慢性下痢に対する診断的アプローチセミナー | 人間より動物好き 獣医師シワ男

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埼玉県新座市のふじわら動物病院、院長藤原です。
ペットが幸せになるためには、飼主さんが幸せになる必要があると思っていて、
まずは飼主さんが幸せになることでペットも幸せになるような診療を心がけています。
サ論代理店

昨日、慢性下痢に対する診断的アプローチのセミナー

がありました。

 

慢性下痢は、獣医師にとってとても難しいものです。

慢性の下痢は、いろいろな病気、原因があり、

また有効な万能薬もないからです。

 

診断をしていくためには、糞便検査、血液検査

レントゲン検査、超音波検査、内視鏡検査、

病理組織学的検査などの多くの検査が

必要になり、動物にとっても飼主様にとっても

負担があります。

 

さらにここまで調べても診断がつかなかったり、

診断的治療として治療による反応をみて、

はじめて診断がついたり、改善になったり

するものもあります。

 

たとえば、食事反応性腸症、抗菌薬反応性腸症、

ステロイド反応性腸症、繊維反応性大腸症などは、

糞便検査、血液検査、レントゲン検査、超音波検査

内視鏡検査、病理組織学的検査をおこない

さらに試験的治療として食事をやってみたり、

抗生剤をやってみたり、ステロイドをやってみたり

繊維質をやってみたりして、その反応を確認し

反応がよく、改善なるとやっと診断ができます。

 

その為、多くの時間と費用もかかり

飼主様にも動物にも負担をかけてしまいます。

しかし、現状では、このようなケースが増えて

きております。

 

多くの時間や費用もかかると飼主様も動物も不安

になると思います。

それを少しでも解消できるのは、獣医師との

信頼関係や説明による理解、動物の負担の軽減

などだと思います。

 

その点をしっかりと肝に銘じて、飼主様に説明し、

配慮し、ご理解をいただけるように接し、動物たち

の負担を極力軽減することが重要だと

思います。

 

 


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