今から26年ぐらい前、まだ駆け出しの
獣医だったころ、
動物の病気のことしか考えていなかった
時代があった。
獣医になりたてで、動物の病気を治すんだ
っていきがってた。
そのころは飼主さんの都合など全く考えなくて
クソ自己中な獣医だった。
犬猫の治療をするのに飲み薬出したり
耳の薬出したり、目の薬出したりして
飼主さんにやってもらうように話して
次の診察の時に飼主さんが
「薬が飲ませられませんでした」
「耳の薬できませんでした」
「目薬ができませんでした」
って言われることがある
その時に
「薬飲まないとよくならないですよ」
「点耳薬つけないとよくならないですよ」
「目薬しないとよくならないですよ」
って飼主さんに言い放ってた。
飼主さんの都合や事情など
なんも考えないで
「やらないとよくならないですよ」
って言ってた。
犬猫を連れてくるのはお母さんが多いし
犬猫の世話をしてるのもお母さんが多い。
お母さんは、めちゃくちゃ忙しい！よね。
仕事もして、家事もして、子育てもして、
動物の世話もして旦那の世話もして、
そんな中で嫌がる犬猫に薬を飲ませたり、
耳に薬つけたり、目薬つけたりするのって
クッソ大変。
そりゃーできないときもあるよねー。
子供が熱出したり、
学校休んだり、
学校の行事があったり
役員があったり
実家で親が調子悪くなっり
まぁいろいろあるよねー。
お母さんの体は1つしかないんだから
できることできないことあるね。
そんなお母さんの都合も考えないで一方的に
「できないとよくならないですよ」って
更に追い込んでた。
飼主さんのことを何も考えてなかった。
病気を治すことしか考えてなかった。
実際に薬を飲ませたり、治療してくれるのは
飼主さんなのに
自分が治してると勘違いしてた。
飼主さんにしたらあるあるじゃない？
「薬飲ませないとよくならないよ」
「目薬つけないとよくならないよ」
「耳の薬つけないとよくならないよ」
なんて獣医に言われることない？
飼主さんが獣医によく言われるフレーズ
じゃないかと思うんだ。
自分も言ってたしね。
そんな時は
「私だって忙しいんじゃ ボケー」
「やりたくたってできないこともあるんじゃ」
「お前が仕事もして、家事もして
子育てもして、動物の世話もして
旦那の世話もして、親の世話も
やってみろや」
って言ってやろう(笑)
お母さんはクソ忙しくて動物の世話が後回しに
なっちゃうこともあると思うんだ。
それは仕方がないことだし、
イヤがる動物に
薬を飲ませたり
耳の薬をつけたり
目薬をつけたりするのは
ホント大変なことだから
無理しないでね
できる範囲でいいよ。
犬猫もきっとそう言ってる。
今日もありがとう
人間より動物好き獣医
シワ神シワ男
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