カメラをコレクションしていると、故障していたり写りが想像できたり、結果が期待できないカメラはあまり使おうとは思いません。もちろん他のカメラと一緒に手元に来たけど欲しかったカメラではない時も写す意欲は特に湧きません。ところがFED STEREOはこのどれにも当てはまらないのですが使ったことがありません。最初にこのカメラを欲しいと思ったのは、ヨーロッパサイズの比較的簡単に手に入るカメラで、露出も自動という写すことの手軽さも魅力だったからです。最初に手に入れたのは難ありの安い個体でした。その当時はまだFED STEREOが今よりもかなり高くて、難ありで手に入れて直すのが私には一番理想な形でした。そしてこのカメラをバラして色々見ていたら、国産のコンパクトカメラを参考に作ったソ連製カメラをステレオカメラに仕上げた物だということがわかりました。直して撮影できる状態になり、チャンスがあったら使ってみようと思いながら時間が過ぎてそうこうしているうちに同じヨーロッパサイズのVERASCOPE F-40を入手、使ってみてレンズがイマイチで意気消沈。新たにBELPLASCAを手に入れてその写りに満足してしまい、このカメラが私の常用ステレオカメラになってしまいました。その後、ケースやフードのついた比較的ていどのよいFED STEREOを見つけ値段も安かったのでつい買ってしまいました。今度は故障もなくいつでも使える状態の個体でしたがこれも使うチャンスがありませんでした。それからまたしばらくして、今度は元箱付き・説明書付きのフルセットを見つけてしまいつい買ってしまいました。ということでいつのまにかFED STEREOが３台も揃ってしまいました。どれも完動品でいつでも撮影できるのですが、今度はフィルムが高くなってしまい使う機会がなくなってしまいました。最初の1台からそれなりの時間は経っていますが、いまだにどのFED STEREOも使ったことがありません。リバーサルフィルムは高い上にラチチュードが狭いので、このカメラの露出計の精度を信じて入れていいのか判断できません。もし試写するなら白黒かネガカラーで試して、その結果が良ければリバーサルでも試したいと思っています。ただこんなことを書いていますが、本当にフィルムを入れて撮影することが今後あるのか私にもわかりません。コレクションをしていると、このようなカメラがいくつも存在してしまうようです。
