iDeCoやつみたてNISAで提供される商品の中で多いのがバランス型ファンドです。
バランス型ファンドの多くは「株式」と「債券」の組み合わせです・・・ナゼでしょうか?ひと言で答えると「性格の違い」です。では、どのように性格が異なるのでしょうか?
あくまでも一般論ですが、株価は景気に先んじて変動します。が、債券価格は景気とは逆の動きをします。
つまり、株価と債券価格は真逆の性格なのです。この真逆の性格を活かして、投資に特有の「価格変動リスク」を抑えようというコンセプトを具現化したのがバランス型ファンドなのです。
ただし、リスクを抑えるということは、リターンも抑えられているとも言えます。
つみたてNISAの対象商品も、やはりバランス型ファンドが主流です。
特に「内外」のバランス型ファンドです。内外のバランス型ファンドとは、例えばファンドの中身が「日本株式・日本債券・海外株式・海外債券」等のようなイメージです。
食事も「バランス良く」と言われますが、投資も「バランス良く」といったところでしょうか?
ちなみに、「日本株式・日本債券・海外株式・海外債券」等のようなイメージで投資することを「伝統的な資産による投資」とも言います。伝統的資産による投資は「バランス良い」投資なのでしょうか?

iDeCoにはバランス型ファンドというメニューが用意されています。いや、むしろ「メインディッシュ」と呼んでもよいくらいです。
バランス型ファンド、投資信託協会では「資産複合型」と言われます。
株式のみなら、債券やコモディティ、リート等の「株式」以外の「資産」を複合、つまり組み合わせることから「資産複合型」なのですね。
では、なぜ「バランス型ファンド」なのか?株式に特有のリスクを抑える、もしくはコントロールするためなのです。では、債券やコモディティ、リート等は、どのように株式に特有のリスクを抑えることができるのでしょうか?
iDeCoの債券ファンド、つまりファンドの中身が国債・地方債・社債などの債券のみで構成されているファンドです。債券ファンドには「株式ファンドには無い」安全性があると言われています。
では、債券ファンドの安全性とは何でしょうか?
まず、債券には国債や地方債といった、株式にはあり得ない「発行者」の存在があります。
国債は言うまでもなく政府が発行者ですし、地方債は地方自治体が発行者です。
株式の発行者に政府や地方自治体はあり得ません。
続いて、債券には株式には無い2つの特長があります。「満期」と「利息」です。
そもそも債券は「借金」です・・・国債を「政府の借金」と言うように。
ですので、「いつまでに返す」という満期の約束が存在ます。ところが、株式には満期は存在しません。
また「固定利付債の保有者」に限られますが、「いつ、何パーセントの利息を払う」という約束もあります。株式を持っている人にも「配当金」がありますが、配当金は利益の分け前ですから、約束されたものではありません。企業はいつも順調に利益を挙げることができるとは限らないですから。
以上、債券の安全性でした。
もともとiDeCoは「積み立て投資」です。「積み立て投資」は純金積立が発端です。純金投資は「価格変動」と「為替変動」の二重の変動リスクを負っています。その二重の変動リスクを均すために考えだされたのがドルコスト平均法、つまり積み立て投資です。
ですので、iDeCoは資産の分散によってリスクを均すバランス型ファンドである必要は無いと考えます。時間と投資回数の分散によって変動リスクを均せば良い・・・だから、iDeCoは株式ファンドのみで十分のなのです。
iDeCoに提供される商品メニューにはETFがありません。
ETFは投資信託に比べ、運用管理費用が低いというメリットがありますが、魅力はそれだけではありません。ETFの最大の魅力は「分かりやすさ」と「シンプル」ですね。
iDeCoの「元本確保型ではない」商品、すなわちiDeCoの投資信託(=以下、ファンド)について考えてみましょう。
iDeCoに限りませんが、ファンドはその中身が「株式のみ」、「債券のみ」、「その他=商品や不動産」、そして「バランス型(株式や債券、その他をミックスしたもの)」に大別されます。
以上の中で、投資すべきは「株式のみ」のファンドです。
ナゼ、「株式なのか?」と問われると、株式の値段、すなわち株価は「企業の成長」を反映するからです。
同じ企業の資金調達の手段、債券にも債券価格がありますが、債券価格は「企業の成長」を反映しません。理由は2つ。債券は元々、他人資本(=借入金)であり満期があり、満期までに返済しなければならないという義務があるため。もう一つは、債券価格は「金利情勢」を反映するからです。
投資とは企業の資金調達に参加することに他ならないわけですが、そもそも、なぜ、企業が資金調達を必要としているかというと、企業が成長したいから、です。ですので、その企業のニーズに応えて、企業に投資をするですから・・・つまり株式投資は「自らの資金を企業の成長に託す」ということなのです。
さて、では、なぜ、「株式のみ」のファンドなのでしょうか?
iDeCoの投資信託は「株式ファンド」のみでOK?
iDeCoの「元本確保型ではない」商品、すなわちiDeCoの投資信託(=以下、ファンド)について考えてみましょう。
iDeCoに限りませんが、ファンドはその中身が「株式のみ」、「債券のみ」、「その他=商品や不動産」、そして「バランス型(株式や債券、その他をミックスしたもの)」に大別されます。
以上の中で、投資すべきは「株式のみ」のファンドです。
ナゼ、「株式なのか?」と問われると、株式の値段、すなわち株価は「企業の成長」を反映するからです。
同じ企業の資金調達の手段、債券にも債券価格がありますが、債券価格は「企業の成長」を反映しません。理由は2つ。債券は元々、他人資本(=借入金)であり満期があり、満期までに返済しなければならないという義務があるため。もう一つは、債券価格は「金利情勢」を反映するからです。
投資とは企業の資金調達に参加することに他ならないわけですが、そもそも、なぜ、企業が資金調達を必要としているかというと、企業が成長したいから、です。ですので、その企業のニーズに応えて、企業に投資をするですから・・・つまり株式投資は「自らの資金を企業の成長に託す」ということなのです。
さて、では、なぜ、「株式のみ」のファンドなのでしょうか?
株式投資は「未知の未来への投資」です。晩のおかずは分かっても、明日の株価は、どうなるか分かりません。そういう意味では「株式投資はギャンブルだ」という言葉に否とは言えません。
しかし、「株式投資を必要とする企業」が存在するのも事実です。株式投資とは発行された株券(=今は電子化していますが)を買う行為です。では、株券は何のために発行するのでしょうか?株券を発行するのは資金調達のためです。
「株式投資を必要とする企業」はギャンブルを促しているのではなく、資金調達のために株券を発行しているに過ぎないのです。企業の資金調達は「株券の発行」の他に、債券の発行や融資があります。「株券の発行」は他の資金調達とは異なる特徴があります。
株券の発行により得た資金は返済の必要が無い「自己資本」なのです。