日陰のCONTAXシリーズ | foto-poohのブログ 写真と模型を愛する人へ

foto-poohのブログ 写真と模型を愛する人へ

趣味で集めたカメラや模型、模型エンジンについて個人の感想を書いています。

コンタックスといえばドイツ製距離計カメラの代名詞でしたが、1976年からは日本製一眼レフカメラの代名詞にもなっていました。ところがこれらの間にもう一つのコンタックスシリーズがありました。それが旧東ドイツで作られたコンタックスSシリーズです。コンタックスSはプリズムを取り付けた一眼レフの元祖として有名ですが、これだけで終わったわけではありませんでした。シリーズとしてはコンタックスC、またはSと呼ばれるものから始まって、D(シンクロを巻き上げノブ横に移動)、E(Dに露出計を内蔵)、F(Dに自動絞りを内蔵、巻き上げノブなどを拡大)と進歩して行きました。この基本モデルをもとにして、Fに露出計を入れたものFBやマイクロプリズムを入れたものFM、両方組み込んだFBMなど外観はDと Eに似ているモデルがいくつも出てシリーズとして結構な成功を収めていました。ただ輸出用はPENTACON銘になっているものも多くあり、コンタックスファンとしてはなんとなくそちらでは納得できない部分もあります。まだ東ドイツが混乱していて、PRAKTICA,PRAKTINA,PENTACON,CONTAX,EXAKTA など色々なブランドを許していた時代だったから作られたカメラだと思います。その後はPRAKTICAとオランダ資本と言われるEXAKTAに2本に絞って生産をする形になり、最終的にはEXAKTAも吸収して全てPRAKTICAに集約されてしまいました。CONTAXの別ブランドだったPENTACONもSUPERを出して消えてしまいました。この流れを見ると、大衆機をKWの流れを汲むPRAKTICA,高級機をPRAKTINAをやめてツアイスの流れを汲むPENTACONにしようとして諦めたようにも思えます。ただPENTACON SUPERにはツアイスらしさは感じられないので、やはり旧東ドイツのコンタックスはS(C)→D→ E→Fで完了したと思います。ツアイスイコンから始まった距離計連動コンタックス、旧東ドイツが世界に向けて売り出した一眼レフのコンタックス、ドイツと日本が組んで作り出したコンパクトカメラからオートフォーカス一眼レフ、最終的には世界初にフルサイズデジタル一眼レフを含む各種コンタックスと大きく3つのシリーズが今まで展開してきました。いつも時代の最先端と最高のスペックを誇ってきたコンタックス、いつの日かまた新しいコンタックスシリーズが復活することを願っています。