こちらの記事でPC-9821Cs2の接触不良を起こしている電源スイッチの暫定対策をしましたが、代替品が見つかりそうにないので対策を検討してます。
スイッチの接触端子の黒化が進んでいたことから、スイッチ切り替えのたびに内部で放電が起きていたと推測しています。
そこで次の方針で検討することにしました。
・現在のスイッチを継続使用する
・ただしスイッチ内部で放電が起こらないよう対策を考える
・すでに接触不良が起き始めているので、スイッチの瞬断が起きてもメイン側電源が落ちないようにする
・電源スイッチを切ったときはちゃんと電源が切れるようにする(あたりまえだけど)
・既存回路/基板には極力改造を入れず、回路の追加のみで対策する
・可能ならメインボード経由の配線は流用する
なにはともあれ既存回路がわからないと対策の検討しようもないので、調べてみました。
電源スイッチへの配線はメイン基板に繋がっていますが、メイン基板は電源基板から接続されているコネクタのうち二本のケーブルをそのままスイッチにつないでいるだけでした。
部材の交換がしやすいようにか、電源ユニットから直接配線せずにわざわざメイン基板を経由させてスイッチにつないでいるようです。
というわけで電源ユニットの中のスイッチ回路も確認しました。
註:電源ユニットの一次側にはACプラグを抜いたあともしばらくは100Vを超える直流電圧がかかっています。ここに触って感電すると危険ですので、自分の行動に自分で責任を取れない人は安易に真似をしないでください。100V級の直流で感電すると、誇張なしで肌に穴が開きますよ(経験者は語る)
もっと複雑かと思っていたんですが、かなり単純な回路でした。
一次側はツェナーダイオードを使ったシャントレギュレータと至極単純なスイッチング制御でトランスを励磁、トランスを介した二次側のダイオード+コンデンサによる半波整流&平滑化で生成した7V弱の電源でフォトカプラの中のLEDを点灯するというもの。
筐体にある電源スイッチはこの二次側回路の開閉を行っているだけでした。
この回路でスイッチ内部で放電が起こるとは思えません。
黒化していたのは単純にスイッチの経年劣化…?
何にせよ、ディレイスイッチ回路を挟むことで、劣化したスイッチの接触不良で導通が瞬断されてもメインボードの電源供給を維持することができそうです。
ただ問題は、この回路がAC100V側ともメインボードの電源回路とも絶縁されていて、電源ユニット内部じゃないとディレイスイッチ回路の電源が取れないことでしょうか。
回路的には電源ユニット内に追加回路を仕込むのが最もスマートになりそうです。
電源スイッチの片方がグランドに直結しているためちょっとひと工夫必要でしたが、トランジスタ2石+抵抗3本+コンデンサ1個の単純な回路なので、サイズ的にはチップ部品を使わなくても何とかなるかな~。
ともあれディレイスイッチの回路設計は終わったので、電源ユニット内の空き空間に仕込めるサイズの追加回路基板の設計とか固定方法とか、既存回路との絶縁対策とか追々検討していきます。
註:電源ユニットの改造は相応の危険を伴います。充分な知識と経験を持たずにチャレンジすることはけっしてしないでください。
【1/25追記】
ディレイスイッチを組み込みました。記事はこちら。
狙ったとおりに動いたんだけど、別のオチあり…。
【1/25追記終わり】