犬、猫の東洋医学とは何か | 人間より動物好き 獣医師シワ男

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埼玉県新座市のふじわら動物病院、院長藤原です。
ペットが幸せになるためには、飼主さんが幸せになる必要があると思っていて、
まずは飼主さんが幸せになることでペットも幸せになるような診療を心がけています。
サ論代理店


おはようございます。ふじわら動物病院、藤原です。
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前回は、猫の強迫的な行動について話をしました。
今回は、先日、日本ペット中医学研究会のセミナーに参加しましたので、中医学について話をします。
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犬、猫の治療として、現在主な治療は、現代医療といったり、西洋医学といわれる治療が主な治療になっています。
しかし、現代医療や西洋医学には限界があったり、副作用があったりして、どうにもうまくいかないときがあります。
中医学、東洋医学では、考え方や治療方法が異なるため、現代医療や西洋医学で限界だったり、副作用の問題があってうまくいかない場合でも治療をすることができます。
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東洋医学と西洋医学では、考え方が違うので、東洋医学について話をしてみようと思います。
東洋医学は、陰陽五行説という基礎の理論に基づいています。
陰陽五行説は、自然の哲学として考えられています。
自然界には、陰と陽、表と裏があり、別々なものが二つ合わさってできたものと考えられています。
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中国古代に人がそれまでに経験した事実を自然界に起こる現象により、整理したり、整頓したり、分類したりして、何らかの統計による事実をつかもうとしてできたものです。
古代では、血液検査もできませんでしたし、尿検査、レントゲン検査、超音波検査、CT検査、MRI検査などの検査をすることができませんでした。
西洋医学では、検査をする事で科学的な根拠に基づいて、治療を方法をきめたりしていますが、東洋医学では、仮説を立てたり、実行しての事実を確認したり、統計を取ったりすることで、理論を決めました。
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東洋医学の基礎となっている陰陽五行説というのは、陰陽説と五行説が合わさったものになります。
陰陽説は、陰と陽、表と裏など対立するものがあることで、それぞれを感じることができ、その関係がお互いに依存することで依存の関係をといいます。
お互いを比べるという依存があって初めて違うという関係が成り立ち、この関係を協調の関係といいます。
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例えば、暖かいものと反対の冷たいものがあることで、暖かいものを暖かい、冷たいものを冷たいと感じることができると考えます。
中国古代では、先にも話をしました何でも検査や科学的な根拠があったわけではないので、暖かいものが何度で暖かいと感じるのか、何度以下なら冷たいのかということを計る指標が人の感覚しかありませんでした。
暖かい、冷たいと感じるのは、感じ方の問題で、暖かい感覚と冷たい感覚を比べることで、その違いがわかることで、比べることで初めてわかると考える理論からなっています。
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続きは、明日話をします。