刑務所生活の手引き
- 名和 靖将
- 刑務所生活の手引き
文学的に言えばいろいろな罪を犯してきた(と思う)私ですが、
今のところ刑法で裁かれるような罪はありません。
おかげさまで、刑務所にはお世話にならずにおりますが・・・。
書店で、ふと手に取った本。背表紙が黒くて、古い本かと思いきや、
去年の夏に出た本でした。今だったら宣伝次第ではけっこう売れるのではないでしょうか?
刑務所というとどうしても「ショーシャンクの空に」とか、
「バナナフィッシュ」みたいなアメリカの刑務所を思い出してしまう私。
中に入ってる人同士のトラブルが多そう、生き残るのが大変そう、というのと、
案外自由そうというイメージがあったのですが。
さすが日本。
本は3部の構成に分かれていて、1部では、刑務所で決められている規則について、
公の部分を書いています。
それによると細かいの。
起きる時間、起きてからの行動、食事の仕方、風呂の入り方まで細かく決められている。
お風呂なんて大変みたいですよ。
かけ湯!!なんて号令から始まって、お風呂につかるのも、体を洗うのも、全部号令に従って行う様子。
たまにはゆっくり風呂にでもつかって、なんてのは最高の贅沢なんですな。
2部からはややダークな部分。
刑務所も人間の集まりなのであって、規則どおりにはいかないこともたくさんある。
酒、たばこが持ち込まれていたり、刑務官による不正があったり。
国から支給されている食費をフトコロに入れてしまう刑務官もいる、
らしいことを匂わせている。
3部ではアメリカの刑務所の様子をレポートしています。
これは圧巻。120人が一つの部屋にいたり、腕時計やタバコまで自由に購入できたり。
アメリカでは、刑務所のサタも金次第、と言う感じです。
読みやすく、簡単な本なのでぱらぱらご覧になるのもなかなか興味深い一冊です。
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三谷幸喜のありふれた生活・THE有頂天ホテルがんばれ~!!
- 三谷 幸喜
- 三谷幸喜のありふれた生活
映画、観ていますか?
私は去年、宇宙戦争と、スターウォーズ(2回)、電車男、亡国のイージスを劇場で観ました。
こう考えると邦画が半分。絶対量がすくないのですが、それでも半分。
おもしろい邦画がふえてきたということでしょうか。
(ちなみに、イージスには泣かされました。感動ではなくて、です。)
最近よく、三谷幸喜の顔をテレビでみかけますよね。
この前、ボーリングまでやってて、タレントに転向するのかな、なんて思っていました。
でも、顔はともかく、しゃべりはどうなのかなあ、
なんていらないおせっかいをしていたのですが。
独特のテンポのコメディを書く、三谷幸喜氏の日常生活のエッセイ。
ドラマが作られる裏側なんかもあっておもしろい。
それ以前に、なんて地味な生活をしているんだろう!と思わされます。
でも、その地味な生活を書いているのにおもしろい。
日常のふとしたことでも、おもしろく書けるというのは、さすがです。
ゴミを捨てに行って、捨てられなかった話。
そこまでは普通なんだけど、そのまま本棚に隠してしまったり。
洗剤を入れすぎて、すすぎ洗いを倍しなければならなかった洗濯の話。
なんかですね、三谷氏のドラマみたいにごくごく普通の行動なんだけど、
ちょこっと、くすっと、笑えます。
そんな日常に交えて、映画制作の話も出てきます。
これが書かれたときは、「みんなの家」という映画を製作、公開したときみたいです。
ロケ現場を決める苦労や、
映画の出来上がりのカギを握るおばさんのエピソードがおもしろいです。
それにしても、映画を作るだけではなく、商業的にも成功させる
ために、監督ってこんなにがんばるんだなあ、というエピソードがたくさん。
どう見ても人前で話すのはあまり得意そうでない(失礼!)氏が
こんなにテレビに露出するのは映画のプロモーションなんですね。
映画を創るって、こういう苦労もあるんですね。
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ヌカカの結婚―虫たちの不思議な性戦略
- 森川 幸人
- ヌカカの結婚―虫たちの不思議な性戦略
結婚した夫が、神様に願いをかける。
「彼女が一生僕だけのものになるのなら、死んでしまってもかまいません」
そして、結婚した次の朝、夫の首が取れて死んでしまった。
が、首のない死体が彼女の手を離さなかったので、
彼女に言い寄ってくる男性は他にはいませんでした。
あるところにいた、きれいな独身の娘。
男がプロポーズすると、
「結婚の夜になると、みんな驚いて逃げてしまうの」と、娘は答えました。
それでも、二人は結婚しました。
ある夜、娘はとなりに果物があるのを見つけて、食べてしまいます。
目を覚ますと、夫が首だけになっています。
娘が果物だと思って食べたのは、夫だったのです。
こうやって書くと不気味ですね~。
こういう不気味な童話仕立てのお話が何篇か入っています。
小さな絵本のような本です。
なんだか不条理絵本みたいなのですが、これは、実は虫たちの性行動だそうです。
最初の、神様に願いをかける夫の話は、生涯に一度しか交尾できないミツバチのこと。
二つ目は、卵を産むとオスを食べてしまうカマキリの話です。
(あれ、どっちも夫が死ぬ話ですね。なんでだろ・・・)
他にも、兄と結婚する話、一番好きな人の子供を宿す老婆の話
など、知らなかった虫の世界がわかります。
イラストがかわいいので、その話とのギャップもなんとも言えず
魅力的な本です。
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銀座ホステス囲われ日記・私にはムリ・・・(TT)
読み終わって、感想は「いや、すごいでんな」と、なぜか関西弁になってしまう私。
最初にお金を出してくれる老人とのセックスシーンがあるので、
ちょっと気持ちが萎えました。
が、これ「掴みはOK」のつもりなのかなあ、と読み進むにつれて思い始める。
それほど性に関することは、「囲われ」生活では重要じゃないみたい。
著者、そして主人公は本の中では25歳、九州出身の女性。
公務員の家庭に生まれ、セレブな生活をしたくて東京に出てきた彼女。
スナックから始まって銀座の高級クラブ、最終的にはスポンサーを見つけて
あこがれのセレブ「囲われ」生活を始める、という、立身出世物語。
お手当て月80万、もちろん光熱費などの生活費は除く。
白金のマンションは購入してもらったので家賃はいらない。
着付、エステ、ゴルフなどの習い事の費用はまた別にいただく。
アクセサリーなんかも別に買ってもらってるんだろうな。
とにかく、日本にこんな生活をホステスにさせてあげられるほどの
金持ちいるんだ、というほどの贅沢ぶり。
正直、別の世界の話みたいに読みました。
「囲われ」って、あんまりイメージ良くないと思うんだけど、
それを目標にがんばる彼女の奮闘振りはスゴイ。
こまめで親身になった営業メール、
「水商売にすれていない」を売り物にするマーケティング、会話術などなど。
風呂で半身浴をしながらの自己暗示をかけるところなど、何かのビジネス書を読んでいるみたい。
最終的に、「囲われ生活で大事なのはセックスではなく、癒し」という境地に達する。
頭のいい女性だと思います。
私は物欲はあまりないので、うらやましくて死にそう、ということはありません。
が、その目標達成に向ける没頭ぶりは見習いたいと思います。
ただ、あくまで他人の話、よそごととして読んでいるからここまで冷静なのであって、
自分が囲われ生活をしたいとはぜんぜんぜんぜん思わない。
だいたい、精神的に自由であることが一番、わたしにとっては大事なので、
誰かの庇護があっての人生なんて、申し訳ないがゴメンだ。
もっとも、今、うちの経済状況はだんなさんの働きによって支えられているのだけど、
彼を支えている自負はあるし、結婚した人ならわかると思うけど、
二人で一つの生活を作っているので、庇護されているのとはちっと違う。
このわき目もふらない目標達成に向けたモチベーションの高さを、
もっと別のものに向けることはできなかったのか。
ホステスさんの営業テクニック満載なので、同業者さんには参考に、なるのかしら?
通っている男性は、ホステスさんのホンネを知ることができそうです。
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語学・小ねた・理屈好きなら読んでみてもいいかも。ダーリンの頭ン中
- 小栗 左多里, トニー・ラズロ
- ダーリンの頭ン中
あまりこういう本ってヒットにはならないと思うのですが。
昨年からよく売れている「ダーリンは外国人」の作者が書いた、というのが大きいと思います。
語学に関するエッセイ漫画。
ちょっとふしぎ系、草食動物系のトニーが思う、語学に対する疑問、思いいれを語っています。
私たちが普段フツウに使っていることが、
外国人にとって違和感を感じることって結構あるみたい。
たとえば、「テンションが上がる」
テンションというのは「緊張感」のことで、「テンションが増す」というほうがしっくりくるらしい。
それから笑ったのが、日本のマンションの名前の付け方。
「グリーンキャッスル」=お城みたいでいや
「パレス○○」=王族の住むところで恥ずかしい
「デンタルヴィル」=デンタルは歯、ヴィルは村
直訳すると「歯の村」。大家さんが歯医者さんだそうな。
アメリカ人が、「忍者」とか「侍」とか書いたTシャツを着ていると笑えるもんだけど、
日本人のマンションの命名も相当おかしいみたいですね。
他にも、日本語と英語の発音のちがい、接尾語や言葉の語源など、
語学好きにはたまらない小ネタが多い。
最後にトリビアのトリビアを。
語源についてのお話に出てくるのですが、
トリビアの語源は、トリ=3つの、ビア=道、だそうです。
三叉路で、旅人同士が情報交換したことが語源。
今日はアカデミックなお話でした。
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TOKYO STYLE・模様替えをしている私が選んだ一冊はインテリア雑誌ではありませんでした。
- 都築 響一
- TOKYO STYLE
もとの大型本を出した京都書房が倒産してしまって、幻の写真集になっていた
TOKYO STYLE。
2003年にちくま文庫から出されていて、今回はその版のご紹介です。
大型本はアマゾンでも扱っていないみたいですね。
さて。
部屋を掃除したり、家具を買うときによくインテリアの本を見るのですが、
そのたびに軽く落ち込んでしまいます。
なんであんなにきれいに生活できるんだろう。
主婦雑誌を見てもそう。100円均一の雑貨を買ってきてこまめに
飾り付けている人なんかを見ると、本当に心の底から尊敬してしまう。
このTOKYO STYLEは、1990年代の最初の頃、
東京に実際に住んでいる人たちの部屋を撮った写真集。
前述のきれいなおうちとは違って、家賃の安い部屋が多くて、雑然としている。
服は脱ぎっぱなし、コンビニの袋が散らかっている、フツウの、部屋。
他人の生活を覗き見しているような気持ちにさせられる。
そして、その大半が狭い部屋で、見ているとわびしいような気持ちになるインテリアも多い。
ああ、でも、学生の頃遊びに行った友達の部屋ってこんな感じだったなあ。
一人暮らしを始めた頃、こんなんだった。
そんな感じ。
片付けの参考にはならないけど、たまに手にとって見ています。
文庫版のあとがきがいい。
「この本を出すときに見直したのだが、
ここに紹介されている部屋の90パーセント近くは、もう存在していない。中略
安くて家具の少ない部屋に住む最大のメリット、
それは思い立ったらすぐに動けるという一点につきる。」
そして、最後は
「仕事を辞めたくて、引越ししたくて、
どこか遠いところへ行ってしまいたくてウズウズしている人たちに
この本を捧げる」
とある。
そんな軽やかな生き方をしたい、と言いながら、
今年、いろいろと大型家具を買いました。
どうやら根っこのはえる年齢になってきたようです。
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バッテリー・あさのあつこ
- あさの あつこ, 佐藤 真紀子
- バッテリー
中学校や高校の頃に戻りたい、という人がいるととてもうらやましく思える。
「今の自分の知恵」をもってやり直すならそれは大歓迎だが、
あの当時の自分には戻って、同じ思いをやり直すのはもういいや。
自意識が強く、かといってうまくすり抜ける知恵もなく、
何をしたらいいのかさっぱりわかってない、そんな子供でした。
バッテリーの主人公、巧くんは小学生。2巻で中学生に上がる「子供」です。
とにかくピッチャーとしては天才で、大人を打ち取るくらいの球を投げることができる。
だが、母親は、野球をやることを好ましく思っていない。
体の弱い弟・青波とちがって自己主張の強い巧をどう扱っていいのか、手を焼いている。
父親の転勤で、母の実家に戻った巧たち一家。
田舎の町で、巧は捕手、豪に出会う。
彼となら、「運命のバッテリー」になれる!
巧とちがい、人当たりがよく、「野球は仲間でするもの」という豪。
さまざまな人の思惑がからまって、ふたりの少年が成長していく物語・・・。
なのですが。
今までの野球物語とはちょっと違うのが、
作者は多分、野球をそれほど知らない。ということ。
多分、と書きましたが、ほぼ絶対かと思います。
それほど野球の描写が多いわけではない。
そして、野球のシーンは今ひとつ迫力がない。
この物語は
・天才型だが、一人で全て背負ってしまう巧(スラムダンクの流川みたい)
・医者の息子で、母親のがんじがらめの愛情に辟易している豪
・病弱ではあるが、徐々に野球にのめりこむ青波
・巧の母と、祖父の愛憎
・巧たちを通して、教育について考える先生たち
と、いろいろな立場の人間模様が交差していきます。
私はそれなりに楽しめたし、
「巧、もっとうまくやれよオ」と、不器用だった自分の子供時代
とあわせて読むこともできました。
開高健風に言うと「ア、チ、チ」という感覚でしょうか。
(大兄のファンの方、すみません。)
が、野球ドラマだと思って読むと後悔します。
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西遊記見ました!そんでもって読みたくなったこの本
- 中島 敦
- 李陵・山月記
西遊記といえば、ゴダイゴのガンダーラが浮かぶ私。
孫悟空がかわいらしくて、いじらしくて、毎回楽しみに見ていました。
今年、香取慎吾の孫悟空でリメイクされましたね。
それはうれしいのですが、前作が好きだっただけにやや不安もありでしたが、まあまあ。
いろんな批判もあるでしょうが、私は次も見たい、と思いました。
さて。
表題の山月記、李陵といえば、国語の教科書などで読まれた方も
多いと思います。確かに中国の古典ですが、これが西遊記???
いえ。違います。
本書には中島敦の短編がいくつか収められていて、
その中に西遊記をモチーフにした作品が2点あるのです。
それは「悟浄出世」と「悟浄歎異」
そう、カッパの悟浄を主人公にした作品です。
悟浄出世では、悟浄が三蔵法師に出会い、旅に出かけるまでの物語。
そして、悟浄歎異では、旅に出た悟浄が、猪八戒、孫悟空という
個性あふれる同行者を冷静に観察し、わが身を省みるというもの。
悟浄というと、どうしても岸辺四郎の顔になってしまう私ですが、
この物語は四郎さんのイメージで読んでOK!
理屈っぽくて、すみのほうでぶつぶつ言ってるいやなおっさんの悟浄。
だけど、旅に出て何か変わろうとしている。
特に、皆が寝ている場面で一人思索をつづる悟浄の場面がよい。
「孫悟空は師匠にしかられることが多いが、それは彼が一生懸命
失敗をするからだ。私は賢いように見えるが、何もしないからだ。
もっともっと、師匠にしかられる機会を得なければ」
というようなことをつぶやく悟浄。
これが中島敦の格調高い文章でつづられるから、感動倍増です。
中島敦は、どこかで「小説家」という知的エリートであることに
コンプレックスを持っていたんでしょうか。
知に走ることへの恐れが、どの小説にも底辺に流れているように思います。
不器用で、実行力のないおっさん、ウツ気味の妖怪、それが悟浄。
理屈だらけで、不満ばかりの私には他人とは思えない悟浄像。
難しい、とっつきにくい印象があるかもしれませんが、
読み始めると、すらすら読めます。短編だし、何より文章が簡潔で美しい。
飽きのこない一冊です。
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功名が辻』に学ぶヨメの会計学・仲間由紀恵かわいい!!
- 西澤 健次
- 『功名が辻』に学ぶヨメの会計学
功名が辻は読んだことがないのですが、ポスターの仲間由紀恵を見ていたら、
大河ドラマも変わったなあと興味がわいてきました。
功名が辻のストーリーはこんな感じ。
時は戦国時代。愚直で、真面目一本の武将山内一豊。
現代でいえば、中堅サラリーマン。
妻の千代は、一豊を励まし、
知恵を与え、戦国の世を切り抜ける。
一豊は、つぎつぎと成功をおさめ、やがて一国を治める大名になった。
結婚の持参金を隠し持っていて、いざというときに夫に渡した千代。
それで馬を買い、そのことがきっかけで信長に取り立てられた一豊。
家康が天下を平定するときに、自分の全財産を差し出すよう助言した千代。
それに従い、やがては一国を与えられる一豊。
内助の功をはるかに超えた、スーパーコンサルタント千代。
その千代にスポットを当て、家庭における「会計学」を記したのがこちらの本です。
(前置きが長くなりすぎてすみません。)
本の内容は
★現代のヨメは、いつの間にかへそくりをして韓国旅行などを楽しんでいるようだが内助の功があることでダンナはもっと働ける。(出世できる)
★節約だけがお金を残す方法ではなくて、投資(千代が馬を買ったような)も大事。
★家計簿にも、複式簿記の考え方を取り入れてはどうかこんな感じ。
要するに、家計を賢く切り盛りして欲しい、だんなに対する愛情が家庭における会計学の基礎である、ということでありました。
まあ、内容に点数をつけると60点。別に買うほどのことはないように思います。功名が辻の名前をつければ売れる、というところでしょうか。
文章にまとまりがなく、会計学の知識のある人の雑談を聞いているみたい。
著者は学者さんなのですが、わかりやすくしようとがんばったみたいで、やたらと「ヨン様」だとか、「ぶ~ぶ~言う」とか、
軽く書こうとしているのが上滑りしているような・・・。
ただ、全編を通して主張されているテーマには大賛成。
「これからの時代は、経済的に生き残るのが今までになく厳しい時代。夫婦で力をあわせて生き残っていくために、女性に、特に『ヨメ』に会計学を学んで欲しい。
戦国時代を生き抜いた千代と一豊のように、基本はお互いに対する愛情である」
先生、今度はもっときちんと書いてみてください。
ぜひ読んでみたいです。
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出た!年末にお騒がせ旋風は吹くか?!新・買ってはいけない
さて、今日は本屋に行って久しぶりに「これは!」と思う本を見つけました。
以前発行されたときには大論争を巻き起こした一冊ですが、
今回はずいぶんとおとなしい登場です。
来年、嵐を巻き起こすことができるのか?
- 境野 米子, 渡辺 雄二
- 新・買ってはいけない〈2006〉
- 週刊金曜日という雑誌を購読されている方はいらっしゃいますでしょうか。
本多勝一さんはじめ、著名なジャーナリストの方たちが、 - 広告を載せないことでタブーのない言論を目指した雑誌です。
- この、買ってはいけない、は週刊金曜日が出している冊子です。
- 企業からの広告をとっていない、という自由さからか、
いろんな商品の実名を出してばっさばっさと切り捨ていている、
日本のマスコミ業界からは絶対出ない種類の文章がおもしろい。
- 前回発行されたときは、その過激な内容から、かなりの大騒動になりました。
- 資生堂のナイーブとか、井村屋のアンマン、他にも口紅や柔軟材、
たしかローソンのサンドイッチもヤリダマに上がってたな。
他にもいろいろ、名前の出された企業はそこれこそ「ナイーブ」な反応を見せておりました。
その後すぐに、「買ってはいけないは買ってはいけない」という、
真っ向から反論した本が出たり。
- 確かに、添加物や、企業のイメージ戦略をぶち壊しに向かったのはすばらしいと思う。
- ただ、やや大げさなキライがあって、潔癖、世間知らずのイメージがあることは否めない。
- たとえば、口紅をつけたら唇がはれて、マスクをつけていたら視界が悪くなり、
- 駅の階段を踏み外した。
口紅に含まれる化学物質のせいである!!という、 - やりすぎな一面もあるオモシロ冊子である一面も見逃すことができなかった。
- 今回の、「新・買ってはいけない」もその歴史は見事踏襲しています。
ヘルシアは、カテキンが濃すぎて気分が悪くなる。
こんなことなら緑茶をたくさん飲めばいい、だの、
大してアミノ酸の補給にはならないアミノ酸飲料だの。
その辺は、買ってはいけない、というより買わなくてもかまわない、くらいの印象。
- 私はこういう本が出ることは大変いいことだと思うし、
ぜひ一度はみんなに目を通してもらいたい。
- ただ、驚かないのだ。
- 肌がピン、とする化粧品にはそれなりの仕掛けがあり、
UV効果が高い日焼け止め肌に悪く、
ヤマサキ食パンには発がん性物質が含まれていて、
コンビニで売っているサプリには体に害になるものもある。
- こう聞いても驚けない。
うすうす、そんなことだろう、となぜか思っている。
- 子供の化粧品は、子供の肌には悪い。
そんなことはわかっている。
- でも。売れちゃうんですよね。
- あまり真に受けすぎると、庶民は買い物ができなくなります。
でも、企業に、コマーシャルに踊らされないために。
知らなくて買わされるのではなく、
知って、選ぶために。
一度ご覧になってみませんか?
- ちなみに、私はここ一年ばかり、石けんシャンプーを使っています。
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