ナチュラルに
とてもナチュラルに日本語字幕映画『赤と白とロイヤルブルー』Red, White & Royal Blue (2023) ブルーレイ1-DISC[Blu-ray](中古)Amazon(アマゾン)アマゾンprimeの無料期間、うっかり解約し忘れ…600円も払うなら、と映画でも見たろと思ったら、これがあったからつい見ちゃった。いやあ、とても品よく仕上がってる。というと変だけど。原作読んでないと、??みたいなとこあるけど。あの長い原作を、2時間に押し込めるにはこのくらいはしょらないと駄目だったんだろうけど。脚本、これどうなん??って思うこともあったけど。なんというか。とてもナチュラル。ゲイカップル(あー、アレックスはバイだけど)を描いているのだけれど、なんというか、自然。ナチュラル。主人公二人の愛し合う姿が、とてもとてもナチュラル。この映画にいやらしさや偏見はみじんもない。それがとても気持ちがいい。心地がいい。あのね、誤解を恐れずに言えば、って何度も書いているけれど。日本のBL小説&漫画って、あれは、ファンタジーじゃん?ほんと、誤解を恐れずに言えば、だよ。ある意味、あくまで「ある意味」ね。あれは偏見なんだよ。色眼鏡で見てるんだよ。きゃあきゃあ喜んでる時点で「そういう目」で見てるってことでしょ?この原作を読んで、この映画を見て、そう思った。多分、多分だよ。BLを好んで読んでる人たちも、そうなんだと思うよ。妄想して楽しんでるんだと思うよ。決して、リアルなLGBTQ+の物語を求めているわけではないと思うのだが、どうだろう。私は、BLは否定しない。好んで読むわけではないが、すかっとしたいときにWEB小説で読んだりする。あれは恋愛ファンタジーだ。だからこそ、女性のハートをがっちりつかむ。だが、この作品は「いわゆるBL」とは決定的に違う、と私は思う。色々と障害のある中で、セクシャルマイノリティのカップルを、とても自然に描いている。何の違和感もない。すんなりと胸に入ってくる。これは、原作もそうだった。そして、アメリカ大統領の息子とイギリスの王子の恋が、世間にばれちゃったとき。「僕たちの関係が決して恥ずかしいから知られたくなかったのではない。僕たちのタイミングで、みなさんに公表したかったのだ」と主人公アレックスが、マスコミに向かって演説する姿。プライバシーの問題ってやつだ。そんなの、ゲイカップルだろうがヘテロのカップルだろうが、著名人なら同じことを思うはずじゃん。誰が赤の他人に暴かれたいものか。誰だって、自分たちのタイミングで公表したい。イギリス王室の者たれ、と説教を垂れる父王に対峙するヘンリーとアレックス。そんな二人を応援すべく、バッキンガム宮殿前に集った民衆が掲げるレインボーカラーの旗。この二つのシーンに、不覚にも涙が出た。小説と映画は別物だから、色々違ってもまあ、しょうがないか、と思うのだが。アレックス、睫毛なっが!とか。日本人的には、えっ、ヘンリー、ちょっとナシな感じ…と思ってたのに、だんだんハンサムに見えてきたりとか。二人とも、セクシーでかわいくてかっこいい!ただ、ひとつだけ、めっちゃ、不満なこと。原作では、ヘンリーの方が、頭一つ分くらい背が高かったんだが、映画では、アレックスの方が若干高い…。それだけが不満…。