッサリと籠った音になっています。

旧盤ではこの音質の差があったせいか、キラー・ビーチはやたらシャカシャカした薄っぺらい音に聴こえていました。

 

当時はこれが当たり前の音だったので、この差を気にしたことはありませんが……アナログ・レコード派※ミッシェルはリアル・タイム時代からアナログ・レコードを発売していましたの方に言わせると、CDは音に厚みが無い最悪の音質だったそうです。

 

ラスト・ナンバーの「ダニー・ゴー」に関しても、

これほど重苦しい楽曲満載のアルバムの中で、最後の最後で、嘘みたいに軽快でアッケラカンとしているこの質感が、僕は個人的には苦手でした。

今回のリマスター盤では、他の楽曲に合わせてか、1音目のベース音から厚みが増しており、他の楽器も高音が弱まったことでアルバム全体の流れの中に馴染んだように感じました。

 

これくらい分かり易いリマスター音質がある一方で、他の楽曲は「これ、どこか音が変わってる?」と感じるくらい微々たるリマスター効果しか感じない楽曲も※半分近くあるのが、今回のペーパー・スリーブCDボックスの特徴だと思います。

 

そのため、曲ごとに聴いた時には分からないのに、アルバム1枚を丸っと通して聴くと、なんだか今まで聴いてきたミッシェルとは違う音に聴こえる……という感想になるのだと思います。僕は、この半月間で何度もそう感じました。※個人の感想です。

 

あとはまあ、聴く環境にも左右されてしまうのかも?

 

実際、同じオーテクのモニターヘッドホンでも、開放型で聴いた時と密閉型で聴いた時ではまるで印象が変わってしまいます。

僕はミッシェルに関しては、密閉型をお勧めしたいです。

 

 

原音を忠実に再現することを目的としたモニターヘッドホンでは分からない違いでも、リスニング用のヘッドホン(低音重視など)ではもっと明確に分かるのかもしれません。※実際イコライザーを使うと旧盤との違いが明確になる楽曲がありました。

まあ、音質に関しては、それ以前に僕の年齢による聴力の衰えの方が大きいかもしれませんが。モスキート音なんて聴こえない世代だもの……。

 

ただし、僕が予備で使っている3500円のワイヤレスヘッドホンでは、旧盤・リマスター盤の話以前に、そもそも聴こえない音が多すぎてリスニングの参考にならない※ただし聴き疲れしない優しい音って感じでした。

 

逆に、高額&高性能すぎるモニターヘッドホンだと、レコーディングの粗まで聴こえるくらい音で溢れかえっていて、アルバム1枚聴くと脳みそが疲労しすぎてリスニングには向かない……なんて話もあるので、元々ノイズや音割れを平気でCDに入れるようなミッシェルの視聴には向かない気もします……。

 

もしも今回のリマスターCDボックスを購入して、音の違いの少なさにガッカリした往年のファンの方は、ヘッドホンやイコライザー設定を変えてみるのもいいかもしれません。いや、そもそもの企画の趣旨だった「ハイレゾ配信」を聴くのが一番かも?

 

僕の場合は、ミッシェルが解散してからずっと心待ちにしていたリマスターCDだし、旧盤CD自体が20~30年物で盤面が劣化し始めたモノが多かったので、ガッカリしようがしまいが、「買い」以外の選択肢は無かったのが本心です。

 

アマゾンのレビューなんかを見ると、各アルバムのレビューの中に「数年前にリマスターされた」なんてレビューを見かけることもありますが、高音質素材CDでの発売はあっても、リマスターはベスト・アルバムを除けば、2025年から始まった「THEE30TH」以外では行われていないはずです。

 

ちなみに、今回のリマスターBOXの音の聴き比べのためだけに、僕はiPodタッチに「foobar2000 Mobile for iOS」をインストールしました。※foober2000 Mobile for iOSは無料アプリです。広告もなく機能充実ですが、英語表記ばかりで設定が分かり難いアプリです。

 

foober2000は、PC用の無料音楽再生アプリです。

初心者には扱いが難しく、とっかかり難い反面、使い慣れてカスタマイズしていくと最強の音楽プレイヤーになる。

そんな人気アプリですね。

foober2000 Mobile版は、2016年頃に配信されたスマホ用のアプリですね。確か、クラウドファンディングで資金を集めて……思ったように集まらず一時は制作を断念……みたいな話があったような無かったような?

 

PC用はマイクロソフト・ストアにも普通にあったと思います。

 

この音楽ソフト。

何が良いかと言うと、リプレイゲインが標準装備されていることです。リプレイゲインは音量を均一に揃えてくれる機能ですね。そして、このfoober2000のリプレイゲインは秀逸です。

多分、ウォークマンの音量均一機能より音量差が無くなるように思います。

 

個人的には、リプレイゲインは音が滑らかになる印象があって※音量も小さくなくので使用を避けていました。

 

ウォークマンの音量均一機能は、音量や音質の変化はホトンド感じませんが、ミッシェルの旧盤とリマスター盤では音量差が明確に出てしまいました……。

foober2000のリプレイゲインは、もはや寸分違わないレベルで音量を揃えてくれています。これで、聴き比べもしやすくなりました。

 

実際に、リプレイゲインで音量を揃えて聴いてみると、それまで気が付かなかった旧盤との微妙な音質の違いに気が付かされます。特に「ギヤ・ブルーズ」の楽曲は、それが顕著でした。

 

ちょっと気になるのは、今回のリマスター盤で、旧盤に比べてステレオ的な音の広がりが小さくなった楽曲があったことです。

これは、旧盤特有の(?)シャカシャカ・キンキンしていた高音が抑えられたせいなのか……。それとも、他の楽曲に合わせてバランスを調整しているせいなのか?

 

foober2000で聴く限り、曲によっては旧盤より音が悪くなったと感じる※高音が弱くなり中・低音域が増したせいで籠った音に聴こえるものもチラホラあるような気がします。

 

今回のリマスターは、そういう方向性なのかもしれませんね。

 

興味のある方は、是非、聴いてみてくださいね。