チバユウスケ率いる
日本のガレージ・ロック・バンド
The Birthdayの最新EP
「月夜の残響ep.」
を購入したのです。
初回盤は、2021年にZepp Tokyoで行われた「SUNBURST TOUR」のライブ(20曲)を収録したブルーレイ・ディスク付きです。
え?
と、耳を疑いました……。
The Birthdayが、アニメ映画「ファースト・スラムダンク」の主題歌を担当するの?
今回、映画「ファースト・スラムダンク」は情報解禁が遅く、The Birthdayの「月夜の残響ep.」の発売が決定した後も、どの曲が主題歌に選ばれたのか、収録曲とは別の映画用の書き下ろし楽曲になるのか、などなど……新作発売直前まで詳細が分からない状態でした。
結局、「月夜の残響ep.」収録の「LOVE ROCKETS」が選ばれたわけなのですが……。
正直、先行公開されたMVを観てガッカリしたのは僕だけでしょうか?
これが映画の主題歌?
それでいいの?
他のもっとカッコイイ曲にすればいいのに?
……おっと。
誤解が無いように弁明させて頂きますが、僕は熱心なThe Birthdayファンで、彼らの作品はほぼ全作購入しているし、そもそも、ミッシェル・ガン・エレファント時代からの「往年のファン」なので、今回の映画主題歌「LOVE ROCKETS」を聴いても、個人的には「最近のThe Birthdayらしい曲だな」と思うだけなのですが……
アニメ映画を観て、初めてThe Birthdayを知った女子高生&女子大生&中二男子&メタルキッズの皆さんが最初に聴くべき曲(聴いてほしい曲)は、これじゃないっ!
…そんな気分です。
これは僕個人の感想なのですが……
現在のThe Birthdayは、第3期に当たると思っています。
①イマイアキノブさんが在籍していた第1期(2006-2010)
②フジイケンジさんが加入した第2期(2011-2015)
③チバさんの声質が変わった第3期(2016-現在)
第1期のThe Birthdayはマニアックなガレージ・ロック・バンドで、第2期はアグレッシブで尖がったガレージ・ロック・バンドで、第3期は渋く枯れたオヤジ・ガレージ・ロック・バンドという印象です。
オリジナル・アルバムで言えば9thアルバム「NOMAD」以降が第3期だと思っています。第3期のThe Birthdayは、とにかく、渋くて枯れた大人ガレージ・ロックの印象を強く感じます。
これは、
だからダメとか、The Birthdayは終わったとか、チバさんの才能が枯渇したとか、そういう事ではありません。
チバさんについては、2022年に発売したソロ・プロジェクト・アルバム「SINGS」の中で、「なぜこの曲をThe Birthdayで演ってくれないの?」ってレベルの楽曲を発表してくれています。
あれを聴くと、チバさんの才能が枯渇したなんてコトは口が裂けても言えない気がします。
ってことで、余談が長くなってしまいましたが、「月夜の残響ep.」のレビューです。ただしこれは、発売日の夜中に2回聴いただけで書いているファースト・インプレッション・レビューなのをご了承下さい。
収録曲は4曲
1、咆哮
2、トランペット
3、スカイブルー
4、LOVE ROCKETS
先ず、最初に「咆哮」を聴いた時に思ったのは、「うわぁ……これはダメかも?」でした。
イントロからAメロの出だしまで聴いて、あまりの渋・枯・ダサさに「もう、The Birthdayも終わりかな?」って思ったのですが、Aメロが終わる頃には「ナニコノ、渋・枯・カッコイイ曲っ!」に変わっていました。
「トランペット」「スカイブルー」も同様です。
まさに今回のコンセプト(?)である「エッジ」と「キャッチー」が共存した名曲ばかりです。
これは、演奏・歌声・歌詞・メロディが合わさって生まれるThe Birathdayマジックの一種です。
試聴などで「部分的」に聴いた時には、「うわぁ…ダメだこりゃ」と感じるのに、楽曲全体を聴くと「ナニコレカッコイイッ!」ってなっちゃう不思議な感覚……。
いや、単に、盲信的なファンの戯言かもしれませんが。
個人的には「捨て曲無し」の良作です。
前作「CORE4」は、「ブラックバード・カタルシス」という名曲が収録されていましたが、その以外の曲は微妙な感じだったのに対し、今回は、初聴きで名曲と思える曲は無いけど微妙な曲も無い。
傑作ではないけれど駄作でもない。
The Birthdayのレパートリーの中に、カッコイイ楽曲が4曲増えた。
そんな感じのアルバムです。
ちなみに、今回「スカイブルー」で、「僕」という一人称が印象的に唄われてるのはちょっと意外…と言うか新鮮でした。
The Birthdayの歌詞に「僕」って一人称が使われているのって珍しくないですか?
まあ、探せばあるのだろうけど、個人的には、The Birthdayは「俺」ってイメージが強かったのもで。
まあ、それは置いといて。
初聴きファースト・インプレッションで「良作」って感じた楽曲は、僕的には、聴けば聴くほど好きになっていき、気が付くと名曲認定(個人の感想)されてる楽曲がほとんどなので、多分、1週間後には僕の中で「月夜の残響ep.」は傑作扱いになってるとは思うのですが……
まあ、それは熱心なファンの妄言ってことで受け流して下さいね。
もし、映画「ファースト・スラムダンク」でThe Birthdayを知ったという若い世代のロック好きな方がいれば、是非、サブスクでも良いので彼らの過去の作品も聴いてみて下さい。
特に、第1期&第2期の「チバさんの歌声」は鳥肌モノだと思います。
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