食道拡張症 | 人間より動物好き 獣医師シワ男

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埼玉県新座市のふじわら動物病院、院長藤原です。
ペットが幸せになるためには、飼主さんが幸せになる必要があると思っていて、
まずは飼主さんが幸せになることでペットも幸せになるような診療を心がけています。
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動物が口から食べたものや胃液が出たり

する場合、嘔吐の時と突出の時があります。

 


 

突出は、食べた後すぐに出てきてしまいます。

嘔吐は胃の中に一度入ってから出てきますので

少し時間があります。

 


 

突出をする病気は、食道に原因があることが

多いです。

 


 

食道は食べ物を規則的な収縮と拡張により

胃に送っています。

 


 

その食道が拡張し規則的な運動ができなく

なってしまう状態です。

 


 

その原因は、先天的な神経系の異常や

二次的な病気によるものなどあります。

 


 

食道の拡張の状況によって突出になるか

嘔吐になるか時間が変わります。

 


 

軽症の場合は、目だった症状はなく

時々嘔吐がおこる程度なので

わからないこともあります。

 


 

食道拡張症は、嘔吐や突出が起こる為

嘔吐物が肺に入ってしまいおこる

誤嚥性肺炎になることがあります。

 


 

誤嚥性肺炎を起こすと亡くなることも

あります。

 

食道の拡張がひどくなると食べ物が

胃まで届かず食道の中にとどまって

しまいます。

 


 

その為、嘔吐や突出が頻繁になって

食べ物の形のままで吐いたり

水さえも吐いてしまうことがあります。

 


 

十分に栄養や水分を取ることができなく

なって衰弱してしまうこともあります。

 


 

先天性の拡張症は、食べ物を高い所に

おいて後ろ足でたったままの姿勢で

食べさせることで胃の中に落ちやすく

して、食道内に食べ物が溜まらないように

します。


 

 

流動食を少しずつ食べさせることで

嘔吐を少なくさせる工夫をします。

 


 

先天的な場合は予防することはできません。

 


 

食道拡張症の予防はできませんが、

規則正しい食事や食事内容を工夫する

ことで、体力の消耗や症状の悪化、

誤嚥性肺炎の予防はできます。

 


 

息が苦しくなったり、咳が出るように

なったらすぐ動物病院に行ってください。

 

誤嚥性肺炎は、緊急治療が必要に

なることもあります。

 


動物にやさしい自然療法が好きなベジタリアン院長のふじわら動物病院ブログ