猫の糖尿病で使うインスリン 『トレシーバ』 | ふぁんふぁんのしっぽ ~猫の腎臓病・糖尿病 ブログ~

猫の糖尿病 インスリン『トレシーバ』

おつかれちゃん。

毎日毎日暑いですねー
8月生まれですけど暑いのは苦手です。

来月9月で19歳になるオロゴン先生。

糖尿発覚から6年6カ月。



なかなか頑張ってくれてますけど、まぁまぁヨレヨレちゃんですw
この前、残ってた犬歯1本が歯槽膿漏で抜けてしまいましたが、なんかまだお口に違和感あるみたいです。


その件はまた後日ご報告しますので、今回はインスリンの『トレシーバ』について。
糖尿病じゃない子にとっては全然関係ない内容なのでスルーしちゃって下さいませ。



猫の糖尿病で使うインスリンって、現状では“プロジンク”と“ランタス”が多いと思います。
我が家でも最初は“プロジンク”でスタートしましたが、途中から“トレシーバ”に変更しました。

糖尿発覚当初は使っている病院も少なく、主治医の病院で聞いても「???」という反応でした。
最近ではけっこう使ってる方が増えてきたみたいですが、取り扱っていない動物病院もまだまだあります。




【トレシーバの特徴】

・持効型で、猫に使うインスリンの中では最も作用時間が長い。

・プロジンク→ランタス→トレシーバの順で作用時間が長くなると言われてます。

・常温もしくは冷蔵保存で8週間(56日)使用できますが、我が家では約60日使ってます。

・ペン型カートリッジタイプのペンフィルのみで、バイアル瓶はありません。

・1箱2本入りですが、どこの動物病院でも1本づつ購入可能だと思います。

・ペンフィル1本で300単位分です。



【プロジンクとの比較】

[価格](税込。病院によってかなり差があります。)

・プロジンク:1瓶12,000円前後

・トレシーバ:1本6,000円前後


[作用時間](なんとなくです。)
・プロジンク:10~12時間
・トレシーバ:12~14時間

[シリンジ]

・プロジンク:専用のU-40シリンジを使用。

・トレシーバ:ロードーズなどのU-100シリンジを使用。

 

[使用期間](開封後、冷蔵保存)
・プロジンク:60日
・トレシーバ:8週間


【トレシーバの打ち方】

①ペンフィルの先をエタノールで消毒する。

②シリンジの針キャップと保護キャップを外す。

 

③ガスケットのゴムが少し潰れるくらい押子(プランジャー)を押し込んで空気を出す。


*普通の状態

 

*押し込んだ状態


④そのまま押し込んだ状態でシリンジの針を真っ直ぐペンフィルの先に刺す。

⑤必要量よりも多くインスリンを吸い込んで、必要量の目盛りまで戻して量を調整する。

⑥皮膚はアルコール消毒せずに指先でつまみ、液漏れしないように刺してインスリンを打つ。

 

*皮膚のアルコール消毒はしてもしなくても、どちらでもいいです。


【ポイント】

・ペンフィルの先にはロードーズの保護キャップがピッタリです!


 

・僕はダイソーで購入したプラスチックケースにトレシーバを入れて冷蔵保存しています。
 


 

・ペンフィルからシリンジでインスリンを吸い込む時は、落としても割れないような場所で作業する。

・吸い込むときは一気に吸い、少し戻したところでシリンジを指で軽く弾いて空気を上(針側)に集める。

 

・ペンフィル内にはなるべく空気が入らないようにするのが理想ですが、全くは無理です。

・1回あたり2.5単位程度打つと、大体2カ月くらいで1本使います。

 

・オロゴンは1回1.2単位程度打つので、2ヵ月で1本の半分くらい使います。



基本的にどのインスリンも使い方は同じです。

作用時間に関しては、実際は個体差によるところが大きいです。

トレシーバは作用時間が少し長いので、状況によっては打ち方に工夫が必要かも。
1日2回打つ場合、2回目はまだ作用時間内に打つので“かぶさり”を考慮しないとダメな場合もあるみたい。

オロゴンの場合はプロジンクでは作用時間が短すぎたので、トレシーバが丁度いいです。

ランタスやプロジンクで10時間周期の血糖値変動がベストなら、トレシーバを検討してみて下さい。


【ロードーズを使う場合】

ロードーズは目盛りが1単位で線が歪んだり押子の滑りが悪いのもあったりと使いにくいですが、慣れました。
海外には目盛りが0.5単位のシリンジがあるんですけど、残念ながら日本国内には売ってません。

ロードーズは目盛りが1単位間隔と狭いのですが、0.5単位は測りやすいです。
ガスケット(筒の中の黒いゴム)の先端の厚みがちょうど0.5単位になります。

* ロードーズ 1.0単位=0.055インチ

* 0.055インチ÷2=0.0275インチ=0.5単位

* ガスケット先端厚=0.0275インチ=0.5単位



このガスケットの厚みを使えば正確に0.5単位を調整できますが、注意点が2つあります。
1つは、シリンジのガスケット(ゴム)が歪んだりしてる場合があるので本当に0.5単位かどうか不安。

もう1つの注意点は、“1単位”を目盛り線のどこを基準にしているか?です。

目盛り線の下側を基準にしているなら、ガスケットを合わせる位置も目盛り線の下側に統一します。
ロードーズの目盛り線幅が0.2単位なので、合わせる位置によって0.2単位の差がでてしまいます。

* ロードーズ目盛りについてはコチラの記事に書いてます↓

 

 

まぁ、あまりシビアになる必要はないですが、基準線は統一しておいた方が良いと思いますので。
どうしてもシビアな調整が必要であれば、別の記事に書いてるので参考にしてください。

 

 

あと最後に1つ、トレシーバとは直接関係ないですが食事について。

食事の回数や成分について、「1日2回で低炭水化物や療法食」と指示される場合があります。
正直、我が家では全然無視して食べたいものを食べたい時にあげてます。

オロゴンの場合、セオリー通りにしてもコントロール困難です。

ボビさんの場合、好きに食べさせてもコントロール良好でした。

教科書通りにはいきませんので、あまりセオリーに振り回されないで下さいね。
それでは世話人の皆様、がんばりましょうねー

でわでわ。