日本国が経済破綻しない不思議 | 笑う門には福来るのブログ

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【どうして借金大国の日本が破綻しない?】

 今朝の新聞によると、エチオピアが債務不履行(デフォルト)に陥ったという。アフリカではザンビア・ガーナに続く3ヶ国目となる。

 

 少し前にはギリシャやアルゼンチンなどもデフォルト危機が報じられた。

 

 翻って日本国は、今年6月末時点で借金総額が1276兆円に達したという。国民一人あたり1千万円を超えたと報じられた。

 

 政府による赤字国債は1965年に再開され、1982年には100兆円だったものが、毎年どんどん増え始め、それからたった41年で1176兆円も増えたことになる。

 

 このままの上昇率で上がり続けると、単純計算で2050年には2千兆円を超える計算になる。税収76兆円ほどしかない日本でである。

 

 それが日本もデフォルトしないのは、他国から多大な借金をしていないから、なのだそうだ。日本は、不足分をセッセと国債を発行して、その多くを日本銀行が引き受けているためとか。

 

【政府・日銀による貨幣発行(鋳造)権】

 私は大学で法律を学んだので、経済には全く疎い。経済学者の千差万別の説明をいくら聞いても腑に落ちるものがない。

 

 日本政府の海外資産を含む保有金融資産は莫大で、差し引きの実質的な金融負債は約120兆円位で「会計学上健全な額の純負債だから心配いらない」という学者もいる。

 

 しかし、海外金融債権といっても、すぐに現金化できるものでもないだろう。国によっては不良債権もあるだろうし、支払い免除したりもする。莫大に保有するアメリカ国債だって、それを少しでも売却しようものなら、アメリカとは喧嘩別れだ。

 

 日本には「特別会計」という隠れた税金があり、毎年400兆円もあるから心配なしという経済学者もいる。

 

 お金が不足したら、セッセと日本の紙幣を刷ればいい、とは元総理が言っていた言葉。国債を沢山発行して日銀に引き受けさせれば何の問題もない、と多くの政治家もそう思っている。

 

 心配はそれによるハイパーインフレの発生だ。敗戦直後には、ハイパーインフレで戦時国債を無価値な紙屑にして借金を無いものにしてしまった。多くの国民は突然財産を失い路頭に迷った。

 

 当時例えば1万円の貯金を持つ金持ちが、ある日を境にそれが何千分の一の価値しかなくなってしまった。政府はそれを狙っているのか?と勘繰りたくもなる。

 

 現代での紙幣や国債の膨大な発行は、度を過ぎれば国際信用を失い、猛烈な円安が襲いハイパーインフレを招くので、それを注意深く見ながらセッセと刷り続ける・・・。

 

 2019年、アメリカの経済学者が主唱して日本の政治家でも信奉する人が多いとされる「現代貨幣理論(MMT)」というのがある。

 

 「自国の通貨を持つ国は、自国通貨建てでいくら国債を発行しても、債務不履行(デフォルト)にはならない」というもの。

 

 これほど借金を膨らませている日本が全くデフォルトしないのが証左だと説明する。

 

 これに対しハイパーインフレのリスクを軽視していると経済学者の多くは批判しているという。

 

 コロナ禍で、一律10万円の支給など、日本でも100兆円を超える赤字国債が発生した。それでも経済上は何の問題も不都合も起こっていない不思議。

 

 紙幣をセッセと刷れば解決するのなら、1276兆円もの負債を早くゼロに向かわせて欲しいものだが、さて。