さて、前回までのおさらいをすると、ケガや病気で入院した際にかかる費用として

(1) 医療費:1日当たり5000円
(2) 差額ベッド代など:1日当たり7000円
(3) 所得補償

を見ておけばほとんどの場合カバーできることを見てきました。

次にすることはこの費用(経済的リスク)に対して、保険でどれだけ準備したいかを考えます。
(1)の医療費だけはとりあえず保険で準備しておいて、(2)と(3)に関しては入院時は貯蓄でまかなうのか、または(1)と(3)を保険で準備するとか、はたまた貯蓄も少ないし(1)から(3)まですべてとりあえず保険で準備しとくのか。

さらに、どのくらいの期間を保険で準備するのか?とりあえず現役時代の期間だけなど期間を限定して保険に入って、その後の期間に関してはその時の貯蓄状況によって考えるのか、それとも一生カバーされる保険に入っておくのかなど。

当然のことながら、保険で準備する範囲が広くなればなるほど、支払う保険料は高くなります。
さらに、期間が長くなればなるほど、こちらも支払う保険料は高くなります。

最後は保険料とのバランスをみて決めてください。

さて次回は、「医療費+差額ベッド代」を準備しようと決めた人は、「入院日額12,000円の」保険に入るべきなのかどうかを検証してみます。
さて、「医療保険は必要か?その③」までで、ガンで入院した場合の例を取り上げ、医療費と差額ベッド代で目安として1日当たり約12,000円必要であるということを見てきました。
そして、もうひとつ考慮したいのが、入院などしている間の収入減が及ぼす家計へのインパクトです。

働けない期間が1カ月や2カ月程度なら、切りつめて頑張ればなんとか乗り越せることができるかもしれませんが、半年や1年以上になると、難しいかもしれません。

従いまして、今の預貯金と、基本的な生活費、子どもの教育費などの必要資金をかんがみて、ある程度保険で準備したほうが安心・安全なのかを検討します。

ただその際に、会社員や公務員の方(自営業の方は対象外です)は健康保険から「傷病手当金」というものが支給されます。
だいたい給料の3分の2が、最長1年6カ月、ケガや病気で働けなくなったときにもらえます。ですので、これがあるから安心という方もいるかもしれませんし、これで足りない分を保険で準備したいという場合もあるかもしれません。

ぜひ、参考にしてください。
いままで、ケガや病気で入院した際に、どのくらい費用がかかるかを見てきました。そして、これらの経済的リスクにたいして保険を活用する際の注意点を見てみます。
さてその②でだいたいの医療費の自己負担額を確認しました。(あくまで目安ですが、一つの基準になるのではないでしょうか。)

次に気になるのが、差額ベッド代。こちらは本来であれば、病院側の都合で通常の大部屋ではなく、差額ベッド代がかかる部屋に入院した場合は、支払う必要はないのですが、実際はそうはいかないようです。

2004年に厚生労働省がまとめたデータによると、差額ベッドの1日あたりの平均費用は次のとおりです。

1人部屋:6880円
2人部屋:2949円
3人部屋:2674円
4人部屋:2278円

ですから入院時にかかる負担する費用としては、差額ベッドを1人部屋の前提で考えた場合

1日あたりの医療費自己負担額 + 差額ベッド代
= 5000円 + 6880円 = 11,880円

が一つの目安になります。

ですから、その②でみた42日間入院した例で考えると

11,880円 × 42日 = 約50万円

が入院時かかった費用の総額となります。 

これで医療保険を検討する際のだいたいの材料はそろったのですが、あともうひとつ病気やけがをして入院している間、収入が減るリスクあります。
これについて、次回見ていきたいと思います。