壊死性脳炎についての質問をもらった。
壊死性脳炎は壊死性髄膜脳炎と壊死性白質脳炎の
2つあってどっちなのかによって進行が違う。
壊死性脳炎は、今のところ治す治療方法はなくて
ステロイドや免疫抑制剤で維持していくような
治療方法しかなくて。
進行性の病気だからステロイドや免疫抑制剤で
進行を少しでも遅らせていくけどそれでも進行はしていく。
免疫が関与してるって考えられてて
ステロイドや免疫抑制剤を使うと効く。
パグやヨーキー、チワワ、パピヨンに多い病気。
免疫が暴走して自分の正常な細胞を
異常なものと勘違いして
自分の細胞を攻撃して炎症が起きたり、
細胞を殺したりしちゃう。
体の中にサイトカインという物質があるんだけど
それが炎症を抑えるサイトカインと
炎症を起こすサイトカインがあって
通常だとバランスが取れて悪さしないように
なってるんだけど。
このバランスが崩れて、炎症を抑えるために
どんどんサイトカインを作り出していくと
サイトカインが増えて今度は炎症を起こす
ようになっちゃう。
これが免疫の暴走になってしまう。
このためにステロイドを使ったり
免疫抑制剤を使ったりして
免疫の暴走を抑えるのさ。
壊死性脳炎を抱えてる子にとっては、
ステロイドは命綱。
この子が生きて行くには必要で
とっても大事な薬。
確かにステロイドによる副作用は
心配になるけど、
ステロイドで炎症を抑えたり
免疫の暴走を抑えておかないと進行しちゃう。
いかに副作用を起こさないように
炎症や免疫の暴走を抑えるかが
ポイントになる。
人では免疫の暴走を抑えてくれるのが制御性T細胞で
これは、腸内細菌のクロストリジウム菌が
食物繊維を発酵させるときに作り出す酪酸が
制御性T細胞を活性化すると言われてる。
制御性T細胞が活性化すると免疫の暴走を
抑えることができることがわかってる。
だから僕は、犬猫でも酪酸菌を飲んでもらって
少しでもステロイドの量が減らせられるように
チャレンジしてる。
ステロイドが飲まなくてもいいってことには
ならないけど、
ステロイドの量を減らすことができる子もいるし、
減らすことができない子もいる。
ステロイドの量を減らすことができれば
ステロイドによる副作用も減らすことができからね。
犬猫に対するエビデンスは全くないし犬猫での研究はない。
ただ、乳酸菌と酪酸菌を飲んでもらってステロイドを減らすことができた子達もいる。
たまたまかもしれんけどね。笑。
質問の子もまだ4歳。壊死性白質脳炎なら
この先10年ぐらい維持したい。
壊死性髄膜脳炎は難しいけど。
ステロイドは長く飲んでいくと副作用も出るし
ステロイド自体も効かなくなっていく。
なるべく副作用ができないように
なるべく効かなくならないようにしたい。
そう考えたらエビデンスはなくても少しでも
ステロイドを減らす努力はしたいね。
今日もありがとう
人間より動物好き獣医
シワ神シワ男
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