ダフト・パンクの2001年のアルバム。1997年にフランスから世界に向けてデビューし、200万枚を売り上げたデビュー作"Homework"が瞬く間に大ヒットを記録し、世界のダンス・シーンを牽引する存在にまで一気に登りつめたクリエイター・チームであるダフト・パンクの人気をダンスフロアを超えて波及させ、その人気を更に不動のものとした大ヒットアルバムである。世紀末を超え、新しい2000年代を迎えるタイミングと彼らのこのアルバムの先行シングル"One more Time"のリリースは同期がとれていて、彼らのアッパーなダンス・ビートは新しい世紀を迎える人類の高揚感を煽った。そして2000年、世界中のどこのクラブでもこの"One more Time"が成り続けたといっても決して過言ではないだろう。
このアルバムでは、全曲のPVを日本人漫画家の松本零士がストーリーごと手がけ、アルバムにはオンラインのファンクラブの会員証が封印されていた。そしてセールス的にも世界で260万枚、日本でも30万枚というクラブミュージックの売り上げでは破格のセールスを記録している。それはもうテクノやハウスといったカテゴライズされた局所的な流行ではなく、十分に大衆性のあるポップミュージックとして多くの人々の気持ちを躍らせていたかということを示している。
独自のエレクトロ・ビートにヴォコーダーを使った彼らのボーカルスタイルは大ブームとなり、その後多くのクラブ系アーティストが用いるようになった。サウンド的には80年代のハウスミュージックを踏襲しているが、ハイブリッドな感性とメロディラインの明快さがエレガントでまったく新しいサウンドを作り出している。そして単にフランスのクラブアーティストが世界レベルのポップミュージックシーンで大ブレイクしたという事実以上に、彼らの最大の功績はダンス・ビートへのヴォコーダー導入による、ポップミュージックとクラブ系のエレクトロ・ビートの融合であるともいえるだろう。21世紀のダンス・ミュージックシーンを最初に示唆したという点でも非常に重要な作品。








