『遺言未満、』 | We shall overcome ! ~年金女子のふたり暮らし~

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コロナ禍の2020年夏に夫が悪性リンパ腫になりました
抗がん剤治療、放射線治療とがんばりましたが
2021年11月に永眠
私も2021年2月に乳がんがわかり、3月に手術しました
寂しくなった私の毎日を綴っています

黄斑円孔の手術から1年以上経って、

ここ数年、読み難くて避けていた読書が楽しめるようになりました。

とはいえ、普通だった以前のようにサクサクと読めるわけではないので、

年間どのぐらい読めるかなあ・・・

ゆっくりゆっくり読んでいこうと思います。

 

フォローさせていただいているブログに書かれていた『遺言未満、』

最近、読み終わりました。

椎名誠さんのエッセイをまとめたものです。

 

その記事はこちらです。

詳しく的確に書かれているので、私は内容についてはパスします。

(小学生の時から読書感想文が苦手でした)

 

 

椎名誠さんの本は、もっと若い頃、けっこう読んだと記憶しています。

このかたは1944年生まれで、現在79歳でいらっしゃるんですね。

もっと若いと思っていました。「万年青年」というイメージがあります。

 

若い頃はSFが大好きでしたので、もしかすると椎名さんのSFを読んでいたのかも。

今となっては本も残っていないし、記憶も曖昧です。

 

さて、この本の全体を支配するテーマは「死」

そして「死」からの「葬送とか」

私71歳、数年前に夫を亡くし、自分も乳がんになり、老母は99歳。

「死とその後」を考えない日はありません。

 

特に「遺骨」をどうするか。

そこは遠くない未来の差し迫った課題なのです。

私は二人姉妹の長女なので、家の墓守筆頭者です。

このお墓は私の父方の祖父が作りました。祖父は分家した人なので元々お墓は無く、

長男(私の父の兄)が戦死した時に作ったそうです。

このお墓には、祖父、祖母、戦死した叔父、独身のまま亡くなった叔母2人

私の父、そして最後に私の夫(姓は違うのに納骨させてもらいました)

 

そして、そこへ入る予定の人は、私の母、私、妹。

これはいずれかの時点で「墓じまい」するべき状況なのです。

一人娘は、やはり一人息子の婿殿の住む兵庫県姫路市へ行ってしまいました。

とてもじゃないけど、往復3万円の新幹線で墓参りなんて・・・

やはり「墓じまい」するしかないのです。

ちなみに婿殿の実家も分家なので、お墓は無く、

納骨堂とか散骨とか、もっと簡素な形を予定している?とのことです。

 

機会をみて、菩提寺の和尚さんに相談するつもりですが、

こういう家庭は多いだろうと思います。

お墓参りに行くと、誰もお参りに来てない雰囲気のお墓がたくさんあり、

我が家もこうなる前に何とかしなくてはと思います。

 

「お骨」って、ただの物ですよね、たぶん。

でも、でも・・・

納骨する土の下のスペース(カロートっていうんですって)は、

暗くて寒くて暑くてジメジメしていて、居心地悪そうです。

私の夫などは、誰一人として他の埋葬者を知らないものですから、

時々、かわいそうな気がして、「ごめんね」と謝っているのです。

せめて愛猫のお骨が一緒だったら・・・

 

この問題はなかなか解決しないと思いますが、

毎日頭から離れないことでしょう。

 

『遺言未満、』の『、』は何を意味するのでしょう?

本文中にあったのかもしれませんが、見落としました。

もう一度読めば、謎が解けるかもしれません。