KOMURA FOR BRONICA | foto-poohのブログ 写真と模型を愛する人へ

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趣味で集めたカメラや模型、模型エンジンについて個人の感想を書いています。

フォーカルプレーン式のブロニカにはNIKKORとZENZANONの純正レンズ40〜1200ミリが準備されていました。ZENZANONは自社製造ではなくて、いくつかのレンズメーカーから仕入れて自社ブランドで販売していたレンズでした。当時ブロニカはかなりの高級カメラで、交換レンズまで手が回るアマチュアカメラマンはそう多くなかったと思います。それを埋めるように、レンズメーカーのコムラーがブロニカ専用レンズを出していました。資料によると100/2、135/2.3、150/2.5という大口径プリセットレンズが出ていたようです。この3本は本家にもラインナップされていない大口径レンズでした。このうち135/2.3は時々売り物を目にしますが、かなりの高額です。当時の販売価格は100/2でもニッコールの半額くらいでした。このブロニカ用コムラー大口径トリオですが、135/2.3以外は実際に販売されたにでしょうか?また売られたとしてどのくらいに数が出たのでしょうか?驚いたことに翌年のコムラーの広告には、自動絞りの100/2.8が出ている代わりにプリセットの100〜200ミリレンズは削除されていたのです。100/2と135/2.3は35ミリ用にも出ていた焦点距離と明るさなので、もしかすると最初からイメージサークルを大きく設計して共用して販売した可能性はあるかもしれません。ただ150/2.5は他にはないし明るさなので設計だけで終わっている可能性もあります。また初期モデルのD型や S型にレンズを取り付けるためのHELICOID Iも、私は目にしたことがありません。これはきっと製造販売されたと思いますが、取り付けるレンズの種類が少ないのとそれを取り付けるカメラが旧モデルだったこともあり、あまり売れなかったからきっと数が極端に少ないのでしょう。HELICOID IIは一番よく目にするものでコムラーのブロニカ用望遠レンズに付いてきます。HELICOID ⅢはD型や S型にコムラーの望遠レンズを取り付けるためのもので、これもカメラが旧モデルだったためにあまり数は多くないようです。


左側がユニットⅢ、右側がお馴染みのユニットIIです。

下の写真のようにユニットⅢにはロックがついています。

面白いのがフォーカシングの回転方向です。同じコムラー製のブロニカ用ヘリコイドユニットなのに、逆方向になっています。

フォーカルプレーン式ブロニカの交換レンズに興味を持っている私には、純正のZENZANON 80/2.4とNIKKOR1200/11をみつけるよりもコムラーの大口径トリオとHELICOID Iを探す方がはるかに難しいようです。