西沢渓谷不動小屋ドライブインから夏空の下、国道140号を駆け下った。
出来るだけ涼しそうな道を選んで市街地を避けて標高を下げて行こう。

ツーリングマップルを二人で見ながらある程度は道を暗記する。
頭の中で呪文の様に繰り返す。突き当たりを右。次の左分岐が現れたら左!
東山フルーツラインに入り。
太良峠って方向へ県道31号を右へ!
どうやら太良峠(たらとうげ)って読むんだと道路看板のローマ字表記で知る。

太良峠に向かう県道31号に無事に辿りつく。
一気にまた標高を上げて行くねえ。
交通量ほぼ無し。
なんて気持ちの良い道なんだ!

あれ?お地蔵さんかと思ったら二宮金次郎像が何故かこんなとこにあったから止まる。

薪集めの帰りにも本を読んで勉強した勤勉の像は「ながらスマホ」と同じ行為だと今や子供達に正しい行いだと言えず。全国の小学校にあった二宮金次郎像は撤去される事が多いんだとか…

撤去された挙げ句に捨てるのは忍びないから此処に再設置したとか有りそうだな。
自分が教師だとしたらトンチを生かして…閃け閃け〜閃け〜「閃いた!!」
「二宮金次郎だって道がわからなくなったら停まって地図を見てたんだぞ!歩きながらスマホを見ては危険だ!グーグルマップは危険なんだ!皆もナビに頼らず紙地図を見れる様な立派な大人になりなさい!せめてスマホを見る時は止まろう!」こう言って丸めこむ。これで撤去しないで済むぞ!
太良峠のピーク点を探すのにスマホを少しの時間スマホホルダーにセットした事は子供達に言えません…
「大人はずるい」んだよ。
此処が太良峠のピーク点。

此処からかなりワイルドな分岐もあるけどこれは水ヶ森林道かなあ…。
地図を見ると北上してるねえ…行きたい方角と違うし今回はやめておこう。楽しそうな道ではある。

此処から甲府駅方面へ下る。

ここからが凄かった。
ぐっと道が狭くなりさらに急勾配の下りになる。
写真を撮りたくてもサイドスタンドすら出したく無いぐらいの荒れた舗装の急坂だった。

やっと停車出来た橋。


枝葉や地割れやら小砂利やら中々な荒れた道だったな。

この溝が切ってある事が急坂を物語る。

驚いたのがこの超急坂を登って来た自転車野郎が居た事。
ライダーとはまた違う楽しみ方があるんだろうな。
太良峠越えがサイクリストとしてのステイタスになるとか有りそう。

標高を下げるにつれ二車線となる。
コークスクリューの様な一回転している場所で停まる。
俺「上から写真を撮りたいから下に移動してくれる?」
眼下を抜けて行くバイクの写真を撮りたくて言ったのに…
亀社長が歩き出した。
「違う!バイクで行ってー!」って言ったけど声は届かなかったらしい。

こちらがスマホを構えていると…。

下まで歩いて行き…。
「バタン…」何故か倒れたし…。
誰が行き倒れのライダーの写真なんか撮りてえんだよー!!
車が来たら危ないから早く起きなさい!!

もういいよ…走ろう!!

開けて来たね。
眺望が抜群なとこに出た。

甲府市街が一望。
此処から暑い暑い甲府盆地に突入だー。
モワッとしたアスファルトから陽炎が起きそうな程の酷暑だな。

市街地の手前に運河?お堀?珍しい風景に停まる。

神様の池だから釣りは禁止です。だって。

確かに釣りしたら面白そうな場所だな。

武田神社ってとこだったらしいね。
ここから北杜市へ向かう甲府市街抜けは苦行だった。
暑い!暑すぎる!!
信号待ちで止まろうものなら本当に行き倒れになりそうだ。
少しでも風に当たらないと空冷エンジンが壊れるか人間が壊れるかと思う程。
スピードアップしてすり抜けを始めたぐらい。
市街地を抜けたら僅かに涼しくなって来た。
釜無川沿いの甲州街道をライダーハウスに向かう
ライダーハウスに向かう交差点を曲がれば一気に田舎道に。
さらに温度は下ったね。
やはり田舎道は暑いにもまだ我慢の出来るレベルだ。
そしてライダーハウスamemiya邸に到着!!
滅多にバイクも通らない様な裏道だし居ればバイクの音で出てきそうなものだけど留守かな?
まあいいや。お土産持って母屋の方へ。
「amemiyaさーん!amemiyaさん居ますかー?」
そしたら弟さんが来てて話し込んでたみたい。
aさん「おおー!遠くまで良く来たねー!」
俺「はい!お土産!山菜五目弁当とよもぎ餅だよ。」
アポ無し訪問に驚いてたけど、ライダーハウスで話そうと4人で離れのライダーハウスへ。
亀社長とamemiyaさんは初対面。
ちょっとお互いぎこちないかもだけど大丈夫!!
俺が皆の分も喋るから(笑)
ここで西沢渓谷 不動小屋ドライブイン特製の山菜五目弁当を頂こう。

これ凄い御飯が詰まってる。もしかしておばちゃんサービスしてくれた?ずっしりと重いし。
この味って病みつきになる…。
炒めた具材に御飯を混ぜ込むのか?
御飯も少し炒めてるのか?ほんのりと炒めた香ばしさと優しい味が口いっぱいに広がる。薄い味付けだから素材の味も生きた絶妙な黄金比で完成度が高い!!これで600円は今時安いかも。
話し混んでる間にあっと言う間にもう17時だ。
そろそろ行こう!帰りも下道で早くても5時間かかるし!

出発前にヤマユリを見せてもらう。つぼみの時に根切り虫に倒された株をバケツに水を張って生かされたヤマユリが見事な花を咲かせたねえ。

こちらは本家のヤマユリ。
柵の中に居るのはこうしないと鹿に食べられちゃうんだとか。
ここはなんでも居る。鹿に猿にイノシシ。キツネにアナグマ。そして最近ごく近い川で釣り人がツキノワグマに襲われて怪我を負ったとニュースになってたな。
もう朝の散歩も熊鈴に熊撃退スプレーが必要なのかも(怖)

それではお邪魔しましたー!!
また来まーす。
出発!

帰りは甲州街道としばらく並行してる広域農道を快走する。

ここはしばらく信号も無いし。
大好きな道だ。

稲が元気良くなびく。
まだ沈まない夏の太陽。

さあ!帰路は気合いだあー!!
此処からは暫く一気走り。
広域農道(県道12号)からウエスタンラインで富士川町を抜け笛吹市川三郷線(県道36号)で暫く芦川渓谷沿いを征く。
川沿いで涼しく交通量も少い大好きな道だ。
暗くなるまで何処まで進めるのか。
芦川農産物直売所を過ぎたら県道719号へ。
長くて寒い若彦トンネルを抜ければ河口湖に出た。

「おお〜富士山が見えた!!」

此処から都留に抜けてホームコースと言える裏道志みち(県道35号)で宮ヶ瀬に抜けよう。
日没は間近だ。急げ!!

ふ〜。疲れた…。都留セブンで日没を迎える。

ここで亀社長にお土産用のよもぎ餅を2個恵んで貰いコーヒータイムだ。
旨え…!!疲れた身体に染み渡る天然ヨモギのパワー餅。
ここからのまっ暗闇のナイトランはCB190Xの明るいライトが大活躍!!
このバイクって夜走るとここまでライト明るかったのか!!
でもコーナーの出口は見えん…
ホームコースだけに経験値と記憶でカーブの深さを探り中々のハイペースで飛ばす。
「怖ええー」 でも凄え楽しいー!!
疲れもぶっ飛びアドレナリン全開!!
遅れずに付いて来るセロッカーをミラーで見ると、もはやライトしか見えないね。
思わずヘルメットの中で俺はニヤケた。
うお!っ何かが横切ったイタチかハクビシン!?
もはやナイトサファリ。

宮ヶ瀬も一気に走り抜け、道の駅清川でトイレ休憩と解散式。
「じゃ!246号に出たら流れ解散って事で!お疲れー!気をつけて帰ろうぜ!」
駐車場を先に出てった亀社長セロッカー!
フル加速して行きやがった。
解散したらやけに飛ばすじゃねえか。
これ最後にぶっちぎられる屈辱的パターン!?
俺の魂に火がついた。「そうこなくっちゃ!!」
離されてたまるか!!
一度開いた差が中々縮まらない。
速ええ…!!くそっ。
マジでガチもガチ…。
全開で高速コーナーを駆け抜けて追走。
なんか直線で差を詰めれてる気が!!
もしかしてCB190Xってセロー250系エンジンよりも高性能?
信号待ちで遂に並ぶ。
CB190X「ブォーンブォーン!!」
セロッカー「ボロロン!!ボロロン!!」
奴はやる気だ久しぶりのシグナルグランプリを!!
「シグナルはレッドからブルーに変わったー!」
「両車同時にスタート!!」
「どっちが前に出るか!!」
「前に出たのは…。」
「赤いマシンだCBだあー!!」
やったぜこのまま246号まで逃げ切るぜ!!
やべえ〜!!楽しい〜!!
ダメな大人だけど(笑)
次の信号でまた並ぶ。
俺「見たかー!CB190Xの速さを!!」
でもなぜ勝てたんだろう正確には184cc で249ccに加速で勝つなんて…。65cc差を埋めるなんて。CBの名は伊達じゃ無かったのかも。
勝利を噛みしめながら国道246号で流れ解散!!
「気を付けてなー!!」
無事に帰宅したらライダーハウスを出てから丁度5時間。
22時ジャスト!

日帰り下道で441・2キロ走行…疲れたー。
そして無給油。まだ走れそうなガソリンの目盛りがヤバい。
後日ガソリンを入れたら燃費42キロでした(汗)
なんだかやり切った感。
燃え尽き気味…。
ケツが痛い…。
こうして長い1日と長いブログは終わったのでありました。
おしまい。