こちらの記事の続きです。

 

【4/6訂正】

間違っているのはシルク印刷ではなく回路図のほうでした。

よってC31のシルク印刷は間違っていません。訂正してお詫びします。

COCORO BOOKSで公開されているサービスマニュアルに載っている回路図を信じてT2の5VSBの一次側回路を追っていたのですが、どうもトランスの二次側全てとT2の5VSBの一次側の極性マークが逆になっているようです。

 

二次側の回路を確認したところ明らかに+側のはずの端子に黒丸がなく、GND側に黒丸がありました。
そうなるとT2の5VSBの一次側の黒丸の位置も怪しくなります。

 

もう現物で確認したほうが早いということで、テスタでC31の端子間の電圧を測ったところシルク印刷どおりの極性になっていました。

よって、回路図のトランスの極性マークは全く当てにならないということがわかりました。

 

その前提で5VSBの一次側の回路図を見てみると、C31の極性が逆に書かれています。

他にも間違いがないか確認したところ、C27,C28も回路図の極性表示が逆になっていました。

こちらもシルク印刷は正しいようです。

【4/6訂正終わり】

 

そもそも7年前に一度修理した電源が再度故障した原因を考えていたんですが、その過程でX68kXVIの電源ユニット(SH4)の基板のシルク印刷には致命的な間違いがあることに気づきましたので、ここに記載しておきます。

 

X68kXVIの電源ユニット(SH4)の基板にあるC31のシルク印刷の極性は逆になっています。

シルク印刷どおりにC31を取り付けると、C31の寿命を縮め、いずれまた故障します。

 

ご自身で電源修理を行なった方はシルク印刷どおりにC31を実装していないか再チェックしましょう。

「メンテナンス品」と称するものを使っている方はメンテナンスを実施した人にシルク印刷どおりにC31を実装していないか確認をとりましょう。

 

なおSH4が載っているのはExpert~XVIとProIIのようです。

SH2/SH3/初代Pro/030/Compact系の電源は現物を持っていないので、どうなっているか不明です。(識者の情報求ム)

 

○C31周辺のシルク印刷

 

SH4の基板ではC31のシルク印刷のマイナス極がT2側になってますが、正しくはT2側のランドはプラス極です。

COCORO BOOKSに公開されているX68kXVIのサービスマニュアルに記載されている回路図によれば、本来C31のマイナス極とC9のマイナス極はつながっています。
しかし基板のパターンを追ってみると、C9のマイナス極とつながっているのはシルク印刷でC31のプラス極とされている(T2と反対側の)ランドです。

サービスマニュアルには基板のシルク印刷/パターン図も載っていますが、こちらもC31の極性が間違っています。

C9のマイナス極がJ3を通してC31のプラス極に繋がっているのがパターン図から確認できると思います。

もしかしたら対策済の基板が載ったSH4もあるかもしれませんが、私が所有している3台はすべてシルク印刷が逆になっていました。

 

9年前に修理した私のX68kの電源ユニットもシルク印刷どおりにC31を実装していたため、基板から外して容量を測ったところ51μFになっていました。

このコンデンサは100μFのものですので、この9年ほどで容量が半分に減ってしまっています。

電解コンデンサに逆電圧をかけるとどんな悪影響があるかは他に詳しいサイトがあるのでここでは説明しませんが、電解コンデンサの寿命を縮めてしまうことは確かです。

 

◇◇◇


修理のほうなんですが、その後の調査で、交換したZD31がまた故障していたことが原因と分かりました。

手持ちの部品の都合で脚が太くて硬い1Wのものを使っていたんですが、取り付けの際に部品端で脚を曲げて取り付けていました。

この時にへんな応力がかかり、目に見えないレベルで物理的に破損させてしまっていたようです。

 

再度ZD31を交換したら電源が出力されるようになったんですが、交換後数時間でまたヒューズが飛んでしまいました。

 

まだまだ時間がかかりそうなので、予備に確保して修理してあったもう一つの電源に入れ替えて様子見してます。

 

9年前に修理したほうの電源ユニットのC31も正しい方向に新しいコンデンサを付け直しました。

【4/6追記】これも元に戻さないと…orz