○呼吸のしくみ
発声は呼吸に始まって呼吸で終わるといわれます。
私は 身体づくりも発声も、この呼吸に最大の重点をおいています。
その人の息づかいの聞こえる発声を目指しています(息がもれる声というのとは違います)。
呼吸は、肺が自力でふくらんだり縮んだりして行うのではありません。
肺は、胸郭のなかに入っていますが、その胸郭が肋間筋や横隔膜などの相互の働きによって拡張、収縮するのを受けて、呼吸が行われます。
私たちは呼吸で必要な酸素を血液中に取り入れ、体内の組織で生じた不要な二酸化炭素と水蒸気を排出しています。この呼吸は受動的になされています。
ですから、手足を動かすように簡単にはコントロールできないのです。