友人の結婚式に参列した時のこと。
その友人は昔から『完璧な結婚式』を目指していて
とても細かく理想を語っていました。
いざ結婚して挙式が決まると、その完璧主義に拍車がかかり
式場、ドレス、小物、料理、演出、引出物と自分の理想を詰め込んだ結婚式を作り上げようと一生懸命に準備していました。
そして結婚式当日。
リングガールを務めたのは新郎の姪御さん(3歳)💍
新婦が用意した、新婦とお揃いのドレスに身を包んだ姿はまるでミニ花嫁👰
可愛らしい姿に参列ゲストの頬は緩んでいました。
扉が開き、バージンロードの手前まできて
立ち止まってしまったリングガール。
大勢の大人の視線を一気に浴びて、緊張して立ち竦んでしまっているように
私には見えました。
外国人の神父さんが優しく微笑みかけ
後ろに立つ新郎も
「○○ちゃん、大丈夫?」
と声をかけていて
私たち参列ゲストも、リングガールを驚かせたり怯えさせたりしないように
心の中で、頑張れ❗️と思っていたら
リングガールが一歩踏み出し、そのままゆっくり歩き始めました。
ホッとしたのも束の間、バージンロードの中程まで進んだところで
大きなクシャミをしたリングガール。
手に持っていたリングピローを落としてしまったのです。
突然のことに1番驚いたのは恐らくリングガール本人で
そのまま立ち尽くしてしまいました。
そこで新郎が落ちているリングピローを拾い、リングガールを抱き上げて
そのままバージンロードを歩き
神父さんに指輪を渡して、リングガールをお母さんの元に連れて行って
頭を撫でて笑いかけていました。
新郎の機転と神対応に、ホッとしていたのですが…
その後の新婦とお父様の入場の時
扉が開いた瞬間に見えた花嫁の表情を私は今も忘れることができません…
そのまま式自体はつつがなく進行し
披露宴も華やかで素晴らしいものでしたが
リングガールを務めた姪御さんとは一切目を合わせず
言葉をかけることもない花嫁に
姪御さんのお母さん(新郎のお姉さん)は不快感を露わにしているし
時々垣間見える花嫁の不機嫌な表情や溜息に
彼女が自分の結婚式に並々ならぬ理想を持っていたことを知る私たち友人は
ハラハラさせられっぱなしでした😓
今回の件は、誰が悪いわけでもないと思います。
花嫁側からすれば、完璧に準備した結婚式をアクシデントが台無しにしたと思ったようですし
リングガールを務めた姪御さんや親御さんからしたら、些細な失敗であそこまで嫌な態度を取ることはないだろう、と思ったようです。
勿論わざとやった失敗なわけでもなく、3歳の女の子が一生懸命に務めたリングガールはとても可愛らしかったですし
新郎のとった対応も素晴らしかったと思うので
私個人としては、あれはあれでいい思い出だと思うのですが…
完璧を目指した彼女にとっては、許しがたい失敗だったようでした。
結婚式以降、花嫁はリングガールを務めた姪御さんや親御さんとは関わりたくないと言っていて
親御さん側もそんな彼女の態度に怒っているそうで
新郎が板挟みになっています。
完璧な、自分の理想通りの結婚式にしたいなら
少なくとも小さなお子さんに何かをお願いすることは避けた方がいいと思った出来事でした。