旧東海道の山科~三条を徒歩で歩こうと、三条大橋から三条通を山科へ向け歩いています。
何かオブジェを発見
前回話題に取り上げた“九条山バス停”付近より山科方面へ、三条通(旧東海道)はそこそこの勾配で下っていきます。
1997年までは、この道に沿って鉄道(京阪電鉄京津線)が通っていたなんて、今更ながら思えないような勾配に感じます。
画像に写る右カーブを進むと、やがて路肩部分に何やらモニュメントらしきものが見えてきます。立ち寄ってみましょう。
右奥に見える道路が三条通で、先程歩いてきたカーブが見えます。三条通より少し離れる形で、米俵を積んだ荷車らしきものが設置されています。画像では荷車の影になってますが、説明を記した石碑がありますので、その文面より設置内容など確認したいと思います。
車石を用いた牛車道
その文面によると、ここは“車石を利用した牛車道を模した広場”であるとのことです。
平成九年十月の京都市営
地下鉄東西線の開業に伴い
廃線となった京阪電鉄
京津線の軌道敷を利用し
三条通の四車線化及び
歩道の整備事業を実施した
本事業の完成を記念して
三条通の舗石として敷設
されていた車石を利用し
往年の牛車道を模した
広場を設置する
平成十六年一月 京都市
車石は昔に牛車を引かせて荷物運搬するために、牛車の車輪を通すために道路に石を敷いたものだそうです。「車石・車道研究会」殿のページを参考にさせていただきました。そういう石が三条通に敷設されていたということで、少し驚きを覚えました。なお、山科~大津間にある逢坂越え前後に敷かれていたのは承知してます。
車石に寄って観察します。石のくぼみを車輪が通過するわけですが、車輪の軌道という見方で奇しくも同じルートを通っていた京阪電鉄と重なり、個人的に感慨深いものがあります。
場所を地図で確認すると次の通りとなります。
ここは何回か車で通ったことがあるのですが、ここは全然気づかなかったです。
旧東海道の分岐
この車石が設置されているすぐ傍より、旧東海道は三条通から分岐します。予習してなかったこともあり「旧東海道=三条通」と思い込んでいたため、意外さを感じるとともに何か想定外の発見があるのではと期待してしまいます。
旧東海道は街道らしく、旧宅外の中を狭い(3m前後)道幅で抜けていきます。車同士のすれ違いが難しいため、一方通行の規制がかかってました。
振り返ると、ちょうど真正面に先程の車石モニュメントが見えます。
たまたまなのか、意図的なのか、旧東海道の延長線上に車石おかれることで、同街道で車石が用いられたことを表現しているように感じました。
分岐点を背にして、住宅街の中を旧東海道に沿って歩を進めます。