犬、猫の陰と陽のバランスによる病気 | 人間より動物好き 獣医師シワ男

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埼玉県新座市のふじわら動物病院、院長藤原です。
ペットが幸せになるためには、飼主さんが幸せになる必要があると思っていて、
まずは飼主さんが幸せになることでペットも幸せになるような診療を心がけています。
サ論代理店


おはようございます。ふじわら動物病院、藤原です。
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前回は、陰陽説の氣の話や身体の話をしました。
今回は、一番重要なバランスの話をします。
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全てのものは陰と陽のどちらかに分けられて、その陰と陽のバランスがとれていることで均衡が保てているという考えになります。
そのバランスが崩れることで、いろいろな問題が起こると考えます。
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身体で陰陽のバランスが崩れると病気の状態になります。
正常な状態では、陰と陽がお互いに制約したり、抑制し合って、陰と陽のバランスが崩れないようにしています。
それが刺激を受けたり、ダメージを受けたりすると陰と陽は振られてしまうのですが、健康な状態であれば、回復する力を持っていますので、元に戻ります。
しかし、何らかの原因で戻らなくなることがあります。
大きく陰に傾いたり、陽に傾いたりすることで、バランスが崩れてしまいます。
このバランスが崩れた状態を東洋医学では、病気の状態といいます。
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陰と陽の一方が増加することによって、もう一方が低下してしまう状態を実証といいます。
陰と陽の一方が弱くなって、もう一方が強くなる状態を虚証といいます。
実症と虚症は、増えたり、減ったりする陰と陽の異常な量の違いによるものになります。
例えば、陽がたくさん増えて陰が減ってしまうと実証になり、陽が減って陰が増えてしまうと虚症になります。
実症は、細菌感染やウイルス感染を起こすと熱がでます。熱がでると陽が増えて、陰が減ってしまい、身体が熱くなってしまう状態を実証といいます。
虚症は、身体が老化現象を起こしていき、元気がなくなっていくと陽が減ってしまい、陰が増えてしまう状態を虚証といいます。
なんとなく、わかっていただけましたでしょうか。
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さらに実証と虚症はそれぞれ2つあります。
実証でも陰が増加する場合と陽が増加する場合があり、陰が増加する場合を寒実証といい、陽が増加する場合を実熱症といいます。
虚証でも陰が低下する場合と陽が低下する場合があり、陰が低下する場合を虚熱証といい、陽が低下する場合を虚寒証といいます。
実証は、まだわかりやすいと思います。
陰が増えれば、陰は寒い感じですから、寒実証、陽が増えれば、陽は熱い感じですから実熱証というのは、イメージしやすいと思います。
虚証がイメージしにくいです。虚証の場合は反対になります。
陰が低下すると熱が足りないので、虚熱証になります。
陽が低下すると寒が足りないので、虚寒証になります。
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東洋医学は、言葉が難しいのでこれがイメージしにくい原因になりますね。