以前は使っていたのですが、大きくて重いという印象でこのところ出番がありませんでした。ただブロニカEC-TLと比較したらかえってこちらの方が小さい嫌いだということがわかり、また出番が出てきました。そこでローライフレックスSL66を使おうとして点検していたら、重大なトラブルを発見してしまいました。それはシャッター幕が巻き上げている途中でスリットが開いてしまうのです。よく観察していると、巻き上げる前の幕の位置は正規に位置のようなのですが、巻き上がる途中でだんだん重なりが減ってきて最後に開いてしまうようです。以前使っていた頃はそんなことはありませんでした。多分長いこと保管していたのでことも影響がありそうです。幕の厚みとリボンの厚み、軸の太さ、軸に巻いてある部分の長さなどが影響して、巻き上げている間に先幕と後幕の進み具合が違って、重なり幅がずれてきてしまうのです。これは致命的なトラブルで、基本シャッター幕とリボンを交換するか軸に接着するな側を調整するしかありません。このカメラをバラしたことがないので、とりあえず軸に接着する部分とテンションを調整してなんとか撮影できる状態にしました。スリットが開いてしまうのは、シャッター幕が微妙に乾燥して収縮した結果のようで硬化やひび割れはしていませんでした。その分リボンの取り付け位置を調整して、巻き上げ時にスリットが開かないようにしました。最高速度が出ないと困るので、テンションで調整しました。一応これで撮影できるようになりました。早速フィルムを入れて試写してみましたが、特に問題なく撮影することができました。試写にはプラナー80/2.8を使いました。ハッセルブラッド1600／1000などと違い布幕フォーカルプレーンなのでいつかは幕が劣化して交換が必要になると思います。このカメラはかなり複雑な構造なので、幕交換はちょっと難しそうです。なんとか撮影できるようになったので、これから使っていきたいと思います。
