第五章 パイロットとして小空にはばたく 3 | プライベートジェット機長が見た「超」大富豪の投資の世界

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前回の記事

実際の飛行訓練が始まった。

 

単発機による飛行訓練は全部で5つのフェーズにわかれる。

フェーズ1ではソロフライト、

フェーズ3までに自家用操縦士レベルの技能の取得、

フェーズ5までに事業用操縦士の資格を取る、

という流れだ。

 

教官はアメリカ人。

私たち14人のクラスについた教官は3人。

リードインストラクター(教官の中のリーダー)はスーパーマリオに似ていた(おっと失礼!)。



話し方も独特で(もちろん英語)、同期内でよくモノマネされていたな(笑)。

 

あとの二人はすぐにカッとしやすい教官と日本人以上に細かい教官だった。

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この三人のうち、基本的には一人の教官としばらく連続して飛ぶのであるが、5~6レッスンごとに交代して見てもらうことになる。

これは色々な教官に教われば色々学ぶことができるというのもあるが、おそらく一人の教官だけの判断で訓練生の進捗状況を判断しないためってこともあるんだと思う。

 

フェーズ1である20レッスンを終えるとソロフライト(訓練生だけの単独飛行)という関門が待っているのであるが、そのソロフライトの前に教官から「エンドースメント」という承認をもらわなくてはならない。

 

教官も責任重大だ。

万が一事故が起きたときには「教官としてなぜエンドースメントを与えたのですか??」とFAAから厳しく追及されることになる。

(実際に訓練中に事故が起きることがある)

 

アメリカ人教官が「エンドースメントを出せない」ということになったらどうなるのか?

その時には前回の記事で書いた日本人カウンセラー(現役キャプテン)に見てもらうことになる。彼と数回飛行しキャッチアップできたようなら、もう一度アメリカ人教官の判断にゆだねられる。

もしそれでもダメな場合は......................

レッスンをコンプリートできなかったとしてエリミネート、つまりパイロットとしての道は閉ざされることとなる。

エリミネートはこのソロフライトの時だけではなく、毎回のレッスン、およびチェックライド(飛行試験)で可能性があることなのだ。

 

私がこのアメリカの訓練所にいた約2年間だけでも数名の訓練生がこのエリミネートの対象になった。

彼らは翌日にはアメリカを発つように言われる。

訓練宿舎中がお通夜のような重たい雰囲気に包まれることになる。

 

「明日は我が身なのか.........?」と。

 

つづく

 

 

 

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