○胸式呼吸と腹式呼吸
呼吸法には、大別すると、胸式呼吸と腹式呼吸があるとされています。
胸式呼吸は、ラジオ体操の深呼吸を思いだしてみてください。胸に手をあてると、肋骨の引き上げによって胸郭が広がり吸気し(吸って)、肋骨の引き下げで胸郭が狭まり、呼気して(吐いて)いるのがわかります。
この呼吸は、それぞれ肋骨の間をつなぐ外肋間筋と内肋間筋の交互の収縮によって行われます(走ったあと肩で息をしているような呼吸を鎖骨呼吸ということもあります)。
それに対して、腹式呼吸というのは、横隔膜の働きを主とした呼吸です。
吸うときは、筋肉の収縮によって、なべを逆さにしたような形をしている横隔膜が平らになります。
7~12cmほど動くのです。その筋肉がゆるむと、横隔膜が元通りになり、肺のなかの空気が吐き出されるのです。