猫の強迫的な行動について | 人間より動物好き 獣医師シワ男

人間より動物好き 獣医師シワ男

埼玉県新座市のふじわら動物病院、院長藤原です。
ペットが幸せになるためには、飼主さんが幸せになる必要があると思っていて、
まずは飼主さんが幸せになることでペットも幸せになるような診療を心がけています。
サ論代理店


おはようございます。ふじわら動物病院、藤原です。
?
前回は、猫のトイレの問題行動とバッチレメディの話をしました。
今回は、猫の強迫的な行動の話をします。
?
猫でよく、手足や腹部、脇などを激しく舐め続けて、自分の毛を抜いて脱毛してしまったり、皮膚が自傷性に潰瘍ができたり、ただれたりすることがあります。
うちの18歳の猫も後足や前足、脇などを自分で舐めて脱毛したり、潰瘍ができたりしてしまっています。
このような行動を強迫行動といいます。
?
強迫行動は、日常生活の中で、刺激が少なかったり、逆に多すぎたりすることで、精神的にストレスがかかったり、抑圧された生活になったり、欲求不満になったりすることで自分を自虐してしまいます。
メンタル的な問題がかかわっているのですが、メンタルだけの問題ではなく、神経系の病気や関節の病気、ホルモンの異常、皮膚病などでも起こることがありますので、見極めることが大事になります。
?
レントゲン検査をしたり、血液検査をしたり、皮膚検査をしたり、神経学的検査をしたりして、病的問題がないか確認する必要があります。
何を検査してもどこも異常がない場合は、強迫行動の可能性があります。
うちの猫は関節炎があるところや変形性脊椎症があるところを舐めたり、腎臓が悪いので、腎臓のツボところを舐めてしまって脱毛したり、潰瘍になったりしています。
猫の副腎皮質機能亢進症になると皮膚に潰瘍ができたり、脱毛したりすることがあります。
もちろん、皮膚病でも潰瘍ができることもあります。
食物アレルギーなどでも脱毛したり、潰瘍ができたり、舐め壊したりすることもあります。
?
過剰に舐めたり、脱毛したりする場合は、強迫行動だけではなく、病的なことも多いので、注意が必要です。
どこにも異常がなく、病的な問題が考えにくく、強迫行動が送るような環境があるようでしたら、強迫行動によるものがありますので、そうなると強迫行動の治療が必要になります。
?
強迫行動に関しては、バッチレメディだけ使えばいいということでもないことがあります。
日常生活での刺激が少ない場合は、遊ぶ時間を作ったり、かまう時間を作ったり、猫を1匹の場合は、2匹にしたりするなどの刺激を増やす努力をする必要もあります。
逆に刺激が多すぎる場合には、何が刺激になっているのかをよく観察して、刺激になっていることやものを排除する努力も必要になります。
?