1139.おヒゲんな話の巻 | フランス絵巻き

フランス絵巻き

南仏コートダジュール・画家よんじょう

1ケ月半ぶりに美容院に行ったら、美容師さんが、したたかにヒゲを蓄えていた。
モミアゲからアゴ一体にグルリと繁る広範囲な髭なんで、『ギャングみたいやな』と思ったけど、口では『ヒゲ、生やしたんですネ』とだけ、言っておいた。

仏国では、顔見知り同士の挨拶の際、ビズぅ(=bizou、bisou=頬と頬をくっつけてチュッチュっ)というのをやるんですけど、ギャングの髭は、意外にも肌(頬)触りがフンワリしておった。
無精ヒゲの場合は、頬がチクチクするんですけど、ここまでのロン毛になると肌触りはクッションのよう。

ヒゲを生やすと、年齢より老けてみえるんで、大人っぽくみられたい男児にはいいかもしれんね。
ヒゲフェチの女人もおられますしね。
私は、ヒゲ好きでも嫌いでもなくて、本人に似合ってれば何でもいい派。でも、ギャング髭は暑苦しい。

1ト月前は、もう1人のムッシュウ(アシスタント業務の人)が、やはり、ギャング髭を生やしていた。
その時も、YJ『ヒゲ生やしたんですね?』って、見りゃわかるじゃねーか、のツマンネー会話をふってしまったんですけど、ムッシュウ曰く『女性は髪の毛でアレンジが楽しめるけど、男はヒゲくらいでしか遊べないからね。』と言っていた。
今回は剃り落としてはったんで、もう飽きてんわ。

また、アル文豪曰く『一旦、口髭をはやしたら、剃った後、鼻の下が不思議に長く感じて、物足らなくなる』と。 ヒゲには依存性がありそーですな。
で、髭を剃った翌日、友人に『きょうは、なんだか恐ろしく大きな顏になってるね』と言われたらしい。
ヒゲには小顔効果もあるのかも。
で、『ヒゲは生える時は緩徐(緩慢)だから、顏の変化にも気づきにくいけど、剃った時は一瞬にして相好が変わるんで、周囲には驚かれてしまう』と。
さすが、文豪、何気ない描写がお上手ネ。

男のヒゲって、女にとっては何になるンかな?
『いつもあったもんが無くなると、急に不安に駆られるもの』って何ぁに?・・・。月のモノ?配偶者?・・。