先週末、千葉市の千葉市美術館にて開催されている「唐画もん」を鑑賞してきた。

サブタイトルとして「知られざる大坂の異才」、「大坂からめっちすごいん来たで」となっている通り、江戸中期の大坂で腕を振るった個性的な作風の絵師の展覧会で、特に墨江武禅と林閬苑(ろうえん)にスポットをあてている。

「唐画もん」となっているのは、彼らが当時流行の中国絵画を学んだ「唐絵師」として人気を博していたことによる。

武禅は大坂の浮世絵師月岡雪鼎の弟子にあたり又閬苑は池大雅の孫弟子(福原五岳の弟子)にあたる人物である。



武禅の作品は美人画あるいは中国南画風の山水が多い、一方閬苑は同じく美人画や山水もあるが、それ以上に水墨画にすばらしい作品が多い。

今回の出品作品中、私の一番のお気に入りは閬苑の「鹿図」だ。



また同時期に関西で活躍した伊藤若冲や松本奉時の作品も展示されている。

千葉市美術館での展示は10月18日までで、その後大阪歴史博物館に巡回される(10月31日から12月13日まで)。
戦略目標をマンション一般管理費を建て直すとし、その目標達成の為、戦術的には人間は非合理的判断を下すということを前提に対策をたてる。

その対策は本来なら新規と既存費用は、その時点で同一の基準で判断すべきであるが、あえて既存費用に対してはその支出に対して判断を甘くした。

この新規と既存の費用に関する判断の非合理性はマンションの予算策定だけにあらわれるのではない。
例えば投資の際に、自分のコストにこだわってしまうというのも同じだ。
常にマークトウマーケットを行った時価のみが必要な情報であり、自分のコストや含み損益などは忘れてしまうべき事象で、ポートフォリオに入れておくか否かの判断は、それが新規投資か既に購入したかという事象とは無関係に決定されるべきものである。<

そこからその判断に到達するための前提として、時価が不透明あるいはすぐにわからない案件に投資すべきではない。具体的にはいろいろな仕組みが組み入れられた仕組み銘柄や流動性が乏しくオファーとビッドがまともに出てこない銘柄への投資などである。
またそもそもコストにこだわるという時点でそれは投資ではなく投機を行っていると考えたほうがよかろう

ただ今回は戦略目的があり戦術はその下位に位置づけされるものであるが、戦術は戦略目的を達成する為に必要であり、その逆ではないことも事実であり、そのため上述の判断を行った。

具体的にはどのような判断がそのようなものであったかというと以下である。
・そもそも自主管理か管理会社をつけるかどうか
・また管理会社をつける場合でも施工・販売会社の系列の管理会社とするかそれとも全くの第三者とするか。
・エレベーター等の保守管理について大手系列とするか第三者とするか

結論から述べると、上述の点につきそれぞれ
・管理会社を採用する
・管理会社は施工・販売会社の系列の管理会社とする
・エレベータの保守・管理会社はエレベーターの大手系列会社とする
とした。

ただこの場合でも、例えば系列会社採用ありきという判断から結論づけるものとはしなかった。
これまで記載した通り、マンションの一般管理費の財政を立て直す為には、置かれている状況を正しく伝え、費用を見直し、収入の増加を図ることが必要である

まず「置かれている状況を正しく伝える」ため、管理費の今後の想定を行った。
その結果、現状のまま継続すると、翌年度末には債務超過ギリギリの水準に陥り、翌翌年度末には債務超過額は一層拡大するということが判明した。

次に「費用を見直す」ことを行った。
新規の案件については緊急性を要するもの以外はすべて実施せずとした。

引き続いて既存の費用の見直しをおこなった。
これについても既存の費用からカット可能かどうかという観点ではなく、ゼロクリアして必要な費用をゼロから積み上げていくこととし、その必要性で計上の可否を判断していった。

ここまでが前回の記載である。

このようにしたのは、「カット可能かどうか」という視点で考えるとどうしてもいろいろ理由をつけてカットはできないという判断となりがちだからである。既存にしても新規にしても同じ基準で判断すべきというのが基本である。

ある費用を計上するのに、新規と既存で基準を違えてはいけない。基準を違えることは既得権あるいは既得予算を温存させてしまうこととなる。

これが原則である

が一方マンションの意思決定、特に予算については理事会ほとんど権限をもっていない。
権限をもっているのはマンションの組合員総会であって、理事会はそこで承認された予算案を執行する権限しかもっていないのである。例外は可否を含めて理事会に一任された案件あるいは緊急案件である。

したがって上述した現状を正しく伝えたところで、費用の見直しについて総会で否定されれば何もできないのである。

また人間は非合理的な判断をするというのが行動経済学で議論されているが、現状の予算を伝えれば新規の費用支出案件については我慢するということは合意を得やすいが、同じ基準で既存の費用も取り扱えばこれについては総会で否決される可能性が高くなる。

また最後の「収入の増加を図る」という点においてもこれは影響する。
なぜなら、費用のカットだけでは債務超過は免れえないと考えていたので、コストカットと同時に総会において管理費の値上げにより収入の増加を図ることに同意してもらう必要があった。したがってここでもマンションの組合員総会の賛成決議が必要となってくるのである。

よって戦略目標としてマンション一般管理費を立て直すとすれば、戦術的には「新規と既存で基準を違えてはいけない」という原則を頭に置きつつもそれは緩和し、既存の費用は新規の案件に比べてはやや甘めにするといったサジ加減が必要となってくる(これは前述した通り、新規の案件と比較して、既存の費用を使用したマンション管理の現状については既得感があり、費用をカットし、サービスを現状から引き下げることについては抵抗感が高いと考えたからである)
前回記載の通り、管理費の今後の想定を作成してみると、現状のまま継続すると、翌年度末には債務超過ギリギリの水準に陥り、翌翌年度末には債務超過額は一層拡大するというとう結果になった。

これは私にとっては好ましい結論であった。

なぜなら新規支出要求を退け、コストカットを行う大義名分が立つからである。

端的にいうと、新たな支出をしてもいいですよ、また既存の支出をつづけてもいいですよ、ただし大幅は管理費値上げをしてもかまわないなら。という主張ができるからである。
むろん総会において大幅な管理費値上げしてもいいという結論になると思っておらず、それなら新たな支出を抑え既存の支出も見直さないと・・・という判断になると考えているからである。

この結果をひっさげて、実施について理事会に一任されていた新規案件について、緊急性を要するもの以外はすべて実施せずとした。
また緊急性を要するものについても厳しく査定を行ない、漏水等の維持・修繕以外は緊急性を要するものとは判断しなかった。
そうして案件につき、分析→問題抽出→判断及びその理由を、一件毎明文化し事跡として残していった。

次に既存の費用である。

既存の費用について、その使途と支出理由から一件毎カット可能かという判断を行うのでなく、その支出に必要性があるかという判断で予算を作成していった。つまり既存の予算から引いていくのではなく、ゼロから積み上げて予算を作っていったのである。

ただゼロから積み上げていくとしても、既存の費用については、アメとなるように、新規の案件に比べてはやや甘めにするといったサジ加減が必要となってくる。

その理由については次回に記載する。


3週間ほど海外にいっておりました。

場所は米国北東部、具体的にはニューヨークからボストンを中心とするニューイングランド地方を廻ってきました。

目的は美術館を巡ることと、米国の初期移民から英国からの独立に至る過程をたどることでした。

米国及び米国人のメンタリティー及びロジックを理解するには、この独立に至る過程を確認しておくことが必要だと思うからです。

この旅行に関してはまた機会があれば記載しようと思います。


(ボストンコモンの夕焼け)
管理費の収支状況が悪化している原因として以下の3点が考えられた。

①長期の収支計画が立てていないこと
②予算が前年度のものを踏襲していること
③一般管理費水準やその傾向をチェックしないまま新たな要求に対し対応していること

ではどのように対応していけばよいか。

基本的な考え方は、破綻レベルにある企業を再生するのと同じである

それは、置かれている状況を正しく伝え、費用を見直し、収入の増加を図ることである。

この中で重要なことは、置かれている状況を正しく伝えることである。

当時、マンション保有者の中で置かれている状況が正しく伝わっているとは到底思われなかった。
もっといえば誰も状況を把握していないというのが正しいのかもしれない。
したがって新たな要望などが口から出てくるのであろうと考えた。

そこで過去の総会議事録から過去10年間の管理費残高-未収金残高を修正管理費残高として作成し、そこから今後20年間の想定修正管理費残高水準がどのような推移となるか作成してみた。

まず現状と同等の支出を今後も続けた場合どうなるのかということを可視化してみたのだ。

すると翌年度末には債務超過ギリギリの水準に陥り、翌々年度末には債務超過額は一層拡大するという結論に達した(その後債務超過は解消されることはない)。

これは不思議かと思われるかもしれないが、私から見れば好ましいことであった。
さてこのように滞納金の回収を続けるのと平行して、もうひとつの正味財産が減少している原因に対応した。

その原因は簡単で、平年において管理費収入に対して支出がほぼ同額あるいは支出がやや多いという状態が定常化してしまっていることである。

平年にこのような状況であるということは、何年かに一度の大きな支出、たとえば法定点検や共用部分の火災保険といった大きな支払いがあるときには、大幅に支出が超過となってしまう状態に陥っている。

本来なら、法定点検や保険の更新などは間違いなく支出が発生することがわかっているものであるのだから、それ以外の年には収入>支出となる予算にし、その累積した黒字を法定点検や保険の更新にあてるとするのが正常な予算の組み方というものであるはずである。

さらに言えば、修繕積立金は予定されている修繕をまかなう為のものであるので、予定されていない突発的な修繕に対応するために、当初予算では上記の平年に加え、法定点検や保険の更新年を通じて、前述の突発的修繕費としての予備費が計上できる水準の黒字とするのが望ましい予算のはずである。

ところが私のマンションの管理費の状況は前述の通り、平年で管理費収入=支出あるいは管理費収入<支出といった状態であった(加えてこれまで記載してきた未収金の問題がある)。にもかかわらず危機感はまったくなく支出を見直すどころか、あれをしたいこれも必要という要望のみを口々要求するといった具合であった。

このままでは滞納金を回収しても債務超過は免れ得ない、というのが私の見立てであった。

こうした状況に対応するにもまずその原因を探らないといけない。

その結果以下がその原因であると考えられた。

①長期の収支計画を立てていないこと。
→大規模修繕については長期の修繕計画を作成しているが、一般管理費については単年度毎に予算を作成するだけで、中期(法定点検や保険の更新サイクル)あるいは長期の一般管理費の長期の収支計画は立てていない

②予算が前年度のものを踏襲している。
→一般管理費に長期計画がないのは、毎年予算をきちんと見直しそれぞれの費目毎にその金額を見直しができるというのが理由であると思われる。しかしきちんとした査定を行わず前年度踏襲するだけである。

③(上記②と矛盾するかもしれないが)一般管理費水準やその傾向をチェックしないまま、あれもしたいこれも必要という要望を口々要求し予算がとられている。
→本来こうした要望は管理費水準やその傾向といった収入側を検討し、その上で必要なら他の費用項目をけずるあるいは管理費を値上げするといったこととセットのはずなのに、そうした痛み(予算削減、管理費値上げ)は全く議論もされず要望のみ要求→実現化されていた。

この要因それぞれに対応していくこととした。





滞納金を回収するにはどうしたらいいか。

単純にいえば、滞納している人から払ってもらうか、あるいは滞納者ではなく新たなマンション取得者に払ってもらうかどちらかである。

また払ってもらう方法も法律の力を借りて強制的に行うかあるいは自発的に払ってもらうかである。

ただし個別訪問して回収しようとは思わなかった。
なぜなら長期滞納している人はうっかりミスなどで滞納しているとは考えられないからであり、管理組合が滞納金支払いの督促を直接行ったとしても、はいわかりましたと自発的に払うとは思えなかったからである。


その場合どうするか。

基本は、上記記載の通り、法律を用い国家権力である裁判所をうまく使うことである。

したがって次のように戦略をたてて回収作業に入った。

最終的には現在の滞納者であるいが新たな取得者であろうがどちらでもいい。
要するに払わないなら強制的に保有者を入れ替わってもらうということだ。
逆に言えば、滞納金を払わないのにずるずるとマンションを保有し続けられるのを回避するということである。
また最終的な回収は当方が行っても他人が行ってもどちらでもいい。

こう考え準備を整えることとした。

まず理事会の場でこれまでとは異なり法的対応も視野にいれた延滞金回収を行うことを議決した。この議決もこれまで行われたことはなく、またこの議決を行ったことで管理会社も回収活動の補助を行うことにお墨付きをもらったことになる。

またこうした議決をおこなった理事会の議事録を公開・掲示し、滞納者に管理組合の態度が変わったことを知らせた。

その上で登記簿により権利関係を事前にチェックした。

一般競売に訴えても登記済みの抵当権があれば、その額によっては未剰余であればそれが認められない可能性があるからだ。
抵当権のついた時期と債権額から、保守的に見積もった場合の現時点の債権額がおおよそ推定することができ、そこからこちらへの剰余があるかどうか判断することができる。
ここで剰余がないからといってそこであきらめるのではなく、抵当権の期限の利益を喪失させるような行動をとればいい。そうすれば抵当権者が回収活動に入ってくれる。その結果おそらく所有者が入れ替わるので、新たな所有者から回収することができる。


次に滞納者に内容証明郵便を弁護士名で弁護士事務所から郵送してもらった。
内容は期日までに払わなければ法的措置を取るというものである

この時点で支払いに応じた滞納者がほぼ半数あった。
やはり弁護士事務所から法的措置を取るという内容証明郵便は効果があるということなのか?
しかしこの時点で支払いに応じるということは、管理組合の一貫した延滞金に対する回収活動を示していれば長期延滞に至らなかったものであるのではないか。
逆にいえばこの滞納金は、管理組合が自らの行動により発生させてしまったものであるともいえよう。


まだ延滞を続けているあるいは内容証明郵便を受け取らない滞納者への対応を次にとった。

おそらく彼らは口だけで法的措置などとらないと考えていたのであろう。

よって粛々と躊躇なく、内容証明郵便に記載した通り簡易裁判所に対し法的措置をとった。

こうすると次は裁判所から書類が滞納者に送付されることになる。
つまりこれまでは管理会社だったものが、弁護士→裁判所とどんどんエスカレートすることになるのである。
法的措置の内容によっては、裁判所からの呼出し状という形式になる場合もある。

またこうした法的措置を取れば管理規約上マンション保有者に伝えることになっているので、規約に基づき法的措置を取ったということをマンション保有者全員に伝えた。

この時点で先方からこちらへコンタクトを取ろうとする動きも出てきたが、弁護士に任せているので、当方では個別の相談にはのらない。弁護士に言ってくれと直接的なコンタクトを拒否した。要はあくまでここまできたら法律あるいは規約で白黒つけましょうということを伝えたのだ。

やはり同じマンションに住んでいる者というので、彼らには甘えがあり、そこまで事務的に対応されるとは考えていなかったようである。

その結果一部の滞納者は管理会社に対し任意売却するので買い取ってくれという申し出があり、ほぼ管理会社系列の不動産会社のいい値で売却することになった。こちらはその売却代金から回収した。ちなみに内容証明郵便や法的措置にかかる費用は滞納者に請求することができるという管理規約になっているので当然この費用もふくめて請求・回収した。

ここまでくると滞納者はかなり減り又新規の滞納をする者もいなくなった。

最後はそれでも支払わない滞納者であるが、法的措置により債務名義は獲得したので次は強制執行の準備取り掛かった。

ただ世間では債務名義の意味を分かっている人が一般的だとは思えず、実際滞納者もこの意味を知らなかった。
したがってこちらから再度内容証明郵便で債務名義を取得したこと、ついては財産に強制執行をかけること又この件は勤務先及び銀行に知れること、加えて住宅ローンの期限の利益の喪失にあてはまり借りている住宅ローンを即時全額支払わなければならない可能性もあることなどの内容を弁護士名で送付してもらった。

はやり勤務先や銀行に知れることは相当プレッシャーになったようである。

その結果最後の延滞者も分割で支払うので強制執行は勘弁してくれと連絡が入り、具体的な分割支払い内容等についてすべてこちらの条件で公正証書を作成してもらうことにした。

内容は、すべての預金通帳のコピーを毎月送付すること及び一度でも支払いが滞れば直ちの強制執行に同意すること、資産の売買予約などである(ただしあくまでも相手方の任意ということが必要である)。

その結果、当初の期間よりも早くかかった費用も含めすべて回収することができた。

簡単に記載したが実際にはほぼ一年がかりでの回収作業であった。

必要なことは、回収するという断固たる意思とその為の手法の冷静な選択と想定シミュレーションである。
また弁護士は活用するもので任せるものではないということである。
こちらも相応の法律知識を持ったうえでシナリオを描き、その上で弁護士を活用することが必要である。
財産目録あるいは貸借対照表の現預金残高の増減あるいは正味財産の増減状況を見てみると、毎年減少の一途を辿っているのが明らかであった。

数字を追ってみてみると2つの理由が考えられた。

その一つが未収金が年々増加していたことだ。

今回はこれへの対処について記載したいと思う(もうひとつの理由については後日記載する)。

未収金が増加している原因は単純明確で、それは管理費等の滞納が増加していることだ。

そこで滞納状況を過去に遡って調べてみると特定の複数の入居者(組合員)が滞納していることがわかった。

ではこの滞納に対してどのような回収行動を取っていたか、過去の総会議事録や現在のマンション管理会社に確認していみた。

そこでわかったことは、毎年の総会では滞納金の額は報告されていたがそれだけであり、またマンション管理会社も督促は行うもののそれ以上何もしていないという状況であった。

また総会では滞納金の額は報告されていたものの、前述したとおり滞納があっても当期正味財産増減額には反映されないということを知っているマンション保有者はほとんどおらず、逆に滞納があっても正味財産の額(滞納金が反映されない)が減少していないことをもって滞納があっても特に問題なしと納得しているという状況であった。

しかしながらマンション管理会社の行動を非難することはできない。
なぜならマンション管理会社との契約では六ヶ月までの延滞はマンション管理会社の担当であるが、七ヶ月を超える長期の延滞はマンション管理組合が直接行うことになっているのである。むしろ七ヶ月を超える長期の延滞においてもマンション管理会社が督促を続けていたのは彼らの善意であるともいえる。
ここでマンション管理会社が行動を起こしていないことを避難することは契約に記載していないことについて無償でサービスをしろといっているのと同じであり、甘えであるといえる。

では長期の滞納についてマンション管理組合がこれまで何をしていたか調べたが、驚くことに全くなにもしていなかったことがわかった。
例えばマンションの標準管理規約では延滞が発生すれば自動的に遅延損害金を課する、遅延損害金規定を定めているのであるが、私のマンションでは遅延損害金を課するには一件一件総会の議決が必要となっており、これだけでも驚きであるが加えてこの遅延損害金を課する総会議決は全くこれまでなされていなかったことがわかった。
また督促についても話し合いを持つあるいはその打診をすることなどもまったく行われておらず、すべて管理会社まかせであった。これは七ヶ月以上の滞納者については何も行わないのと同義である。

つまり自分で手を汚すことは何も行ってこなかったのである、これでは滞納額及び未収金が増えるのも当然である。

これらに手をうつ必用があるとまず考えたのである。
課題の把握の為、まず最初にマンションの財務諸表を確認した。

マンションの会計は会社会計とは異なり適用される基準はマンションにより異なる。
また困ったことに会計基準そのものは、総会あるいは理事会議決事項でないので、その基準が明確になっておらず、また文書化もされていないのである。

そこでまず目につく項目をピックアップしていくこととした。

最初に目についたのは未収金である。
確認するとマンションの会計上、管理費あるいは修繕積立費支払日に、実際支払いがあろうとなかろうと管理費あるいは修繕積立費用が計上され、反対勘定として現金(支払いがあれば)あるいは未収金(支払いがなければ)が計上される仕組みとなっている発生主義となっているとのこと。

そのこと自体は会社会計でも同じであるので特に問題視する必要はないと思う。

しかし総会では収入-支出の当期正味財産増加額のみが報告され、それで期間収支を説明している。
ところが収入はその結果として財産がどうなっているかを説明するのではなく(たとえば現金か未収金か)、管理費としていくらあった等の収入の内訳を説明しているのにすぎないのである。

したがってたとえ未収金が増えていても、当期正味財産増加額が増えているという状態も起こりうるのである。
つまり財政状況を正確に説明するには、この当期正味財産増加額と同時に財産目録あるいは貸借対照表の現預金残高の増減も把握しておく必要がある。

残念ながら前述の通り予算決算対比は総会で説明されていたが、財産目録あるいは貸借対照表の現預金残高の増減あるいは正味財産の増減についてはこれまで説明されたことはなかった。

つまり言い方をかえれば、マンション組合員に現状使える財産はどれだけあるのかという報告が総会ではなかったということになる。

では実際の財産目録あるいは貸借対照表の現預金残高の増減あるいは正味財産の増減はどうなっていたか。これは次回記載する。