晴れ女と雨男
8月8日
AM2:00
ついに当日を迎えた。出発はPM9:00。
人数が集まらない事に不安を抱えながらの当日だった。
しかし、ワクワク感は押さえられなかった。
今年もシゲチャンランドに行けるという喜びとバスツアーという喜び、ロッジでバーベキュー、N’DANAライブ内容は盛りだくさん!
押さえられるはずもなかった。
結局眠りにつけたのはAM4:00をまわったあたり・・・
AM6:00
目はパッチリと覚めた。前日の疲れなどどこにもない。
起きてすぐ電話が鳴る。
今回の中心とも言える存在、俺のばあちゃんだ。
「たっく!いつ迎えに来るのさ!ばあちゃんもうシタク出来てるよ!」
息を切らした声。いったいどんな支度だったのだろう・・
いったい何時から支度をしていたのだろう・・・
「あの~出発は9:00だよ・・・」
「あら!そうかい。待ってるからね!」
きっと凄く楽しみで興奮しまくっているのだろう。気持ちはわかるが早まり過ぎだ。行く前からバテてしまう。
AM7:30
自分の車を走らせて実家に到着。
ばあちゃんとばあちゃんのおねーさん通称おばちゃんを出発地点黒豆まで送るのが俺の最初の仕事だった。
家の玄関は空いていて、早く行きたい気がむんむんに伝わってくる。
靴を脱ぎ、居間の扉を空けるとそこにはズボンをはいていないおばあちゃん2人・・・!?
「あれま・」
あれまじゃない。
どうしたんだ!?支度は終わったって言ってたじゃないか!
「あはは」
あははじゃない。
早くズボンをはいて欲しい!
早朝にしてはきつすぎる光景だった・・・
AM8:50
寝起きのけんちゃんから連絡が入る。
「ちょっと遅れそうです」
俺も激しい衝撃をうけた為か遅れそうだ。。。
AM9:00
TOYOTAコースターという、マイクロバスに荷物を詰めこむ。
人数が予定より少なかったお陰で荷物はゆうゆうと入る。おばちゃんが寝る時に使うベットまで余裕で入った。
さあ!!出発だ!
メンバー
おばあちゃん
おばちゃん
けんちゃん
てんまさん
だいちゃん
きよちゃん
はせべさん
みっち
俺
なんと不思議なメンバーだろう。これからどうなるなんて予想もつかない。
ただ要注意なのがおばあちゃんだという事はわかるが・・・
不安だ・・・。
AM10:00
マイクロバスは高速道路へ・・
なんせ向かうは北見市だ。着くのにもそうとう時間はかかる。
さらにばあちゃん2人とくればトイレ休憩もままならない。
ハイウエイオアシスなどで軽く買い物や軽食を済まし、さらにマイクロバスは進んでいく。
運転手のはせべさんはそれはそれは気を使って運転してくれた。
時間との調整、距離の長さ、休憩、乗せている人達、色んな神経を使ってくれているのは十分伝わる。
速度もぎりぎりだ。
そこへ、のろのろ車が前を走る。
追い越すのも躊躇していたその時!
「追い越せ~!!」
ばあちゃんが声をはる。。。
運転手もビックリ。皆もビックリの一言。
それに輪をかけ。。
「のろい車だね~。あんな人にはね、かとちゃんぺっぺっだ!」
かとちゃんぺ?
「へんなお~じさん。へんなお~じさん。」
ばあちゃんは暴走した。車も速度を上げた。
AM11:00
雲行きが怪しくなる。
ポつりと雨が降ってきた。
「あれ~!雨降ってきちゃったよ~」
運転手はせべくんの一言
「俺実は雨男なんだよね~」
「え~!!」
そこできよちゃんの一言
「大丈夫!私晴れ女だから!」
みっちも
「私も!」
ばあちゃんも
「私も晴れ女だよ!」
なんと、女性人みんな晴れ女
雨男一人では到底たちうち出来なかった。
だって今回の晴れ女みんなパワー強いんだもん。。。
雨男の一言・・
「約1分間のポつり雨。俺の抵抗はこれで終わりだ。」
おつかれさまでした~
PM1:50
道の駅おんねゆに到着。
この道の駅には名物巨大からくり時計がそびえる。
1時間に一回巨大からくり時計の中から音楽と共に不思議な妖精?たちや巨大な鳥が出現するのだ!
実は去年もシゲチャンランドに行く途中によっていて、そのアトラクションを見ている。今年もあと10分で見れるというベストタイミング!
これは見ていくしかないでしょう。
俺とみっち以外は観た事がないらしく、ふふふ。楽しみだ。
時刻は2:00音楽と共に扉は開いた。
妖精たちが現れ軽く会釈をする。
「お~!動きが細かい!」
一同軽く湧く
その後も細かすぎる動きが続き、一見何しているかわからない。。。
「これでは終わらないでしょう」
一同クライマックスへの期待感に胸を躍らせる。
そこへ音楽が変わり、ついに最上段の扉が開く!
巨大な青い鳥が出現!
「お~!」
妖精たちは帰っていく。
青い鳥はギクシャクした動きで2,3回羽を動かし巣へ戻っていった。。。
「・・・・・。」
なんとチープだろうか。
この巨大な存在感ある建物から一時間に一回の大イベント。
そうとうお金がかかっていると思われる仕掛けがこんなにも人の心にぽっかり隙間を与えてくれるなんて!
もちろん皆の反応は「???」だった。
「今のなんだったの?」
「さあ・・・」
PM3:00
ついに最初の目的地。北見冨里森林公園キャンプ場へついた!
綺麗に管理されたキャンプ場。利用客も多い。
目の前にはダム湖が広がり、携帯の電波ももちろん届かない。
森林の空気の素晴らしさと、ゆっくり流れる時間に最高のひとときを与えてくれる。
みんな旅の疲れも感じさせず、目を輝かせた。
つづく