ジャスト・ファミリー:ディー・ディー・ブリッジウォーター | かえるの音楽堂

かえるの音楽堂

70年~80年のCROSSOVER(FUSION)とJAZZを中心にAORか
らSOULまで、かえるのお勧めのGood Music Albumや音楽情報な
どを紹介いたします。

JUST FAMILY : DEE DEE BRIDGEWATER

(1978年)

実力派ジャズ・シンガー、ディー・ディー・ブリッジウォーターは70年代後半にはポップな作品を制作していました。そんな時期77年に録音翌年リリースされた本作品では、スタンリー・クラークがプロデュースを担当しスケールの大きいフュージョン作品に仕上がりました。スタンリー・クラークはベーシストとして活躍していましたが、またプロデューサーとしてもナタリー・コール、ナンシー・ウィルソンといった大物をはじめとして多くのミュージシャンを手がけています。バックの演奏にはスタンリーの人脈とも言える豪華なメンバーが名を連ねています。キーボードにはリターン・トゥ・フォーエヴァーのチック・コリア、パーカッションにアイアートが参加、またクラーク・デューク・プロジェクトの相棒、ジョージ・デュークやロニー・フォスター、ボビー・ライルらがキーボードで参加しています。ギターにはデヴィッド・T・ウォーカーとレイモンド・ゴメス、ベースはスタンリーの他にアルフォンソ・ジョンソンとエイブラハム・ラボリエル、ケン・ワイルド、ドラムにハーヴィー・メイソン、ンドゥク・レオン・チャンクラーが参加しています。スタンリーがトップ・ベーシストでありながら、アルフォンソ、エイブラハム、ケン・ワイルドといった彼とは違ったタイプのベーシストを3人も使っていることも注目です。

 

1.JUST FAMILY(ジャスト・ファミリー)

2.MAYBE TODAY(メイビー・トゥデイ)

3.CHILDREN ARE THE SPIRIT(OF THE WORLD) (チルドレン・アー・ザ・スピリット)

4.SORRY SEEMS TO BE THE HARDEST WORD(悲しみのバラード)

5.SWEET RAIN(スウィート・レイン)

6.OPEN UP YOUR EYES(オープン・アップ・ユア・アイズ)

7.NIGHT MOVES(愛はむなしく)

8.THANK THE DAY(YOU WALKED INTO MY LIFE) (サンク・ザ・デイ)

9.MELODY MAKER(メロディー・メイカー)

 

1曲目「JUST FAMILY」初っぱなからスケールの大きな曲です。ベースはスタンリー・クラークが担当しています。続く2曲目「MAYBE TODAY」ではバラードをじっくり歌っています。アコピはボビー・ライル、ベースはケン・ワイルドです。3曲目「CHILDREN ARE THE SPIRIT(OF THE WORLD)」はポップな曲で作曲はスタンリー、ジョージ、ンドゥク、レイモンド・ゴメスらの共作です。ベースはスタンリー、シンセ・ソロはジョージ・デュークです。4曲目「SORRY SEEMS TO BE THE HARDEST WORD」はエルトン・ジョンの作曲の1976年のヒットのカバーです。ロック・テイストもたっぷりに感動的に歌い上げます。5曲目「SWEET RAIN」はポップを軽快に歌いこなします。キーボードはロニー・フォスターギター・ソロはレイモンド・ゴメス、アルフォンソ・ジョンソンのベースプレイにも注目です。6曲目「OPEN UP YOUR EYES」はロニー・フォスターのオリジナルです。ベースはスタンリー・クラークです。複雑なリズム構成の曲ですがディー・ディーはさらっと歌いこなしています。7曲目「NIGHT MOVES」マイケル・フランクスの曲をキュートに歌います。ベースはエイブラハム・ラボリエル、キーボード・ソロはボビー・ライルです。8曲目「THANK THE DAY(YOU WALKED INTO MY LIFE)」はちょっとプログレっぽい曲を堂々と歌いこなします。ベースはケン・ワイルド、スタンリーはストリングス・アンサンブルを弾いています。9曲目「MELODY MAKER」ではチック・コリアのキーボードとアイアートのパーカッションだけをバックに歌います。バラエティに富んだ曲が並んでいますが、どの曲でもディー・ディーは見事に歌いこなしその表現力は素晴らしいものです。ディー・ディーの歌唱力と表現力が光る作品です。この後79年には以前に紹介したジョージ・デューク・プロディース作品を発表します。こちらも素晴らしい作品でしたね