戦略目標をマンション一般管理費を建て直すとし、その目標達成の為、戦術的には人間は非合理的判断を下すということを前提に対策をたてる。

その対策は本来なら新規と既存費用は、その時点で同一の基準で判断すべきであるが、あえて既存費用に対してはその支出に対して判断を甘くした。

この新規と既存の費用に関する判断の非合理性はマンションの予算策定だけにあらわれるのではない。
例えば投資の際に、自分のコストにこだわってしまうというのも同じだ。
常にマークトウマーケットを行った時価のみが必要な情報であり、自分のコストや含み損益などは忘れてしまうべき事象で、ポートフォリオに入れておくか否かの判断は、それが新規投資か既に購入したかという事象とは無関係に決定されるべきものである。<

そこからその判断に到達するための前提として、時価が不透明あるいはすぐにわからない案件に投資すべきではない。具体的にはいろいろな仕組みが組み入れられた仕組み銘柄や流動性が乏しくオファーとビッドがまともに出てこない銘柄への投資などである。
またそもそもコストにこだわるという時点でそれは投資ではなく投機を行っていると考えたほうがよかろう

ただ今回は戦略目的があり戦術はその下位に位置づけされるものであるが、戦術は戦略目的を達成する為に必要であり、その逆ではないことも事実であり、そのため上述の判断を行った。

具体的にはどのような判断がそのようなものであったかというと以下である。
・そもそも自主管理か管理会社をつけるかどうか
・また管理会社をつける場合でも施工・販売会社の系列の管理会社とするかそれとも全くの第三者とするか。
・エレベーター等の保守管理について大手系列とするか第三者とするか

結論から述べると、上述の点につきそれぞれ
・管理会社を採用する
・管理会社は施工・販売会社の系列の管理会社とする
・エレベータの保守・管理会社はエレベーターの大手系列会社とする
とした。

ただこの場合でも、例えば系列会社採用ありきという判断から結論づけるものとはしなかった。