カラヤン指揮チャイコフスキー「悲愴」の赤ステ盤 | 復刻版

復刻版

栄光より挫折、成功より失敗、勝利より敗北…。

ちょっと前に福岡へ行った時、
ハードオフのジャンクで、
ルイ・グレーラーの小品集
購入したことを記した。

その文末にもう一枚、
珍しい盤をゲットしたと、
書き込んだが、
これはブックオフ、
ミーナ天神店でのこと…。

このお店は以前には、
珍しい盤が安くポロポロ出て、
注目する存在だったが、
コロナ禍以降は凡庸になった。
再オープンしても同じで、
ゴミしかない…。

それは主にCDだが、
LPも同様、期待など出来ない。
そして、LPとなると、
カビ臭と格闘しながら、
探すのも煩わしいものだ。
久しくLPコーナーに寄らなかった。

ところが今回は、
CDがあまりにも酷くて、
一瞬で見終わってしまい、
時間的に余裕があり、
LPのコーナーに寄ってみた。

相変わらず酷かったが、
英デッカの廉価盤が数枚、
買っても良いものが見つかった。
でも、ここは福岡の地だ。

東京なら電車だけなので、
買うのもアリだが、
飛行機で持ち帰るには、
余りにも価値がなさ過ぎる!
ゆえ、購入を見送った…。

そして見終わろうとした時、
一枚のカラヤン盤を見つけた。
体裁からいって、
日本盤だとばかり思ったが、
何と独グラモフォン盤だった。

日本盤はほとんどかゴミ。
ドイツのオリジナル盤でも、
大半がさほど価値が無いが、
見つけた盤というのが、
カラヤンの悲愴だった。

カラヤンは悲愴を複数回、
ドイツグラモフォンにも
LP期以降に3回
(日本のライヴ録音を除く)
録音しているが、
64年2月の最初の録音のもの…。

盤は、後に発売された、
再発盤なら価値はないが、
64年に発売された赤ステの、
オリジナル盤だったのだ。



赤ステ盤とは、画像の通り、
ジャケット表紙のSTEREO部分が
赤になっているもので、
ドイツ・オリジナル盤の
悲愴の赤ステは、非常に珍しい!
そして、990円と超廉価…。

専門店では稀に見るが、
大概、1万円以上が付けられて、
それでも滅多に見ない盤である。
それがゴミばかりだと思っていた、
ブックオフのミーナ天神店にあるとは…。

改めて、探してみるものだ。
何処に何があるか分からず、
既成概念を捨てて、
とりあえず探すしかない!

そのことを再認識させられる、
盤との嬉しい出逢いだった。
ゴミまみれの店でも侮るな!
改めて教訓として、
レコード探しは続く…。