過去問分析【令和5年(後期)教育原理 問7】日本における陽明学の祖 | 保育士試験:社会福祉・教育原理等攻略講座

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<過去問分析 教育原理(日本における陽明学の祖)>

【令和5年(後期)教育原理 問7】

次の文にあてはまる人物として、正しいものを一つ選びなさい。

江戸時代初期の儒学者。日本における陽明学の祖とされ、「近江聖人」と呼ばれた。『翁問答(おきなもんどう)』を著す。その内容は、人が単に外的な規範に形式的に従うことをよしとせず、人の内面の道徳的可能性を信頼し、聖人の心を模範として自らの心を正しくすることこそが真の正しい行為と正しい生き方をもたらすと説いた。

1 中江 藤樹
2 伊藤 仁斎
3 緒方 洪庵
4 林 羅山
5 貝原 益軒


【解答・解説】

1 正
中江藤樹(なかえとうじゅ)は、江戸時代初期の儒学者であり、日本における陽明学の祖とされ、「近江聖人(おうみせいじん)」と呼ばれました。
翁問答(おきなもんどう)』を著し、人が単に外的な規範に形式的に従うことをよしとせず、人の内面の道徳的可能性を信頼し、聖人の心を模範として自らの心を正しくすることこそが真の正しい行為と正しい生き方をもたらすとする「知行合一説(ちこうごういつせつ または ちぎょうごういつせつ)」を説きました。

2 誤
伊藤仁斎(いとうじんさい)は、中江藤樹の影響も受けた江戸時代前期の儒学者であり、私塾「古義堂(こぎどう)(堀川塾)」を開いたことなどで知られる人物です。

3 誤
緒方洪庵(おがたこうあん)は、江戸時代後期の蘭学者・医師で、私塾「適塾」を開いたことなどで知られる人物です。

4 誤
林羅山(はやしらざん)は、江戸時代初期の幕府の顧問で、儒学の一派である朱子学を官学として確立した人物です。
林羅山は、1630年に、江戸上野の忍岡(しのぶがおか)に、家塾を設立しました。この家塾は、後の昌平坂学問所の起源となりました。

5 誤
貝原益軒(かいばらえきけん)は、江戸時代前期の朱子学者であり、その教育理論は、江戸時代における最も組織的な教育論といわれる『和俗童子訓(わぞくどうじくん)』を中心に展開されました。「小児の教は早くすべし」として、早い時期からの教育の必要性を主張しました。
貝原益軒は、ロック(Locke,J.)と同時代人でもあることから、「日本のロック」ともよばれ、鍛練主義やしつけを強調しました。

以上より、正解は1となります。


【コメント】

近江聖人」だけで即答しなければならない問題でした。

保育士試験の「教育原理」において、林羅山中江藤樹貝原益軒は、江戸時代の教育に関連する3大重要人物であり、繰り返し出題されているので、標準的なテキストに記載されている事項は、確実に覚えておく必要があります。

江戸時代の伊藤仁斎緒方洪庵、さらには時代をさかのぼって、聖徳太子空海なども、よく選択肢に出てきますが、上記の3大重要人物、特に、中江藤樹貝原益軒については、正解の選択肢として出題されることが多いので、「前回出たから、もう出ないだろう」などとは考えずに、できる限り、しっかり押さえておきましょう。


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「近江聖人 中江藤樹」の銅像