先日に引き続き、仮定法の重要構文について みてみましょう。 (今日もロイヤル英文法を参考にしながらその感想を書いていきます)
昨日までのおさらい:
時制のずれ(仮定法過去・過去完了)は、次のような時に利用する。↓
〇 実現不可能な願望や、後悔の気持ちがある時。(If only I were younger!)(I wish I had tried harder.)
〇 やるべきだった過去に行動していなくて、時が過ぎてしまった時(もうそろそろ~してもいい頃だ)。(It is time you got married.)
反対に、直説法や助動詞(現在・過去)+動詞の原形を使う時は、
〇 まだこれから実現の可能性があるような時、(I hope I can sing that song.)
〇 誰か(何か)が提案・命令・要求する動詞の時のthat 節中の仮定法の時、(I suggest that he wear glasses.)←「(wearの)s」も不要。
〇 状況が必要・理想だとしているときのthat節の中での仮定法の時です。(It is necessary that he eat meat.)←「(eatの)s」も不要。
このような時は 仮定法過去、仮定法過去完了をつかって時制をずらすことが逆にできないんですね。
本日は、さらにもっと重要構文をみていくことで、同じ傾向を確認しましょう。
④ as if~の構文
「まるで~のように」という表現の構文です。←空想や、事実とは異なる状況を表している。
〇 He sings as if he were a famous tenor singer. (彼はまるで有名なテノール歌手のように歌う)←(今)有名な歌手のように(今歌う)。←本当は有名な歌手じゃない。
〇 He smiles as if he were the pope. (彼はまるで 法王のように微笑む。)←(今)法王のように(今)微笑む。←本当は法王ではない。
「まるで~のように」はas though も同じ意味を表せます。
〇 I felt as though you were my real mother. (あなたが私の本当のお母さんのように感じました。)←(過去に)ほんとうの母のように(その時:過去に)感じました。←本当のお母さんではないが。
〇 She tought as though she knew all. (彼女はまるで全てを知っているかのように教えた。)←(過去に)全てを知っているかのように(その時:過去に)教えた。←本当は全てをしらない。
ところで、as if と as though を使うときに、非現実のことしか表現できないかというとそうではありません。
単に、~のようだ。と物事の様子をただ言い表していることがあります。非現実ではないので時制をずらすことも不必要で、仮定法過去・過去完了が使えません。 その場合直説法で表現します。つまり 直説法でもas if/as thoughは使えます。
as if/as thoughは直説法でも使えます。
〇 She speaks as if she has no time. (彼女はまるで時間がないように話す。)←空想でもないし、単に急いで話しているように聞こえる。
〇 He looks as though he is sick. (彼はまるで病気のように見える。)←単に病人に見える。
as if /as thoughの仮定法と比べてみましょう↑(上と比べる)
〇 She speaks as if she had no time. (彼女はまるで時間がないように話す。)←本当は時間があるのに、わざと急いでいるように見える。
〇 He looks as though he were sick. (彼はまるで病気のように見える。)←元気なはずなのに、病人に見える。という気持ちが入る。
昨日と同様、as if/as though を使って「そんなはずはない」と思っていたり、「空想のこと」は、時制をズラし、仮定法過去・仮定法過去完了で表現するんですね。
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おまけ: 英語で仮定法とは、subjunctive mood と言うそうです。
仮定法は やり直せないけど願うこと、そんなはずない、ということを表現したい時に時制をずらして表します。
↑これも英語で言ってみたいと思います。↓
Subjunctive mood is used when you want to express something you cannnot undo but wish for or something you don't believe in by deviating tense.
あともう一日だけ仮定法を続けたいと思います。