ライブ・スタッフ:スタッフ | かえるの音楽堂

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70年~80年のCROSSOVER(FUSION)とJAZZを中心にAORか
らSOULまで、かえるのお勧めのGood Music Albumや音楽情報な
どを紹介いたします。

LIVE STUFF : STUFF

(1978年)

 ゴードン・エドワーズが結成したセッション・バンド“エンサイクロペディア・オブ・ソウル”を母体に76年に結成されたバンド“スタッフ”、メンバーはベースのゴードン・エドワーズをリーダーにリチャード・ティー(keyb)、エリック・ゲイル、コーネル・デュプリー(g)、スティーヴ・ガッド、クリス・パーカー(ds)で、何と言ってもツイン・ギター、ツイン・ドラムからなる彼らの演奏は、その強烈なグルーヴが特徴でした。彼らのデビューは76年のモントルー・ジャズ・フェスティバルへの出演で、この時の演奏は当時日本のラジオでも放送され話題になりました。フュージョン真っ盛りの76年に彼らのデビュー・アルバム“STUFF”が発売され、日本ではヒットしましたが彼らの本国アメリカではあまりヒットせず不発に終わりました。それでも彼らは日本では絶大な人気がありアルバムは今でも売れています。すでにメンバーのうち半分の3人が亡くなり本当の伝説のバンドとなってしまいました。今回はスタッフの1978年、芝郵便貯金ホールでの来日ライブ・アルバムを紹介します。このライブ・アルバムは日本限定で発売されたもので、スタッフのオフィシャルなライヴ・アルバムとしては、1980年発売の“Live in New York”が唯一のものです。また2008年には前述のモントルーでのライヴの記録として“Live at Montreux 1976”がCDとDVDで発売されました。“ライヴ・スタッフ”収録時の来日ではメンバーのうちクリス・パーカーは急病のため参加していませんが、5人の生み出圧倒的なパワーとグルーヴ溢れる演奏は何回聴いても素晴らしいです。

 

1.FOOTS(フーツ)

2.JUNIOR WALKER MEDLEY(ジュニア・ウォーカー・メドレー)

 a.ROAD RUNNER(ロード・ランナー)

 b.PUCKER UP BUTTER CUP(パッカー・アップ・バターカップ)

3.NEED SOMEBODY(ニード・サムボディ)

4.SIGNED, SEALED, DELIVERED I'M YOURS~STUFF'S THEME

(涙をとどけて~スタッフのテーマ)

5.LOVE OF MINE(あこがれの君)

6.DIXIE(ディキシー)

 

 1曲目「フーツ」はメンバー全員の共作でデビュー作“STUFF”収録の曲です。オリジナルではツイン・ギター、ツイン・ドラムの特徴が表れた曲でしたが、今回のライヴではスティーヴがクリスの分も一人で迫力あるプレイを聴かせてくれます。2曲目「ジュニア・ウォーカー・メドレー:ロード・ランナー~パッカー・アップ・バターカップ」はモータウンで活躍したテナー・サックス奏者ジュニア・ウォーカーのヒット曲です。ゴードンの渋くて味のあるヴォーカルとパワフルなスティーヴのドラム・ソロに圧倒されます。3曲目「ニード・サムボディ」はゴードンとリチャード共作のセカンド・アルバム“MORE STUFF”収録の曲です。リチャードのヴォーカルとフェンダー・ローズ、エリックのギターによるスタッフらしい独特のグルーヴが素晴らしい雰囲気です。4曲目「涙をとどけて~スタッフのテーマ」はスティーヴィー・ワンダーのヒット曲“涙をとどけて”と彼らの曲のメドレーです。“涙をとどけて”はスタッフの定番曲です。“スタッフのテーマ”ではスティーヴの白熱のドラム・ソロと全員一丸となった演奏がスタッフの真骨頂です。5曲目「あこがれの君」はセカンド・アルバム“MORE STUFF”に収録されたゴードンのオリジナルです。ゴードン自身の渋い歌声と、スティーヴのパワフルなドラムとエリックのブルージーなギターの掛け合いが最高に熱い演奏です。6曲目「ディキシー」はアンコールで演奏されました。この曲はファースト・アルバム収録曲です。リチャードのフェンダー・ローズのメロウなサウンドとブルージーなギター演奏が光っています。

 

Rollimg Coconut Revue Japan Concert 1977