BLEACH COLOR EYES -35ページ目

価値 等価交換

生きるために、何か犠牲にしなければならないものが、必ず一つあるとしたら。


審判の扉の前に立ち、選択を迫られたら、一体何を切り捨てていくだろう。


自己を成立させ、歩いて行く時に、一体何を捨てるだろう。



きっと何でもいいんだろうけど。
何を捨てるかな…。




言葉が届かないなら、歌おう。
届くか、伝わるか、それは解らないし届いたとしてもいつまで届くかは知らない。


ラララと、せめて歌おう。
言葉さえ届かず、宙を舞うのなら、せめてこの心を癒すために歌おう。




ずっと、世界中に届かなくても伝わらなくても、ただ誰か一人に伝わる歌をって思ってた。



でも、目の前に、誰もいないのなら、僕は僕のために歌おう。


そうして生まれた言葉やメロディを、今までと同じように愛し、大切にしながら時を重ねて、またいつかステージで放ってあげたい。





きっと誰も知らない。



この痛みと引き換えに手にしたものは、変わらず手の中にあった僕にとってのたった一つの真実。







予定調和的な事物に慌てふためくことはない。





ただ、静かに心を鎮めて、弱い両手で大切にできる優しいあなたたちを大切にして。


漆黒に一筋光を撃つように歌をうたい。


そうしてまた、空っぽの言葉を受けて飲み込んでいく。










虚しさと引き換えに手にしたこの痛みは、どこまでもリアルで、どこまでも空虚だ。





















価値とは、誰にも計り知れない愚物の戯言のようだ。


そしてそれこそが、僕の等価交換の結果で、回り回って何度目かの確認の、「今まで通り」なのだ…。







何を切り捨てるか…。









それは曖昧な未来だ。


今を生きるしかない。

壁の落書きの花

思えば、僕は幸せだ。

繋がり合える仲間がいて、音楽が流れて、同じ時間を少なからず共有できる。



幸せだ。



なのに、なぜ思い悩むのだろう…。

淋しくて、辛くて苦しいのは何故だろう。



また別に、自分自身を思い返すとつくづく、幸せってやつが解らない。

そして、幸せな状況に慣れていない。

想う先の、今の、温かい気持ちさえ言葉にできない。



よく、解らない。



幸せな言葉は、どこか嘘っぽく聞こえてしまう。

永遠なんてない。愛なんてない。
信じ合える想いさえない。


繋がることはない。

いつか離れてしまうし、結末はいつも同じようだ。

優しく、感触さえも解らないままサラサラと、指の間を零れて落ちて、風に吹かれて、見えなくなる。


手に、心に残る感触はない。
ただ、痛みだけが熱を帯びて、グズグズと疼いて胸に残るだけだ。



言葉一つ一つに魂があるのなら、ただ、そう信じていてほしかった。


それでも、そうはいかない現実があって、ひけないなら思いきり傷つけてほしかった。



僕は幸せという状況に慣れていない。



だから、よく解らない。

下げた約束の石

終わりとは、かくも儚いものか。




滲み、消え去ることさえもしない残響に似た感覚を残しながら、ただ単純に、この体と心と、淡く煌めく想い出を蝕みながら、静かに消えていく。





それしかないのだろうか。





胸にさげた約束に似た、脆い想いは、この胸と首を締め付けて、もしかしたら消えず離れずこのままなのかもかも知れない。











それでいい。

喰らいついて離れないなら離れないでほしい。


離さないでほしかった。










あの日、あの時、あの言葉は。

それだけは嘘じゃなく、本当だったと思ってる。












だから、今、気張って、言わなきゃいけないんだろうな。
















さよならって